分子生物学のDr.に質問です。1)コロナのワクチンに関係するACE2って何ですか?2)PCR検査の感度って何の感度ですか?

普段からモヤモヤしていた質問を分子生物学のDr.に聞いてみました。質問は1)コロナのワクチンに関係するACE2って元々は高血圧の薬なのに、どういうことなんですか?2)PCR検査の感度ってどういう感度(何の感度)なんですか?検出に失敗するということですか?というものです。その答えは。
8
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka さん、ご多忙中を恐縮ですが、質問があります。お時間があればご教示くだされば幸い。 1)ACE2は元々、血圧上昇をコントロールするアンギオテンシン変換酵素で、レニンから血中で生成される酵素ですよね?これが細胞表面にあるコロナ抗体の絵を見ます。ACE2は細胞表面にあるのですか?

2021-01-05 14:55:34
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka よく見ると、細胞表面にあるのはACE2ではなく、ACE2受容体みたいですね。ここでACE2を受け取り、(そこでアンギオテンシンIIを生成して)高血圧になるのでその受容体ブロッカーが降圧剤になると。その同じACE2受容体を狙って、新型コロナが侵入する、ってことなんですかね。 ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about…

2021-01-05 15:13:20
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

訂正です。コロナのワクチンに関係するACE2(アンギオテンシン変換酵素2)ですが、ACEには2種類あって(いわゆる)レニン・アンギオテンシン系のACEはACE1でした。お詫びして訂正します。 「アンジオテンシン変換酵素(ACE)は2種類(ACE1、ACE2)...ACE2はアンジオテンシンII」 yokohama-cu.ac.jp/news/2020/2020…

2021-01-09 10:18:56
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka おっと、そうなんですか^^ そもそも、酵素って生体内の「どこ」にあるのかな〜、と言う漠然とした謎。 あと一つ、次の質問まで行かせて下さい。

2021-01-05 15:20:31
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno 酵素もいろいろです。膜タンパク質もあるし、血中の酵素もあるし、細胞内の酵素もあるし、なんでもあり。 生物学では、「こんなものは無い!」っていうものが無いんです。なんでもありの世界です。

2021-01-05 15:22:12
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka は〜、なるほど。恐ろしい世界なんですね^^

2021-01-05 15:24:44
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka さん、他に聞ける人が身近におられず、すみません。PCRのことで。国立感染症研究所が、プライマーはこれを使え、何度Cでアニーリングして云々と、マニュアル化しているのはいいとして、そのあと、どうするんですか?増幅した部位を、ICP-MSにでもかけてタンパク質断片を分離測定する?

2021-01-05 15:23:54
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno ああ、蛍光プローブ使います。 プライマーは対象DNA断片(全部で100Bくらいの長さ)の両側の部分の20Bくらいですよね。で、そのプライマーで対象DNA断片が増えると、そのプライマーと重ならない領域の相補配列をもっていて蛍光分子が付いている蛍光プローブがあって、それが結合すると光るんです。

2021-01-05 15:27:27
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno リアルタイムPCRですと、増殖しながら蛍光測定しますんで、対象配列が増えてくると、だんだん光る、、、。 あ、逆か、クェンチャーだから、だんだん光らなくなる、そんな気が、、どっちもありか?FLET使っているで、あれ?忘れました。

2021-01-05 15:30:10
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@team_MaT @KentaroOnizuka リサーチ不足で失礼しました。(どうりで、その次、どうすると、書いてないわけだ...)

2021-01-05 15:36:12
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka それでRT-PCRというのがそれですか。じゃあ(こう言っては失礼ながら)比較的簡単に、ワンステップ(何十回、35回とか40回とかの繰り返しは嫌になるでしょうが自動化できるとして)でできちゃうものですね。 感度は70%と言われてコンタミが原因と言いますが、すると何%か正確にはわからないですね?

2021-01-05 15:34:51
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

訂正します。RT-PCRは Reverse Transcription PCR(逆転写PCR、RNAに対するPCR)、他方で「リアルタイムPCR」は蛍光体を入れてリアルタイムに進捗が分かるPCR、でした。お詫びして訂正します。 kenq.net/dic/34.html

2021-01-09 09:57:01
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno 感度は%で示されるものではありませんよ。 感度は、検体の単位容量中、いくつの対象核酸配列があるか、です。1μlで5個くらいの配列があれば、普通検出できますよ。 感度70%は、明らかに感染していても、採取した検体中に核酸断片が無いことが30%くらいありそうだ、という気分の話。

2021-01-05 15:38:02
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno この70%の話は、春ごろ散々議論しましたが、 1)中国でPCR検査法の精度を求めるために、検体を60℃で放置した後、やってみたら70%の確率で検出。 2)感染後、鼻腔スワブにウィルスが出てこないことがあるらしい。 それから、、、

2021-01-05 15:40:30
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno 3)濃厚接触直後にウィルスを浴びているけれど感染していない状態の人が陽性になり、その後の検査ではウィルスが検出できない例が多発し、その検出できないものが「偽陰性」とされたため、見かけ上感度が低いように見える。 です。

2021-01-05 15:42:26
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka ウヒャ、これは複雑な話ですね。 そうすると、どれくらい検査数を増やせば、どれくらいの偽陽性や偽陰性があるのかさえ、正確には計算(予測)出来ない、ということなんですね(ですか?)

2021-01-05 15:47:25
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno つまり、基本的に感度70%というのは、「デマ」です。 医者の診断とPCR検査の結果が70%しか合わない、と言っているだけです。 最近、自宅で唾液採取して、それを郵送で検査会社に送る、とか言ってますが、これだと、唾液中のRNaseでRNAがブチブチになるので、検出できない可能性が高いです。

2021-01-05 15:46:24
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka なるほど。ご教示、ありがとうございます。 (恐ろしい話ですな。いやはや...。数打ちゃ当たるという風。でもそれって、)やっぱりおかしな話ではないですかね。予測できない科学技術って、ちょっとありえないという^^;; (せめて平均確率でもいいから)

2021-01-05 15:50:17
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno はい。私が読んだ論文では、 一度PCRで陽性になった人に付いて毎日PCR検査して、感度を調べた、とありました。最初のPCRで偽陽性で未感染なら、以降のPCRでは陰性になることが多いですから、それで感度が見かけ上落ちます。この論文読まない人が孫引きすると感度70%。春ごろはそんなのばっかり。

2021-01-05 15:50:29
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno 結局、PCR検査を超える感度の検査方法が無いのと、PCR検査は、濃厚接触者であれば、濃厚接触から数日は、感染して増殖したウィルスで検体に出てくる量と、感染に関わらず喉に張り付いているウィルスでは、後者の方が多いので、まあ感染、未感染関係なく陽性になります。

2021-01-05 15:53:10
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno で、そもそも論として、ウィルス感染とはなんぞや、という話。 何を持って感染と判断するか、ですよ。細胞一つが感染した段階を感染というなら、まあ、ほとんどの場合ウィルスを浴びれば細胞の一つやそこらは感染するでしょう。でも自然免疫系で対処できますよね。これを感染と呼ぶかとかです。

2021-01-05 15:55:08
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@y_mizuno 例えば、冬の寒い日に、家に帰ってきたら喉が痛くて、風邪っぽい、という場合、いつ感染したか、というのは難しいのです。 寒い日に感染したとは限らず、単に、それより数日前にウィルスを浴びて、それが喉で感染せずに残っていて寒い日に免疫が効きにくく、感染に至ったとか。

2021-01-05 15:57:38
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka なるほど。確かに、そういう曖昧さが最初から、あるというのはよく理解できるし、その通りだろうし。

2021-01-05 15:58:01
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@KentaroOnizuka なんとなく、感触が少し、分かったかもしれません。 ありがとうございました。

2021-01-05 16:00:53
1 ・・ 4 次へ