あえてタイトルは言わないが、Amazon Primeで、予備知識もなくなんとなく観はじめた映画がめちゃくちゃラノベテイスト(例:女の子キャラの一人の語り口が「だわ・のよ」言葉)で、途中からはそのテイストに耐えがたさを感じていたのだが、エンドロールで原作がまさにラノベだったとわかった。
2021-01-09 03:56:04小説家。代表作は「あの日の僕らにさよなら」と書かざるをえないのが本人としてはなんとも不本意。最新作は、光文社新書から刊行したエッセイ『エンタメ小説家の失敗学』。不遇だった小説家としての18年を振り返っています。いや、それがいかに不遇だったかを語るには補足説明が必要なんだけどそれは(以下略)
僕はどうやら、ラノベというものが死ぬほど嫌いらしい。ラノベにはラノベのお約束がいろいろあり、「だわ・のよ」言葉もそのひとつなのだろうが、美学的にどうにも許しがたいものもあるのだ。「だわ・のよ」なんて今の女子高生が使うか? 誰ひとりそんな言葉使いはしてないでしょう。
2021-01-09 03:58:11現代の女子高生(でなくてもとにかく若い女性)ということになっているキャラが「だわ・のよ」調でしゃべりはじめた時点で、感情移入にブレーキがかけられ、続きを観たい(読みたい)気持ちが絶望的に損なわれてしまう。そんな僕は狭量ですか? リョーケンガセマーイデスカ?
2021-01-09 04:10:40あと、謎解きのための謎解きみたいな話も正直大嫌いです。大嫌い(繰り返すなよ)。謎解きのために人工的に作られた物語。そのために人物造型が人工的になってるような話。「謎解き」が始まると、「あ、その“謎”、興味ねーっす」と言いたくなる。そういうの本当に大嫌い。
2021-01-09 04:15:56それにしても、「だわ・のよ」言葉、いったいいつになったら根絶されるのか。僕は10年くらい前からそれを訴えつづけてるけど、みんなおかしいと思わないの? なんで誰もツッコまないの? あれがアクチュアルに使われてるのは、今や「オネェ言葉」としてだけでしょ?
2021-01-09 04:20:03ずっと前に、京都出身の女性編集者が、「京都にいる頃は、東京では今でも女性は普通に“だわ・のよ”でしゃべっているのかと思っていました」と言っているのを聞いて、あーなるほど、全国レベルではそういう誤解もあるのかと納得したことはあるが。
2021-01-09 04:23:10@hirayama_mizuho 私も趣味で小説を書いてるんですが、それはもう露骨な『だわ・のよ口調』のヒロインにしました。個人的にはそうすることでフィクション臭さが付与されて書きやすくなったし、愛着も湧く結果になりましたが、でもそうですか、そこで読み手が引っかかることもあるんですね
2021-01-09 04:57:43@yukihonovel そういうのはわからなくもありません。フィクション臭によってなにかが濾過されてかえって描きやすくなるということもあると思います。ただ僕自身は、リアリティにこだわってしまう性質なので、そこにアレルギーを感じてしまう。まあフィクションに向き合う姿勢の違いなんでしょうね。
2021-01-09 05:04:06@yukihonovel たとえばラノベなどはまさに「作られた世界」なので、「だわ・のよ」言葉などを通じて作為性を強調することで、その分より自由に描写の幅を広げることができる。その自由を得るためのエクスキューズとしてそうした作為があるのだと思っています。それが好きか嫌いかは別にして。
2021-01-09 05:13:44@hirayama_mizuho 私なんかまさに作為的なヒロインとして彼女を作ったわけで、そういう意味では実にラノベ的構造になのだと思います。しかしそれ以外は実に現実的な要素に溢れた作品になっていて、先生の言うところの『自由に描写の幅を広げる』、『自由を得るためのエクスキューズ』に上手く結びついていないんだなと
2021-01-09 05:20:32@hirayama_mizuho 作品そのもののアンバランスさが見えた気がします。ラノベを読む層にもそれ以外の一般的な大衆文学を読む層にもイマイチヒットしない結果に終わる作品となるかもしれませんが、他でもない私が今書いてる作品を愛しています。だからどうしたって話ですが
2021-01-09 05:24:57@yukihonovel いや正直、有希穂さんのその作品を読んでみたい気持ちになってきています。どの層にもいまいちヒットしない、というあたりは、僕自身が悩まされてきた問題の核心でもあるし(笑)。どこかにはいるはずだと思ってるんですけどね、「まさにそこ」を求めている層が。
2021-01-09 05:29:33小説での「~だわ、~のよ」の語尾って、私は現代ものじゃ絶対にやらないな……。ラノベってそういうものみたいなのがあるのは分かる。キャラの分け方みたいなのってあるし口癖的な扱いなのかな。 でも私としては、性格がしゃべり方に出るから、そんなに口癖とか出さなくてもいいんじゃないかなって
2021-01-09 15:02:14でも私も五人以上同時に喋らせると余裕でしんどいので、口癖みたいなのですっきりさせよう、というのもよくよく理解できます。
2021-01-09 15:03:07例えばさ、「おこるよ?」のセリフ一つにつき 「怒んぞ」「怒るよ?」「は?何言ってんの?」「それ以上言わないでよね」くらいの使い分けあるから……みたいなのが私の認識です。そのキャラならその時どの言葉を選ぶか、みたいなのを考えてる。詰むと言葉一つ考えるのにめちゃ時間かかりますけど……
2021-01-09 15:05:53現代日本が舞台でいわゆる女言葉を10代の女性にも使わせる作品、一般文芸でも間々見るしこの前読んだ『滅びの前のシャングリラ』とかは女子高生が女言葉で違和感すごかったですね。
2021-01-09 11:06:01ラノベはアニメや漫画的キャラクター造型が意識されるから現実では廃れた喋り方が一般文芸に比べて採用されやすい、みたいなことは言えるかもしれないし、一作品に女性キャラを何人も出したら喋り方の差別化の都合上女言葉のキャラはまあ出るだろうとは思う。
2021-01-09 11:09:13女子高生キャラは女言葉使わないのに彼女たちと十歳くらいしか離れていない教師の女性が「大人」の記号なのか女言葉遣ってる作品を見ると老ジョセフが老人言葉を遣いだしたように女子高生たちもどこかの段階で女言葉遣い出すのかなみたいなことは思う。
2021-01-09 11:14:45この辺ミステリ界は不可解な事件が起きて一般人が捜査するのをなんとも思わない、とかと同じで文芸ワールドは人間が文芸喋りしていても違和感を抱かない領域ができている
2021-01-09 11:21:34