「ねむりひめにっき」の舞台裏
ネタバレにならぬ程度に昨晩の「ねむりひめ」感想を書いておく。「人は意外と、寝るよ?」という作家の発言は本当。私だけは絶対寝ないと思ったけど、話が100年飛ぶあたりで、出していた肩を布団に埋めていた。王子様が出てくる頃には半分夢心地。でも「くちづけ」という言葉は、耳が捉えていた。
2010-03-31 01:54:38続)自分がお姫様になった感じは正直薄かった。でも筋を知ってるのにアレンジが加わっていて、寝ながら聴くにはちょうどいいお話だった。頬にかかる金髪はふわふわして、頭部が熱を持ち、火照る。これも眠気を誘う要因。なんでヅラ?と思ってたが、かぶった途端に作家と「共犯関係」になるのが面白い。
2010-03-31 01:58:14続)最初、お茶でも出すよ、と言ったのだけど「いいのいいの。読むだけ読んで余計なことしないで帰る、この感じがいいの」……本当だった。終わって、戸締まりのために起こされて、暗がりで足の痺れをとる作家を見ながら、この人これで帰っちゃうんだなー、とぼんやり考えている時間が、大変よかった。
2010-03-31 02:01:14続)出張マッサージとかもこんな感じなのだろうね。語り聞かせ自体は、さすがに読み慣れていて、最初こそ「さすが演劇人ですな」とか思ってたけど、途中からはただただ催眠術みたいに心地よかった。怖い話じゃないのに怖いように思ったのは、物語と眠りの中に、同時に引き込まれてく感じのせいだろう。
2010-03-31 02:03:35続)普段、眠りのプロセスなんて意識しない。眠くなったら机からベッドに倒れ込むだけだ。でも「ねむりひめ」では、物語の進行とともに重たい眠りの底にずぶずぶ沈んでいく、怖いような手ごたえがあった。ラジオつけっぱなしで寝るのとも違う。両親の読み聞かせで寝た子供の頃は、こんなだったのかな。
2010-03-31 02:08:11続)初対面のとき酒井翠嬢とは「眠ることは、快楽だ」という話で盛り上がったので、このプロジェクトを体験できて非常に面白かった。作品は5月に開催されるスパイラルでの個展で展示される予定。私の一夜はパズルのピースのようなもので、どんな作品ができあがるかは、まだ誰も知らない。お楽しみに。
2010-03-31 02:11:21