ヴァイオリン「ストラディヴァリウス」が名器と呼ばれる理由
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2011-08-01 11:45:00【ストラディヴァリウス】ヴァイオリンの帝王と呼ばれ、すばらしい音色を奏でる名器・ストラディヴァリウス。とにかく高価なことで有名なこのヴァイオリンを世に送り出したのは、
2011-08-01 11:50:19@sebun_digital そういえば、自分が「ストラディヴァリウス」というものを知ったのはさだまさしさんのラジオがきっかけでした。数千万~数億円のヴァイオリンがあるということと、T&Tというオーダーメードのギターの話をしていたと思います。テリーズ・テリーだったかな?
2011-08-01 11:50:44【ストラディヴァリウス2】アントニオ・ストラディヴァリ(1644?~1737)。作られて350年経った今もなお名器と呼ばれ、愛され続ける理由は、いったいどこにあるのでしょうか。
2011-08-01 11:50:59【ストラディヴァリウス3】クラシックに興味がないかたでも、たまに耳にする「ストラディヴァリウス」の言葉がちょっとわかって楽しくなる、そんなお話です。どうぞ。
2011-08-01 11:51:16【ストラディヴァリウス4】ストラディヴァリウスとは、他の幾千というヴァイオリン製作者の作品とどこが違うのか。かの名器を超えようと、数多(あまた)の弦楽器製作者たちがさまざまな試行錯誤を繰り返してきました。
2011-08-01 11:51:43【ストラディヴァリウス5】しかし、今までストラディヴァリウスに匹敵する作品を作った人はいず、ストラディヴァリウスを超えるヴァイオリンも存在しません。(中略)
2011-08-01 11:52:02【ストラディヴァリウス6】ロンドンで200年の歴史を誇る名門楽器商だったヒル商会(W・E・ヒル&サンズ)が刊行した書物(Antonio Stradivari: His Life and Work 初版1902年、1980年改訂版)には、
2011-08-01 11:52:20【ストラディヴァリウス7】ハンガリー人の偉大なヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒム(1831~1907)が、ストラディヴァリウスを弾いたときの逸話が記されています。
2011-08-01 11:52:37【ストラディヴァリウス8】ヨアヒムはメンデルスゾーンやブラームスと親交があり、ブラームスのヴァイオリン協奏曲の初演ヴァイオリニストとしても知られます。
2011-08-01 11:52:57【ストラディヴァリウス9】埋もれかけていたモーツァルトの協奏曲を発掘して世に送りだしたり、音楽大学の学長を務め多くのヴァイオリニストを育てたりと、多大な功績を残した名手です。
2011-08-01 11:53:11【ストラディヴァリウス10】そのヨアヒムは、当初ストラディヴァリウスという楽器に懐疑的だったそうですが、初めて1690年製の「タスカン」を弾いたとき、「なんてよく鳴るんだ。なんて澄み切っていて輝かしいのだろう」と驚嘆の声を発したそうです。
2011-08-01 11:53:34【ストラディヴァリウス11】「タスカン」は、ストラディヴァリがアマティの影響から徐々に抜け出し、音色がいっそう力強く深みを増すロングパターン製作期における名作の一つです。
2011-08-01 11:53:51【ストラディヴァリウス12】その後、ヨアヒムはストラディヴァリウスの魔力に取り憑(つ)かれたようになり、愛奏したストラドは1715年製「イル・クレモネーゼ」、同年製「ヨアヒム」、1722年製「ナポレオン」など記録に残っているだけでも18挺を数えます。
2011-08-01 11:54:14【ストラディヴァリウス13】かの「メシア」も、ヨアヒムは奏でたことがあり、次のような言葉を残しています。
2011-08-01 11:54:32【ストラディヴァリウス14】「あのストラディヴァリウス、独特なメシアの音色は何度も私の記憶に蘇ってくる。私の胸を打った甘美な荘厳さとともに。
2011-08-01 11:54:50【ストラディヴァリウス15】メシアがあれほど有名なのはもっともなことだ。できることならいつの日にかもう一度、この私の手で弾いてやりたい」
2011-08-01 11:55:05【ストラディヴァリウス16】音楽の“原点”は音色だといわれます。ストラディヴァリはアマティの工房から独立してから60年近くも超人的な製作活動を続けており、
2011-08-01 11:55:28【ストラディヴァリウス17】幾度か作品のモデルチェンジをしています。しかし、ストラディヴァリウスという弦楽器には、共通する固有の音色、音の表現力があるのです。
2011-08-01 11:55:40【ストラディヴァリウス18】もっとも際立った個性は、澄み切って明るく、温かみのある木の味わいが感じられると同時に、全体として音が多彩なことです。
2011-08-01 11:55:59【ストラディヴァリウス19】とりわけ高音部には“金粉を鏤(ちりば)めたような”高貴な響きがあります。その音色は通称「ダイヤモンドトーン」といわれていますが、まさにダイヤモンドのような強さと煌(きら)めきに類比されるからでしょう。
2011-08-01 11:56:14【ストラディヴァリウス20】ヴァイオリンの音色は、楽器の中で人間の声にもっとも近いといわれます。外国のヴァイオリニストは愛器のことをよく「私のレディ」と呼びますが、
2011-08-01 11:56:32【ストラディヴァリウス21】ストラディヴァリウスはソプラノを歌うプリマドンナのような音色なのです。
2011-08-01 11:56:58【ストラディヴァリウス22】ただし、ストラドの彫りの深い音色は、演奏家の高度な技量があってこそです。実は、ストラディヴァリウスはそう簡単には鳴り響かず、なかなか本来の音色を引き出せない楽器なのです。
2011-08-01 11:57:24