ワクチンについて

ワクチンについてなるべく噛み砕いてまとめました
3
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

今ほどワクチンに関心が高まっていることはなかなかないと思いますので、ワクチンについて専門でない人でも分かるように呟いていきたいと思います💡

2021-01-16 22:51:34
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

我々の体に細菌やウイルスが侵入すると、それを攻撃するために免疫による反応があります。

2021-01-16 22:53:34
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

免疫は大きく分けて2つあります。 ✅自然免疫→生まれつき体が持っている免疫 ✅獲得免疫→体に入ってきた異物に応じてそれを攻撃する方法を体が記憶する後天的な免疫

2021-01-16 22:56:11
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

自然免疫で代表的なのは 単球 顆粒球 NK細胞 といった細胞で、体に入った異物を察知したり、タイマンで対決して排除したりする細胞たちです。

2021-01-16 22:59:18
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

獲得免疫で代表的なものは リンパ球で T細胞 B細胞 といったものがあります。 T細胞は司令官の働きをするものや、殺し屋のような働きをするもの、攻撃指令を止めるものがあり、B細胞は異物に対する攻撃ミサイル(抗体)を作る細胞です。

2021-01-16 23:01:35
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

体に病原体が侵入すると自然免疫チームが駆けつけて、戦います。そして、自然免疫チームだけで片付けきれなかった場合、少し遅れてリンパ球が動き始めて戦います。 特にB細胞が作る抗体は強力で、侵入した病原体に合わせてカスタマイズされたものが使われます。

2021-01-16 23:05:37
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

感染が落ち着けば、病原体の駆除に関わった多くのB細胞、T細胞は死滅していくのですが、一部生き残り、次回の感染の際に素早く攻撃を開始することができるわけです。

2021-01-16 23:07:11
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、自然免疫も一度かかった病原体に対しては、早く反応することが近年わかっています。 ある病原体に対しての免疫活性化の記憶がDNAに残るそうなのです。クロマチンが解けた状態が残り、再度の活性化が速やかに行われるそうです。(詳細は詳しくないので割愛します)

2021-01-16 23:10:16
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

自然免疫が免疫記憶を持つ件についての詳細はこちらの論文に詳しいです。まだ研究が進められている分野なので今後のさらなる研究が待ち遠しいですね💡 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26322480/

2021-01-16 23:13:50
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

このような免疫記憶を手に入れるには一度病気にかからないといけません。しかしながら、我々人類はズルをする方法を編み出したわけですね。 そうです、ワクチンがこれにあたります。

2021-01-16 23:20:01
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ワクチンは人体にほぼ無害となるように、弱らせたり改造した利、バラバラにしたりした病原体を注射して、免疫の記憶だけを手に入れると言う画期的な薬です。

2021-01-16 23:22:25
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ワクチンは大きく分けて以下のようなものがあります。 ✅生ワクチン ✅不活化ワクチン ✅トキソイド また、少し変わったものにでは以下のようなものがあります。 ✅mRNAワクチン ✅ウイルスベクターワクチン

2021-01-16 23:26:13
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

生ワクチンは実際の病原体を弱毒化した生きた病原体を接種する方法です。軽い症状が出ることがあります。 病気や薬物治療中で免疫抑制状態の人は使用することができません。 麻しん、風しん、水痘、BCG、おたふくかぜなどに対するワクチンが生ワクチンに当たります。

2021-01-16 23:29:33
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

不活化ワクチンは病原性をなくした病原体や、病原体の破片を使うワクチンです。生ワクチンよりも免疫がつきづらいので複数回注射する必要があります。 ジフテリア、百日せき、(破傷風)、不活化ポリオ、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌ワクチンなどが不活化ワクチンです。

2021-01-16 23:36:43
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

トキソイドは細菌が作る毒素を取り出し、毒性をなくしたものです。 ジフテリア、破傷風ワクチンがトキソイドに分類されます。

2021-01-16 23:37:02
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

mRNAワクチンは少し変わった作用をします。 臨床試験は過去にHIVやがんに対して行われてい来ましたが実用化されるのは今回の新型コロナウイルスに対してが初めてです。

2021-01-16 23:39:38
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

人体で遺伝情報の保持に使われているのはDNAであり、RNAは一時的な情報の処理に使われるような位置付けのものです。 mRNAは伝令RNAと呼ばれ細胞の中のタンパク合成酵素、リボソームにRNAの情報の載っているタンパク質を作らせる命令を出すためのものです。

2021-01-16 23:44:04
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

mRNAワクチンは通常だと簡単には破壊されてしまうmRNAを改造したのち、分解を防ぐ特殊な脂質(LNP)でカプセル化したものです。免疫に関わる細胞の中にワクチンのmRNAが取りこまれたのちに、そのmRNAを元にタンパク質が作られて、そのタンパク質が免疫応答の材料となります。

2021-01-16 23:47:16
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、mRNA自体も自然免疫の抗原となるようです。

2021-01-16 23:47:54
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ウイルスベクターワクチンはアデノウイルスなどの感染力の強いウイルスを運び屋に使うワクチンです。材料のウイルスに特定の遺伝子を組み込んだものを人体に投与すると言う方法です。mRNAワクチンと同様に細胞内に入り込み、タンパク質を合成させ、そのタンパク質に対して免疫応答が起こります。

2021-01-16 23:51:34
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

人体内で複製されて増殖するものと、複製されず人体内で増殖できないものがあります。SARS-CoV-2に対するアストラゼネカのウイルスベクターワクチンはチンパンジーアデノウイルスを用いているため人体内で複製できないそうです。

2021-01-16 23:53:36
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ワクチンの種類はこんなものですかね。

2021-01-16 23:57:48
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ワクチンによる免疫獲得はインフルエンザだとざっくりと2週間くらい時間がかかると言われています。 それぞれについては詳細にわかりませんが、概ねそれくらいと思って良いかと思います。また、ワクチンは完全ではなく、絶対にかからなくなる、と言うものではありません。

2021-01-17 00:00:33
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、ワクチン接種後に種類によっては一定の期間で効力を失うものもあります。

2021-01-17 00:01:39