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【追記あり】アルペンスキーから見るスタート時の行動の変遷と、必要な行動の考察 → からなぜかエモい選手の話に

アルペンスキーのスタートの考察をしていたのですが、なぜか選手のエモさのほうに筆がのってしまいました
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すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

久々にまた、つらつらと長文書いてみる。 お題目は、アルペンスキーのスタートについて。 あえて、スタートにのみ注目して考察してみる

2021-01-24 09:07:46
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

まずスタートなんですけど、アルペンスキー見たことある人はわかるかもしれないけど、なんかジャンプしてスタートするんですよ。 アルペンスキーのスタートって、足元にあるバーに触れたところからタイムが計測されるんですね。

2021-01-24 09:14:46
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

ジャンプして腕の力で状態を前方に突っ込ませつつ足を後ろに残すことで、加速しつつもバーに触れるのをギリギリまで遅らせて、タイム計測を遅らせるテクニックなんですね。

2021-01-24 09:14:47
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

で、これもどんなスポーツでも、あるいはスポーツじゃなくテストとかでも、開始直前が一番緊張してがちがちに力が入ります。 なのでこの時間は、ストレッチで体の力を抜いてやることで、競技中のパフォーマンスを向上させてやることが重要なわけです。

2021-01-24 09:14:48
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

で、私が選手やってた2000年ごろだと、リラックスしてスタート台に立って、精神を自分の世界に落とし込んでいき、スタートと同時にそれを解き放って一気にアドレナリンを放出させる。 まあ科学的な裏付けとか計測したわけじゃないけど、そういうイメージです。

2021-01-24 09:14:48
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

一例として、1990年代に絶対王者として君臨した、史上最強のアルペンスキーヤーの一角、”ハーミネーター”ヘルマン・マイヤーです。 ハーミネーターの異名通り鋼鉄の肉体と、実績に裏付けられた威風堂々感、格闘技の試合の前のような殺気。 今見ても寒気すら覚えるわ youtube.com/watch?v=pwj09u…

2021-01-24 09:17:56
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すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

スタートとは話がずれるけど、ヘルマン・マイヤーという選手は、本当にそこらの創作より創作みたいな経歴を歩んでいます 幼少期に病弱な体を改善させるためスキーを始める ↓ 選手としてそれなりに実績を残したので、国立スキーアカデミーに入学 ↓ しかし体の弱さから才能無しとみなされ放校処分 ↓

2021-01-24 09:48:45
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

挙句、父が事故で仕事ができなくなり、学校をやめて家計を支えることに ↓ 結果、レンガ職人としての仕事で鋼鉄の肉体と化し、かつスキー学校で働くことで基礎技術を向上させる ↓ 幼少時の恩師の計らいで、州の代表としてオーストリアの全国大会に出場。トップ選手と変わらない成績を出す ↓

2021-01-24 09:48:45
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

オーストリア代表に抜擢 ↓ エリートコースを歩んできたチームメイトと対立しながら、チャンピオンへの道を歩む ↓ しかしながら王者になるとともに、本人も調子に乗っていき、マスコミとの軋轢、チームメイトとの軋轢、舌禍事件や泥酔しての暴力行為、度重なるルール違反など、悪役に ↓

2021-01-24 09:48:46
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

それでも史上最強のチャンピオンとして、アルペンスキーワールドカップの舞台に君臨 ↓ 絶頂期に、ヘルマン以外なら死亡か、良くて片足切断クラスの交通事故にあい、再起不能 ↓ と思われたところから復帰。徐々に成績を上げていき、ついに表彰台の頂上、そして最終的にチャンピオンに返り咲く ↓

2021-01-24 09:48:46
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

別人のようにファンやチームメイトに愛されながら競技を続け、あるシーズン開始直前、ふとこのまま一線級で戦えるまま競技を終えたいとの思いを抱き、王宮での記者会見で引退を発表、スキー界を去る めちゃくちゃエモくないっすか?

2021-01-24 09:48:47
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

youtube.com/watch?v=l1OUwJ… 話を戻そう 同じ時代の同じくオーストリアの選手、マンフレッド・プランガー。私が最も大好きな選手です。 このスタートまでの行動を見てください。好きすぎて試合のスタート時に完コピしてた私だから断言できます。 どんなにリラックスしても、またがちがちになるわ!

2021-01-24 09:52:08
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すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

こんな感じの力強さと、そして怒声を上げてスタートを切る。これ自分が選手のころは主流だったというか、今でも30代後半以上で選手やってる連中はこっちじゃないかな?

2021-01-24 09:19:27
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

そんな時代に、破天荒な滑りと、チームが足を引っ張るからとナショナルチーム辞めて独自で参加していたアメリカの選手、ボディー・ミラーという男が登場します。 この人、ヘルマン・マイヤーの後に、ライバルのベンジャミン・ライヒという選手と王者を争うことになります。

2021-01-24 10:00:24
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

youtube.com/watch?v=ar9FCt… そんなボディー・ミラー選手のスタート。 見てください、この気の抜けた顔、やれやれといったやる気のない感じでスタート音を聴く様子、一応スタート時に腕に力は入りますが、基本的にはよけいな力を入れずスルスルとスタートします。

2021-01-24 10:00:25
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すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

この時代だと、同じくボディー・ミラーのライバル・・・というか親友の佐々木明もこんな感じでスタートしてたような ちなみにこの二人は、レース前のコースの下見の時間、みんなが時間いっぱいかけて徹底的にみる中、下見をどっちが先に終えるか、全くコース見ないで賭けをしてました。破天荒すぎます

2021-01-24 10:00:26
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

ちなみに先述のプランガーと並んで私が好きな選手、オーストリアのキリアン・アルブレヒトもこの破天荒組の徒党なんですが、この人に至ってはコースの下見中に女性のお客さんをナンパしてました。もうどうしようもねえな。

2021-01-24 10:00:26
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

この後就職やらなんやらで私はスキーの世界からセミリタイア状態なのですが。 一昨年に絶対王者のまま競技生活を終えたマルセル・ヒルシャーの滑りを最後に乗せます。 どうやらリラックスが大事というのがスキー業界のその後の潮流だったようです youtube.com/watch?v=-5DrVM… この項終わり

2021-01-24 10:03:01
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すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

スキー界でエモいといえば、チェティル・アンドレ・オーモットも欠かせないですな 4年に一度のオリンピックと、2年に一度の世界選手権・この二つの大会でしか獲得できないアルペンスキー競技のメダル アルペンスキー5種目×3色で15種類のメダルがあるんですけど、この人14種類採ってるんですね

2021-01-24 10:19:00
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

で金庫ごとメダル全部窃盗団に盗られるんですが、引退後にスキー界への功績を認められて世界選手権分は再発行されたと。 スキーヤーの異名って、例えばヘルマンなら「ハーミネーター」、トンバなら「爆弾男」、ステンマルクなら「神」って感じだけど、オーモットの異名って「Mrオーモット」なのよな

2021-01-24 10:19:01
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

で、この人のエモさの極みは、ライバルにして盟友のラッセ・チュースとの関係性。 年齢から選手スタイルから何から同じで、頑丈なオーモットと病弱なチュースという対比なんだけど。二人で最強のチャンピオン、ヘルマン・マイヤーを屠り、そして二人でチャンピオンの座を争ったのよ。

2021-01-24 10:19:02
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

そして翌年、その二人もMVGもエベルハルターも、誰もヘルマンを止められず、圧倒的大差で敗れる。そこまで合わせて本当に物語なのよ

2021-01-24 10:19:03
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

いやもう、この2000年ごろのアルペンスキーって、1999年にチュース1位オーモット2位、そして2000年には2000点取ったヘルマンがチャンピオン奪還と、そういう数字まで物語を彩ってて、本当に美しいのよ

2021-01-24 10:20:58
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

でもうちょい後だけど、女子のヤニツァ・コステリッチ 一回のオリンピックで3つの金メダルと1つの銀メダルとったり、マジのクロアチアの英雄なんだけど 自分がいくつメダルをとるよりも、同じくアルペンスキー選手の兄のメダルを喜んだり、病気で若くして引退後も、兄の熱狂的ファンで歓声送ってたり

2021-01-24 10:25:28
すの @KSM0h5Gj9Cs4eJt

事実は小説より奇なりってマジだと思う。 やる夫スレやってた頃このあたりの物語集めまくった結果、創作なんて現実に勝てないってつくづく思ったもん

2021-01-24 10:26:31
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コメント

魚長 @WakutaniUocho 2021年1月24日
これはおもしろいほうのセルフまとめ。熱くなりすぎて脱線していく専門話は好き。スタート時のジャンプが計測上のテクニックだったとは知りませんでした。
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すの @skiskidisksnow 2021年1月24日
WakutaniUocho 楽しくなりすぎて、そういえばまとめたことないな→練習にセルフまとめしてみよう になりました。 タイム縮めるテクニックとしては、ゴールの瞬間、スキーの先端に手を伸ばすことで、足ではなく腕に赤外線のゴール計測を反応させて百分の数秒くらい稼ぐのもあります
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ぐう @gu18bj 2021年1月24日
スキーは門外漢だけど話が面白くて引き込まれた。
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さとうあきひろ @akihirosato1975 2021年1月24日
自分が見てたのはもうちょっと前のツルブリッゲン・ジラルデリあたりの時代だったなぁ。フジの深夜でやってた中継に見入ってた。オーモットとは対照的に、ジラルデリってなぜか五輪ではいいところがなくて。
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eco bag (3yen) @ecobag_free 2021年1月24日
興味深い!何でも競技を極める人ってのは持ってるんだなあ
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seidou_system @seidou_system 2021年1月24日
レンガ職人の仕事に負けるスキーアカデミーのスポーツマン養成能力ってどうなの。
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vandalise @vandalise7 2021年1月24日
マイヤー、ボディ・ミラー、コステリッチの時代はNHKの放送ずっと見ていたな。
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vandalise @vandalise7 2021年1月24日
アルペンスキーは技術、運動能力以外にも恐怖心や速さに対する耐性が大きな要素になっていると思っていて、当時のトップ選手は頭がおかしい人が多くて面白かった記憶。
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zetu倫🐉 @tm_zeturin 2021年1月24日
ヘルマン・マイヤーはやっぱり長野での滑降大クラッシュ→スーパー大回転、大回転二冠のイメージが強いなぁ
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吉田D @Yoshida2014 2021年1月24日
スピードに慣れるために車にスキーキャリアみたいなの取り付けて、その上で滑降のポーズして時速100km超で走らせるの見た時はびっくりした。ちょっとでも上体起きたら偉いことになるで。
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すの @skiskidisksnow 2021年1月24日
まとめを更新しました。
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すいか @pear00234 2021年1月25日
ピルミン・ツルブリッゲンとマーク・ジラルデリ、この名前が懐かしい・・・。 インゲマル・ステンマルクとこの二人、マッチ・ニッカネンは本当に自分の若いころのヒーローだった。
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ぽち子@矢場目野重金属中毒 @Shin_tanimachi 2021年1月27日
マイヤー選手大クラッシュの動画拝見したんですけど、あの、クラッシュ後に自分の足で歩いてる時点でドン引きしたんですが…このひとのからだは何でできているのですか?
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kartis56 @kartis56 2021年1月27日
ブレーキも防具もないほぼ生身で100km 出るんだから怖いよね。同じ速度競技で見てても自転車のほうがだいぶマシ(怖さが
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