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RascalTaku
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日本音響研究所・所長 | 声紋鑑定・音響分析の専門家 | 音響・音声を活用した製品開発やWebプロモーションのお手伝いをしています | 2002年イグノーベル平和賞受賞 | テレビなどで解説をしています | 映画やドラマの監修なども手がけています | ペット・🐕🐖 | ⚾️渋谷区軟式野球連盟少年部理事


イスラム圏の方々が日本に来て石焼き芋屋さんのトラックから流れる「いーしやーきーいもー」を聴くとお祈りだと思って敬虔な気持ちで聴いているという投稿をお友達の@Mak0Nakamura さんから教えていただき、確かに似てるかもと思ってYouTubeの音源を確認してみました。※以下コメ欄に続きます。 twitter.com/sasakitoshinao…
2021-03-04 23:59:09
イスラム圏に行くと日没の祈りの時間ぐらいに聞こえてくるあれがやけに懐かしい感じがしてたんだけど、そういうことだったのか…。/イスラム教徒が日本に来て最初、石焼き芋をお祈りの歌だと思って敬虔な気持ちで聴いていた「朝昼晩街中で流れてたお祈り放送と周波数同じ」 buff.ly/3811nbB pic.twitter.com/VxWgMTZeNP
2021-03-03 08:11:06
石焼き芋もお祈りも、その発声者によって差はあるもののある程度の共通点が見えてきました。 その代表的な音源の波形がコレです。 一連の節が20秒前後であること、ベースになる音量と節回しにより大きくなる部分の音量差が約10dBほどであること、特に「あ」の母音で最大音量が出ていること。 pic.twitter.com/7W354yRD4a
2021-03-04 23:59:58

次に周波数分析をしてみました。 特に大きく響いてきている部分を白線で上書きしてみました。 するとほぼ似たような周波数帯の音によりメロディを奏でていることがわかりました。 またこぶしのようなアクセントの付け方もかなり似てます。 pic.twitter.com/h8IWP0PyfQ
2021-03-05 00:01:35

街の雑踏という騒音下において一方は移動販売の周知、もう一方はお祈りの言葉の周知と、内容はかなり違ってもなるべく広い範囲へメッセージを届けるという目的として似たような発声になっていることはとても興味深いものです。
2021-03-05 00:02:51
騒音下においては単位時間あたりの情報量を少なくして正確にテキスト情報を伝えるため、百貨店の店内アナウンスや防災無線などゆっくりとした口調のものが多く見られます。 焼き芋もお祈りも長く伸ばすのはその必要があったためにこのように進化したのではないかと思います。
2021-03-05 00:03:21
電車内のアナウンスの様に独特の節回しやアクセントをつけることにより、他の音声情報との差別化を図ることも必要だったのかもしれません。 騒音下では一定の音が長く続くと認識されにくいので、救急車の警報音はピーポーと2つの音で構成され、サイレンも周波数を大きく変化させています。
2021-03-05 00:04:59
焼き芋とお祈りも節をつけて、さらにこぶしのようなアクセントをつける様に変化したのも頷けます。 これは人間だけのものではなく、狼の遠吠えなどにも言えることで、石焼き芋屋さんやサイレンが鳴ると犬が遠吠えするのも似た特徴があるからだと考えられますね。
2021-03-05 00:07:12