【太平洋戦争下における日米航空産業の生産管理技術の懸隔に関する考察 / 後編】-大量生産ノウハウの蓄積の観点から-
20世紀末、日米の自動車産業の競争力の懸隔を調査したMITの調査チームは次のように記しています。「大量生産では未熟練あるいは半熟練の労働者が、一つの目的にしか使えない高価な機械で製品を仕上げる。このメカニズムは、標準化された製品を大量に生み出す。 pic.twitter.com/UJb2rcIJeg
2021-03-20 17:22:30この結果、製品は安くなっても、消費者が多様な製品から好きなものを選ぶことはできない…これに対して、リーン生産は手作りと大量生産の利点を兼ね備え、両者の欠点(手作りのコスト高、大量生産の融通性の欠如)を克服しようとするものだ。 pic.twitter.com/AgGfo2g4BK
2021-03-20 17:23:04そこで組織のあらゆるレベルで多様な能力を持つ労働者のチームを編成し、応用力(汎用性)のある自動化された機械を使い、バラエティに富んだ製品を適量作ることを目指す」 pic.twitter.com/SsD0p834wX
2021-03-20 17:23:40「北米や欧州の自動車産業はいまだにヘンリー・フォードの時代とほとんど変わらない大量生産システムに依存しており、新たな生産方法を開拓した日本企業にはとても太刀打ちできない-これが我々の結論だった」(J.P.ウォマック他「リーン生産方式が、世界の自動車産業をこう変える」1991年) pic.twitter.com/6JeIeeURSa
2021-03-20 17:24:15かくして日本は、大量生産体制の不徹底のため太平洋戦争に敗れ、同じ理由により戦後の経済競争で米国に一矢報いたのです。日本経済の復興と今日の繁栄は、戦時中に基礎づけられた生産メカニズムの発展的継承があって初めて可能であった-この事実を指摘して、本稿の締めくくりとします。 pic.twitter.com/09R0YgBwGF
2021-03-20 17:24:55【CM】 WW1の最中、ブリテン上空で死闘を演じたドイツのツェッペリン飛行船団を描いた拙著、好評発売中です。「世界の艦船」5月号に書評掲載! amazon.co.jp/dp/4908862680/ 文章は無価値ですが、商売繁盛・悪霊退散などのご利益があります。
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