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ガラスのない美術館【 半・分解展 】を主宰。 Xでは18世紀〜20世紀初頭の個人コレクションを詳しく紹介します。 仕事依頼はリンクから↓
19世紀末ヴィクトリアン時代 女性が着用した「ヴィジット」を研究用に購入しました ミッドナイトブルーのベルベット生地に、チャコールグレーのレースが縁どられた1着です こちらも「袖の構造」がこれまでのヴィジットとは一線を画す興味深いものでした pic.twitter.com/VFgF8Axl9n
2021-01-25 11:41:34「隠し袖」とでも呼びましょうか フランスの狩猟服によくみられる「ピボットスリーブ」と似た構造で「袖のうようなマチ」が付いてるのですね これは、いわゆる「ケープ」とは全く異なる構造です この隠し袖があることで、腕の可動域が抜群に広くなります pic.twitter.com/2wlJ1VbXtY
2021-01-25 11:48:47うわぁすごい素敵さだ・・・ これ袖の後ろんとこどうなってるんだ twitter.com/rrr00129/statu…
2021-01-25 11:43:51構造はこんな感じだそう
隠し袖を広げてみると、このようなになります この構造が狩猟服のピボットと酷似しており、狩猟服大好き人間の私はテンションぶち上げで深夜3時に小躍りしました 3枚の写真は、同年代のヴィジットと並べてみたのものです 「くの字」に湾曲した腕のかたちが確認できるでしょうか pic.twitter.com/x7sJ3XTKNG
2021-01-25 11:53:23左袖全体をガバっとめくりあげた写真です 茶色の生地は芯のようなものです 袖の裏地は破損が激しかったために取り除きました 比較的おおきくAHのゆとりが取られているために、このヴィジットならば和服の上からでも着用が可能だと思います トンビでもケープでもなく「ヴィジット」をいかがですか? pic.twitter.com/UDJyKJVl2o
2021-01-25 11:57:04確かに、この袖幅ならば、着物の袖も大丈夫そう! twitter.com/rrr00129/statu…
2021-01-25 12:22:32装飾もステキだしかわいいポケットも
ヴィジット特有の「揺れる装飾」が確認できます レース&ビーズ刺繍のチャームがゆらゆらと動きます 遠目で見る分にはかわいい装飾ですが、近くでみると夏場に実家の鉢植えを動かしたときに出てくるアレに見えて童心にかえることができました pic.twitter.com/VGyNWyfLoK
2021-01-25 12:00:21裏地もヴィジットに多く見られる「キルティング」仕様でした 破れた箇所から顔を覗かせる茶色の部分が中綿です 暖かそうです ウエストを固定するためのテープも確認できました そして、特筆すべきは「内ポケット」なんです ↓ pic.twitter.com/Gfvti6gAYt
2021-01-25 12:04:183つ設けられた内ポケットですが、左右の前端についた小さなポケットが「横向き」なんです 恐らくこれは手を温める「マフポケット」です しかも、小さなかたちから想像できるのは、指先を温めるための「フィンガーマフ」です こんなに可愛らしいポケットは見たことありません 華奢な手が想像できます pic.twitter.com/njEWz1UIAQ
2021-01-25 12:07:53裏がキルティング!当時のレディーたち、予想してたよりも暖かい衣装をお召しになってたのですね!(見た目はゴージャスだけどあったかいのかなあ…これ…といつも思っていたのです)
2021-01-25 17:01:09これは可愛い! 荷物を持たなくてもいい身分になれたら是非使ってみたい! twitter.com/rrr00129/statu…
2021-01-25 12:15:46寒い国なんだなあ……とか、手間暇すごいなとか、美しいとあたたかいを両立するにはお金が……すごいお金がいったんだなあとか、なんかもう色々考えました。
2021-01-25 12:14:01ちなみにこちらは長谷川さんが制作したヴィジット↓
やっぱり隠しポケットが。襟の形と裏の構造にも注目。
1892年イギリス ヴィクトリア時代の女性が羽織った「ヴィジット」を縫いました 「Japanese Sleeve」とも呼ばれた振袖風のテーラードスリーブが特徴です 袖に覆い隠された身頃はコルセット型につくられ、しっかりとウエストの「くびれ」が造形されています pic.twitter.com/HZJPnZ4kkC
2021-01-18 12:17:04