能楽師の方々がドラマ『俺の家の話』のシーンを解説「多動症の子が能の仕舞をじっと観ているのはなぜなのか」「能楽師にとって最大の禁忌行為ですが……」

安田登 @eutonie

『俺の家の話』で多動の子が、能の仕舞をじっと観ている。「お能が好きだから」とありましたが、これは子どもに稽古をしていると、よく遭遇します。学校では机に向かってじっとしていられず「普通の学校では無理」と言われる子どもが、稽古の時には30分でも１時間でもじっとしています。→ #俺の家の話

安田登 @eutonie

→これが「お能が好きだから」なのか、あるいは能的な何か、たとえば声の質とか、稽古の形とかなのかはわかりませんが本当によくあります。今まではあまり不思議だとは思いませんでしたが、ドラマでこうやって改めて見てみると不思議であり「お能が好きだから」というだけでは説明できない現象かもと。

安田登 @eutonie

能の家の話をベースにしたドラマ、『俺の家の話』。ドラマ自体をほとんど観ないので、やっていることすら知らなかったのですが、流れの会（謡を稽古している会）のメンバーの某氏に勧められて見逃し配信で第２回を観ました（初回はもう観ることができず）。さすがクドカンですね。

晄聖 @kosei_hiro

音楽的な視点（聴点？）から考えると、絶対発声の際の超音波（倍音）は関係ある、と思う。 あの発声での語り・謡のリズム（波動）は、すごく心地良い何かがある、と感じる。 以前、能か狂言の声で、赤ちゃんがすごく喜んでる映像を見て以来、人体的宇宙的に何かあるとにらんでる😅✨ twitter.com/eutonie/status…

安田登 @eutonie

おお、確かにありそうですね。先日も某所で稽古があり、赤ちゃんがいたので「泣いちゃうのでは？」と危惧しましたが、逆に大喜びしていました。３歳くらいになると泣く子もいます（笑）。 twitter.com/kosei_hiro/sta…

おにぎらず @yutaro_today

@eutonie 私もADHDで子どもの頃は通知表に書かれるくらい注意散漫で気分屋で多動でしたが、そう言えば踊りのお稽古のときは座っていました。特に先生が踊っているときは長く見ていられたと思います。自分の感覚を思い出してみると、踊りを見るとき自分も脳内で踊っているのですよね。皆がそうかわかりませんが。

アンナチュらるなまっち棒 @ma_dr__817125

多動性障がい、ジッとしているのが難しいけど能ならそれが現れることなく打ち込めているの、やはり相性や環境が作用しているんだなぁと思う。学校や学習といった息子くんにとって嫌な環境下では出てきやすいけど、父が大切にしている能に興味があることはいい環境なんだろうな #俺の家の話

ISLAND TV更新情報 @islandtv_up

羽村仁成「金曜ドラマ『俺の家の話』」 第1話は1月22日金曜よる10時スタートです。 #俺の家の話 #俺家 tbs.co.jp/oreie_tbs/ j-island.net/movie/play/id/… #ISLANDTV

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

#俺の家の話 のおかげでフォロワーが増えました。せっかくだから能楽師から見た1話の解説・感想でも書きましょう。 よく聞かれる事は能のシーンで演者が倒れるシーンについて。 実際にああいう事が起こったら舞台上で何が行われるか。 これはロケハンの時にも監督さんに聞かれました。（続く

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

舞台の後方には「後見（こうけん）」という役の人が通常2人座っています。 後見は舞台上での物の受け渡し・装束替えなどを行ういわゆる黒子（くろこ）のような役ですが、演者に支障が出た場合代わって舞台を勤めるとても重要な役です。（続く

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

さて、シテが倒れた！ まず地謡・囃子はそのまま進行します。そして後見の一人がシテを引きずって舞台奥右手の切戸口という小さな引き戸から楽屋へ入れます。同時にもう一人の後見が紋付袴姿そのままで舞い始めます。以上 多分30秒かからないかな（続く

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

ただ、面が落下するシーンがありました 実際はああして落ちることなんて無いので、人が倒れたイメージ映像って事だと思います でももし落ちたら？ これは能楽師は反射的に人よりも面を先に保護するような気がします。冷静に考えればまず人命ですが咄嗟の時には能面優先になるような気がします（続く

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

こんな事がありました。曲の途中で明らかにシテが不調となり面の横から見える顔色も真っ青になって、汚い話ですがよだれもダラダラ垂れてきて面の顎から滴るほど。 それを楽屋で見ていたシテの父親「大丈夫か？大丈夫か？面は大丈夫か！？」（続く

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

かように能楽師は面を神聖化しています。 という事はドラマの冒頭で出た面を飛び越えるシーン。 あれは能楽師にとっては最大の禁忌行為です。（続く

喜多流 能楽師 金子敬一郎 @kita_kaneko

あのシーンに眉を潜める能楽師は多かったようですが、ドラマの流れから見ると、最大級の親への反抗と能楽と決別する決心をするための禁忌を犯した、とても重いシーンに私には思えてしまうのです。（了

野村万之丞 @man_jyooo

｢俺の家の話｣見ました👀 能楽の家の様子など、役者さんのお稽古含め考えられているなと！ 『うちの家の話』(笑)では、祖父は幸い91歳の今も元気ですが、いずれ父や祖父が介護…なんて思うと🤔 親だからもそうですが、師匠でもあるからこそそんな姿見たくないかもと思いました😢 #俺の家の話 #能楽 pic.twitter.com/do0VKAUjWw

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