wankonyankoricky氏:「最初からMMTと名乗らなければいいはず」、「財政金融オペレーションの事実を取ったら、そもそもMMTではなくなっちゃう」etc

・羊頭狗肉としての日本版MMT ・財政金融オペレーションの事実の記述がMMTにおいて重要なわけ ・JGP論における「あるべき」論と「ある」論
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wankonyankoricky @wankonyankorick

yahoo 知恵袋でせっかく回答したのに質問者さんが質問を削除しちゃったので無駄になっちゃった回答を、もったいないからこっちで再掲。(笑 どんな質問だったかは忘れた。(一部語句修正)

2020-07-25 01:31:52
wankonyankoricky @wankonyankorick

MMTに反対する意見が理解できない、だれか説明してほしい、というのであれば、そのリンクを貼るなどしておかないと、説明のしようもないですよ。。。。 今、日本でMMTといっている人たちの中で MMTに関係あることを語っている人って本当に限られています。だからそれ、全然MMTじゃないよ、レイとか

2020-07-25 01:31:53
wankonyankoricky @wankonyankorick

ミッチェルとか、フルワイラーぐらい読んだの?というと、いや、日本版MMTだ、だとかMihashi Money Theory だ、とか日本でMMTとは財政リフレ派のことだ、日本でMMTとは反緊縮論のことだ、、、とか、開き直りというのか、羊頭狗肉というようなものがほとんどで、当然、語る内容もバラバラですから

2020-07-25 01:31:53
wankonyankoricky @wankonyankorick

それに対して批判・反論する、としたら、どんなんだってあり得ますよね。 そもそも、MMTと全く異なることを語っておきながら それ違うよ、と、指摘されると、海外のことなんか関係ない、もともとのMMTなんてどうでもいい、というのであれば、最初からMMTと名乗らなければいいはずです。 それをこうして

2020-07-25 01:31:53
wankonyankoricky @wankonyankorick

全然関係ない海外ではやっているものを名乗る、というのは、まずは、ご自分たちの語っている内容に全く自信がないという証拠でしょう。海外ではやっているものの名前を使えば、何か権威でも付くような気がしているのではないでしょうか。ヤフオクあたりで、高価な海外の有名ブランド品と称して

2020-07-25 01:31:53
wankonyankoricky @wankonyankorick

売っていながら、実際には自分で作った模造品を販売し、指摘されると、「日本版だ」「略称が同じだけで、私のオリジナルだ。そんな海外のブランド品のものとは言っていない」などといいわけするのと同じです。そんなことをやって平気でいられる人たちのことを信用しろ、というのもどだい、無理な話では

2020-07-25 01:31:54
wankonyankoricky @wankonyankorick

ないでしょうか。批判も避けられないでしょう。 もともとのMMTに対しては、非常に重要な批判があります。例えば、マリオ・セカレッチア(MMTの重要な要素であるSFCを構築した一人であるマルク・ラボワの同僚で、長らく同じ路線で研究活動をしていた人)はMMTの政策ではカレツキーのいう

2020-07-25 01:31:54
wankonyankoricky @wankonyankorick

低位完全雇用均衡になる、と批判しています。JGPで完全雇用を達成する、といっているが、それはいわゆる「偽装失業者」に過ぎない、と。しかしこうした批判を中学生にもわかる言葉で説明しろ、といわれても無理です。それはもともとMMTの議論が中学生に簡単に 説明できるような内容ではないからです。

2020-07-25 01:31:54
wankonyankoricky @wankonyankorick

また、MMTに対する批判で、財政金融オペレーションの事実を記述していることについて、無意味だ、という批判があります。でも、これを取ったら、そもそもMMTではなくなっちゃうんですよね。 今月のMMTPodCastではMMTの中心人物の一人であるランディ・レイが出演していましたが、そこで彼は「MMTの

2020-07-25 01:31:54
wankonyankoricky @wankonyankorick

諸要素についてはすでにミンスキーによって論じられていたので、ミンスキーのゼミ生であった私は82年ごろには知っていた。その内容はミンスキーの86年の書物にすべて書かれている。 しかし彼はMMTのようには構成しなかった。私はたまたま96年のポスト・ケインジアンの学会でモズラーの発表を聞いた。

2020-07-25 01:31:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

そこで初めてケルトンにも合うのだけれど、その時、モズラーが国債をことを「ドレーン(排水溝)」と呼んだのを聴いてから、すべてが変わった。国債を発行すれば、準備が減ることぐらい以前から知っていた。でも これをドレーンと考えたことはなかった。問題がドレーンなら、

2020-07-25 01:31:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

国債である必要なんかない。国債も中央銀行が発行する有利子負債も同じだ。この理解が今のMMTにつながった。」 これがMMTなんですよね。 国債を発行しろ、がMMTではないんです。 国債にはカネを発行したり集めたりする意味はない。 経済的には、インターバンク市場で過剰になった準備預金を排除する

2020-07-25 01:31:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

機能しかない。それなら中央銀行が有利子負債を発行するのと同じことだ、と。たまたま一昨日の朝もツイッターで、やはりMMTの当初からの主張者であるS.フルワイラーが以前のスレッドを再投稿していました。 「MMTは「金を刷れ」といったことは ない。単に、国債発行と中央銀行の 直接融資との間には

2020-07-25 01:31:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

経済的に有意な違いはない、といっているだけだ」というようなスレッドです。 英語圏でも、MMTに対する無理解に基づく批判が 多いのでしょう。こうしたことを絶えず発信しています。ですから、MMTにとっては政府や中央銀行のオペレーションの手続きこそもっとも核になる部分なのですが、こうしたことを

2020-07-25 01:31:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

全く理解しておらずMMTを政治的に使える、政治的に使えさえすれば、それ以外のことはすべて夾雑物なのだ、 という政治主義の人にとっては財政金融オペレーションが実際にどのような手続きで行われているのか、なんて めんどくさいだけで無価値なのでしょう。自分にとって 利用できるものだけが大切で、

2020-07-25 01:31:56
wankonyankoricky @wankonyankorick

それ以外のものはすべてじゃま、と考えるような人は どこにでもいるし、そうした人たちからの批判は 避けられないでしょうが、仕方ありません。 JGPについては、これは政策論であり、MMTとは切り離すべきだ、とする批判もあります。確かに、多くのMMTの議論が「ある」ことの説明であるのに対し、

2020-07-25 01:31:56
wankonyankoricky @wankonyankorick

JGPは「あるべき」ことの説明になっています。ただ、MMTがJGPを重視する理由の一つに、「現代の貨幣制度には実質価値と貨幣をリンクさせるものがない。貨幣の価値は絶えず変動しているけれど、それをある程度の範囲に抑えるためのアンカーがない」ということが挙げられます。これは

2020-07-25 01:31:56
wankonyankoricky @wankonyankorick

「あるべき」ではなく「ある」ことの説明です。現代貨幣には実質価値のアンカーがない。そこでJGPを通じて労働者の賃金に「床」を作る。この「床」と貨幣額を結び付けることで企業の賃金と貨幣の間にリンクを作る。労賃は物価を構成するコストのうち最大のものですから賃金と貨幣が結びつけることで

2020-07-25 01:31:56
wankonyankoricky @wankonyankorick

貨幣の実質価値にアンカーを作ることができる、ということです。 ですからJGPではだめだ、というのであれば、それに代わるアンカーが提案されでもしていればいいのですけれど、ただJGPは「あるべき」論だから、切り離す、とだけ言われてしまうと、じゃあアンカーの問題はどうするの?となってしまい

2020-07-25 01:31:57
wankonyankoricky @wankonyankorick

ます。 これもやはりMMTの主張を理解できていない批判だと思います。 余談になってしまいますけど、ご質問中に、ハイパーインフレになる、なんて批判はいらない、と書かれていますけれど、財政支出が過ぎれば高インフレになるって それ言っているの、MMTですからね。 従来型の公共事業によって(MMTが

2020-07-25 01:31:57
wankonyankoricky @wankonyankorick

言う意味での)完全雇用を達成するのは不可能だ。裁量的な公共支出によって完全雇用を達成しようとしたら今の数百倍の財政支出が必要になる。当然、完全雇用よりはるか手前で高インフレになる。そしてインフレを割けようとして財政支出を減らすなら、失業率が増えるだろう。「裁量的財政政策は

2020-07-25 01:31:57
wankonyankoricky @wankonyankorick

失業対策としてインフレを用い、インフレ対策として失業を用いる最悪の方法だ」というのは、レイ&ティモワーニュの書物に出てくる言葉ですが、そうしたことは日本ではほとんど取り上げられていないですよね。 「失業救済」「景気下支え」を名目に、まずは高所得層の所得や大企業の利潤、バブルで

2020-07-25 01:31:57
wankonyankoricky @wankonyankorick

膨らんだ資産価格を維持するような裁量的財政政策(ストップ・アンド・ゴー政策、ファイン・チューニング政策)をとることは、モラルハザードを助長し、次の過剰投資・バブルを準備することにつながり、結局、所得資産格差を押し広げる、というのがMMTの主張です。MMTは資本制経済が安定的に成長を

2020-07-25 01:31:58
wankonyankoricky @wankonyankorick

遂げるためには、政府のたえざる財政赤字が必要不可欠だ、と認識してはいます(民間内部の経済活動だけでは 持続的な純資産を形成することはできない)が、同時に、政府の裁量的財政政策は景気を安定させ低位から中層の所得層の生活を安定させ向上させるよりは、むしろ景気を不安定化し、低所得層を

2020-07-25 01:31:58
wankonyankoricky @wankonyankorick

増やし、一層抑圧するように機能し、社会分断を進め、正統性を危機にさらすだろう、とも考えてもいるわけです。 この二つの面のどちらかしか語らない人は MMTではない。MMTの議論は、 常にインフレや財政政策の問題点を 念頭に入れているのです。

2020-07-25 01:31:58