セックスとバブみに関するホモサピエンス特有の事情

バブみの進化心理学
34
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

なぜ、サピエンスの男性のペニスはこんなにも大きく進化したのか?霊長類最大の長さを誇るそれは、ながらく進化人類学者の最大の疑問の一つであり続けてきたが、さまざまな生物学的・生理学的証拠との整合性から、ある一つの仮説が支持され、ようやくこの謎が解明されつつある。 pic.twitter.com/uTpNmsWnbh

2021-01-31 15:22:04
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

それが、「男性のペニスは女性の膣の奥深い部分を刺激するディルドとして進化した」という説だ。ヴァギナ・子宮頚部刺激(Vaginocervical Stimulation)には、マザー・チャイルドボンディング(=母子間の絆)を形成させる作用がある。

2021-01-31 15:29:28
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

なぜそんな作用が働くのかというと、そこは母親のお腹から赤ん坊が生まれる際に刺激される産道であり、自然選択がたまたま、「ここが刺激されたらそばにいる個体とマザーチャイルドボンディングを結んでね」というふうにホ乳類の歴史のはるか古い時代に設計してしまったからだ。

2021-01-31 15:33:35
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

ヴァギナ・子宮頸部刺激の母子間絆形成作用(以下、VCSエフェクトと呼ぶ)というものがホ乳類にあることをはじめて証明したのがケンドリックとケヴァーンだった(Kendrick 1991, Keverne 1993)。

2021-01-31 15:41:08
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

彼らが発見したのは、エストロゲンとプロゲステロンを投与されたヒツジ(=擬似妊娠状態となっている)は、ディルドで子宮頸部を刺激されると、母性的行動を示すように性格や振る舞いが急変するという事実だ。ウマやウシでも同じ効果が確認されている。 pic.twitter.com/Gr65yZPfl7

2021-01-31 15:41:11
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

本来、出産時だけにしか生じない刺激を、長いディルドで模して与えることによって、たとえ自分の子供ではないよそ者の子羊であっても、ヒツジのメスはその子との母性的な絆を結ぶようになった。

2021-01-31 15:44:38
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

ヴァギナ・子宮頸部刺激は、メスの脳内の室傍核からオキシトシンの大量放出を引き起こし、ドーパミンとオピオイドを介した報酬学習をうながし、社会的記憶を活発化させ、絆形成意欲を促進する。 pic.twitter.com/TMLQipfmkY

2021-01-31 15:57:04
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

神経生物学者のラリー=ヤングによれば、この効果が、サピエンス男女間のセックス後にも生じているという。ほかの霊長類のオスのペニスはそこを刺激できるほど長くはないからそんなことは起こらないのだが、ヒトは長いペニスを進化させて、これを可能にしてしまった。 twitter.com/selfcomestomin…

2021-01-31 16:01:37
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

「ヒトのペニスは受精に必要な分よりも長く大きく進化してきた… 長いペニスは、子宮から子供が生まれるプロセスを真似たやり方で女性の膣を刺激できるのだ。本来、母子の絆 (mother-child bonding) の形成を促進するために進化した生理的経験が、男女間の絆(pair bonding) をサポートしているのだ」。 twitter.com/robkhenderson/…

2021-01-31 15:11:46
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

平均的なサピエンス女性の膣の長さは7〜8センチであり、男性のペニスは明らかに膣の大きさにフィットしていない(フィットしている男性もいるが、少数派だ)。この必要以上のオーバーサイズはなぜ生じたのか?

2021-01-31 16:05:23
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

まず、男性のペニスが少しずつ長く進化していった。VCSエフェクトを介して、女性とペアボンディングを結ぶことは、男性にとっては他の男──通常、メスは上位オスに性的好意を一極集中させがちだ──に目を逸させず、自分だけを夫とさせるという意味で生物学的利益をもたらす。 pic.twitter.com/mPKzFLOzrM

2021-01-31 16:14:47
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

つづいて、膣の奥底を刺激されることを快感に感じる女性の心が進化を遂げることとなった。献身的な夫が傍にいて子育てを手伝ってくれることは、それまでのアロマザリングコミュニティと比較してはるかに扶養を強化するだけでなく、ボディガードとしても機能し、女性に生物学的利益をもたらしたからだ。 pic.twitter.com/h3Z6dTDncO

2021-01-31 16:19:02
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

「母子間の絆」を「男女間の絆」として脳が混線する─私たちはそれを「愛」と呼んでいる─しくみの前適応は、気性の激しい男性の処刑という、人類社会特有の遺伝子淘汰圧が引き起こした自己家畜化進化に付随するネオテニー現象によって、十分に揃っていたのではないかと思われる。 pic.twitter.com/u0yYQUtpVU

2021-01-31 16:28:02
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

これは、サピエンスが必ずしも繁殖目的でおこなわない、日常的で執拗なセックスは、仮想的な“ママとベイビーの絆”を結ぶ作業かもしれないという話になる (L.Young 2012)。女性は愛する男性に抱かれた後、彼に対して何でもしてあげたい、身の回りの世話をしてやりたいというママモードになっている。 pic.twitter.com/y4N38KrGyl

2021-01-31 16:40:26
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

家父長制規範の起源はアフリカで暮らした先史時代にある。今では憎むべき文化かも知れないが、長らくサピエンスの男性たちは、妻に家事や料理を頼ってきた。おそらく男性はセックス後に生じるこの女性の「尽くしてあげたい」心理を都合よく利用してきたのではないだろうか。 pic.twitter.com/zLkDuzyTlX

2021-01-31 16:46:41
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

ネオテニー化された男性のベイビー仕草は止まらない。正常位でハグしたり、愛するパートナーの顔をじっと眺めたり、口移し行為=キスをしたり、おっぱいを揉んだり吸いついたりする赤ん坊のような振る舞いはすべてオキシトシンの放出をうながすから、”特別な絆”を形成するのに有効なはたらきがある。 pic.twitter.com/ULCAWnNhJa

2021-01-31 16:52:35
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

実際、子育て中の女性は、旦那のことを「大きな子供」だとよくいう。身の回りの世話を焼かなくてはいけない大きな子供がいるから、本当の子どもの方に手を割くことができなくてたいへんなのだ。

2021-01-31 16:59:26
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

このことを確かめた研究がある。ユニヴァーシティカレッジロンドンの神経科学研究者チームは、女性たちにfMRI装置の中に入ってもらい、様々な顔写真(自分の、あるいは他人の赤ん坊、憧れのイケメン俳優、知らない人、友人、彼女たちの親戚、愛する夫や彼氏など)を見せた。

2021-01-31 17:02:19
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

すると、女性たちは自分の赤ん坊を見たときには強く母子の絆形成回路を反応させたが、それとまったく不思議なほど似たパターンの強い反応が、パートナーである恋人や夫に対しても確認されたのだ。また、「憧れのイケメン俳優」に対する反応はそれとは大きく異なっていた。

2021-01-31 17:03:14
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

他の種のホ乳類のメスは普通強いオスを求めるものだ。だがサピエンスの女性は、パートナー男性の強さだけでなく可愛さや愛おしさに対しても魅力を感じる神経回路を進化-発達的に脳に備えはじめた。同様にサピエンスの男性は女性を交尾相手としてだけでなく、仮想的なママとしてバブみを求めはじめた。 pic.twitter.com/GbKFkpAh0s

2021-01-31 17:12:38
拡大
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

これは、なぜカップルや夫婦のギスギスした喧嘩はベッドで愛し合う事によって何はともあれひとまず解消されるのか?ということの、生物学的ロジックを介した、進化心理学的説明になる。

2021-01-31 17:21:46
エボサイ(EvoPsy) @selfcomestomine

私たちは哺乳類としての心の進化を引き継いで、母子の愛の絆をこの世で最も神聖なものとして感じる。だがそれだけでなく、男女間のフォーエヴァーラブにも同じような神聖さを感じる。それは母なる進化が私たちに与えた、人類特有の愛の形だ。 pic.twitter.com/MuvUoA5iy3

2021-01-31 17:26:26
拡大

ジュエリフィッシュ @ICHOYATARO

要約すると「でかいちんちんで女性器の奥をつんつんすると女はママになる」ってことなのか。 すごいな。完全にエロマンガの設定じゃないか。 twitter.com/selfcomestomin…

2021-02-01 01:46:16
えといん@ゲーム制作中 @shisyo1212

バブみとかいう狂気の(?)ワードの生物学的方面からの解説。 既にあるものを部品として使うのは進化の基本だろうし、納得できちゃうな。面白い。 オタクがバブみを感じやすい(?)のは、陽の者にリソースを振り分けさせないムーブをするよう遺伝子レベルで決定づけられていた...? twitter.com/selfcomestomin…

2021-02-01 01:26:21
駐妻mちゃん❤️ @chuzai_mchan

男性のだめな一面をかわいいと思えるようになると、その人に幻滅する場面が減っていく。男性側も、ある種「男らしくない」と言われるようなことでも受け入れてもらえると、普段見せない一面をさらけ出してくれるようになる。 他の人とは違う親密な関係を築ける、「かわいい」の好循環。 twitter.com/ring6565/statu…

2021-01-31 23:54:02
りのこ❄️ @ring6565

男に対する「かわいい(=あなたに沼)」は進化の過程で必要な感情だったとは… pic.twitter.com/gvOp5CFIE7 twitter.com/selfcomestomin…

2021-01-31 21:14:01