2021年4月1日

掌小説語り~自作つぃのべる集~72

自作つぃのべるのまとめです。 2019年4月分。
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リュカ @ryuka511

彼女はボスのものだ。けど彼女は逃げようとしていてボクに一緒に行こうと言ってくれた。だからボクは組織を敵に回して彼女を守り、自由と愛を得る為戦った。そして遂にボスを亡き者にした。やっとここまで来た。ボクに命令する者はいない。彼女も、いない。ボスの部屋。花だけが、ボクを包む #twnovel

2019-04-01 00:26:24
リュカ @ryuka511

お嬢様の下に毎月届く異国からの手紙。お嬢様の家庭教師だった青年からのものです。お嬢様は嬉しそうに返事を書かれます。彼が帰国し悲嘆に暮れるお嬢様に、私は彼の国の言葉で手紙を書く事を進言したのです。いつか彼の国へ行くと夢見るお嬢様。お嬢様の夢を、私はいつまで守れるでしょうか #twnovel

2019-04-01 22:39:43
リュカ @ryuka511

君を喪った実感は無かった。君を送って少しずつ日常が戻って、日常の中に君がいない事に気付く。その度に心に穴が空いていく。それらは二度と埋まらない。辛く悲しくて堪らないのに、それでも穴だらけで生きている。君は後を追う事を望まないなんて単なる言い訳で、結局僕は死ぬのが怖いのだ #twnovel

2019-04-02 23:10:42
リュカ @ryuka511

息を潜め夜明けを待つ。夜が明けたら突撃をかける。悲願達成まであと一歩。東の空、射す一筋の光に静かに立ち上がる。この光は、単なる夜明けではない。暗黒の時代に終わりを告げる、黎明の光。狙うは暴君の首ただ一つ。長い戦いと暗い時代に終止符を。 #twnovel

2019-04-03 22:40:06
リュカ @ryuka511

剣は折れ、鎧ももう自分を守ってはくれない。魔物の群れに突っ込んで、闇雲に折れた剣を振り回す。神託によって勇者に選ばれた。魔王を討つまで帰る事はもちろん、死ぬ事さえ許されない。それでも満身創夷で進んでいく。これしかないから。使命を成し遂げなければ、存在さえも許されないから #twnovel

2019-04-04 23:00:04
リュカ @ryuka511

現実を拒否し君は眠り続ける。その顔は穏やかだ。まるで幸せな終わりを待っているよう。それが君の真の願いなのだ。だが、そうはさせないとばかりに、家族は医師に縋り医師は君に管を繋ぐ。君を目覚めさせる事は、本当に良い事なのか。止めてほしいとは言えないまま、管だらけの君を見守る #twnovel

2019-04-06 00:38:19
リュカ @ryuka511

この手が離れたら、もう会えなくなる。夢を追うあなたを笑顔で送ると決めた。夢を叶えても帰ってはこないだろう。そこはまだ出発点に違いないから。空港の片隅、最後に重ねた唇に溶け合った味の中で苦さだけが際立って、待ってろとも忘れろとも言わないあなたの、純粋ゆえの狡さに涙を堪える #twnovel

2019-04-07 00:43:45
リュカ @ryuka511

「私ってあいつの何なのかなぁ」溜息をつく君を慰める。君があいつと親しげに呼ぶのは君の恋人。君にそんな顔させる原因はいつも彼だ。僕ならそんな顔はさせないのに、とは到底言えない。幼馴染とは、近くにいながら最も遠いものなんだと実感する。きっと僕は、ずっと幼馴染のままなんだろう #twnovel

2019-04-08 00:30:03
リュカ @ryuka511

彼女の左手に光る銀色に、喜びと悲しみとが同時に沸き起こる。まだ今も指輪をしているのか。外しても構わないし、外しているだろうと思っていた。僕と過ごすはずだった日々は幻と消えて、君は一人悲しみに暮れている。僕の声は君に届かない。僕の手は君を抱けない。僕は君を幸せにできない。 #twnovel

2019-04-09 00:36:24
リュカ @ryuka511

私が触れる物は鮮やかな宝石に変わった。皆も私も初めは面白がっていた。だが私を拐おうとした男を宝石に変えた時、周囲の目が変わった。人殺しも同然と、ここに幽閉された。鮮やかな世界から白一色の世界へ変わる。それは私を壊したのか。私は自分を守っただけだと思うのは、罪な事だろうか #twnovel

2019-04-10 00:56:34
リュカ @ryuka511

チェックアウトして駅から列車に乗り込んだ。出発して、宿泊先に忘れ物をしたと気づく。昔君に貰った腕時計だ。それを忘れたという事は、もう君の事も忘れろという事なんだろう。いや、忘れられないと思い込んでいただけなのかもしれない。時は確実に進んでいる。新しい時計を、買わなくては #twnovel

2019-04-10 23:32:14
リュカ @ryuka511

出陣命令を待つ間、兵士は本を読んでいた。何を読んでるのかと聞かれ童話だと答える。戦いの前に、穏やかな子供時代を感じ気持ちを落ち着けるのだと。だが彼は子供の頃に童話を読んだ事は無かった。宇宙船を操縦し戦う話が好きで、パイロットに憧れた。夢が叶った今、幸せかどうかは解らない #twnovel

2019-04-12 00:37:23
リュカ @ryuka511

恋人とケンカしたまま、出陣の日を迎えてしまった。今度の戦は長くなるだろうと言われている。生きて帰れるかどうか。密かに溜息を吐き、隊列を乱さず城を出る。街道へ差し掛かると後方から馬の足音と聞き慣れた声が響く。「謝ってやるから生きて帰って来い!」馬を駆り叫ぶ恋人に、笑みを返す #twnovel

2019-04-13 00:30:30
リュカ @ryuka511

魔王軍幹部との戦いで呪いをかけられた。全ての攻撃手段は弱体化し、盾も鎧も無いも同然。もうすぐ魔王との最終決戦、ここで倒れるわけにはいかない。たった1人で魔王軍に挑む、こんな運命はどうせもう呪われているのだ。使命を果たそうが玉砕しようがどっちでもいい。早く、解放されたい。 #twnovel

2019-04-14 01:08:24
リュカ @ryuka511

成人式には出席できなかった。だからだろうか、取り残されている気がしてならない。ただの式典だと侮ってはいけなかったのか。友人のスーツ姿はいつしか様になって、まだ似合わない自分のスーツ姿に溜息を吐く。戻れない日々を嘆く暇もなく忙殺され、大人になる意味は、未だにわからない。 #twnvday

2019-04-15 00:47:57
リュカ @ryuka511

古の勇者の末裔として、君は幼い頃から戦う術を叩き込まれてきた。君が大人になる頃、魔王が復活すると予言された。やがて魔王は本当に復活する。魔王を殺す、それだけを胸に君は旅立つ。大丈夫だろうか。戦い以外に何も教わらないまま君は大人になった。君の心に渦巻く闇を、君は知らない #twnovel

2019-04-16 00:40:27
リュカ @ryuka511

長く過酷な旅の果てに魔王と対峙する。立ちはだかる魔物や魔王軍幹部達を討ち滅ぼした。部下や民の仇と、魔王は僕を睨み据える。魔王を討ち世界に平和をもたらす、その為に僕は生まれた。僕が屠った敵は、僕が僕であるための犠牲にすぎない。僕には、守るべきものは僕自身しかないのだから #twnovel

2019-04-17 01:07:59
リュカ @ryuka511

森に棲みついた怪物を討伐しに来た、はずだった。確かにそこには、見た事のない巨大な生き物がいた。剣に手をかけ、躊躇う。怪物はいかにも悲しげな声を上げている。怪物が大切そうに両の腕に抱く華、寄り添うように集まる鳥。立ち入ってはいけない。ここにあるのは何かを喪った悲しみだけだ #twnovel

2019-04-18 00:05:05
リュカ @ryuka511

革命は成就したが、王国はまだまだ混乱している。早急に王国の正常な営みを回復させなくてはならない。旧王朝の生き残りが、今度は反乱軍として密かに行動を開始しているらしい。災いの種は小さなうちに潰さなくては。反乱軍のアジトだと噂される場所へ、兵を派遣した。 #twnovel 歴史は繰り返される。

2019-04-19 00:17:31
リュカ @ryuka511

魔王を討つと予言された私のせいで滅ぼされた故郷。かつての面影などない筈なのに家族や友人の声が聞こえる気がして唇を噛む。魔王を討って帰還し、歓喜する人々に疑問を抱く。私を救世の勇者と世界中に知らしめた予言。そのせいで家族や友人が死んだ。真に復讐すべき相手は、魔王ではなくー #twnovel

2019-04-20 01:17:17
リュカ @ryuka511

幼い頃、水平線の向こうに死者の国があると教えられた。死んだ後はそっちに移住して、生者を想いながら暮らしていると。大人になった今もそう信じている。決して交わらない2つの国だが、想いは繋がっている。君が今も僕を想いながら、この水平線の向こうにいる。今、会いに行くから、待ってて #twnovel

2019-04-21 00:15:01
リュカ @ryuka511

不安げな君をそっと抱き締める。昔の君は血気盛んな少年だった。だがある日神隠しに遭った。数年後に帰ってきた君は記憶を無くし、すっかり別人になっていた。君であって君ではない君。私が好きだった君はどこにいるのだろう。複雑な想いで君を抱き締める。私の腕の中、安堵する君も愛しくて #twnovel

2019-04-22 01:13:36
リュカ @ryuka511

今日も太陽が沈んでいく。晴天の日には畑仕事に精を出し、雨の日には部屋で読書をして過ごすと決めている。都会を離れ、自給自足のゆったりとした暮らし。よく晴れた日が続き、畑は青々と作物が茂っている。今日も良い天気だ。昨日も一昨日も。果たして、ゆったり過ごしたのは何日前だったか #twnovel

2019-04-23 00:28:08
リュカ @ryuka511

君を失う以上に哀しい事など無いと思っていた。だが、それ以上に哀しい事がもう一つあった。 #twnovel 「今までは父の為に我慢してたけど、もうその必要も無くなった。別れて頂戴」冷たい君の視線。親同士が決めた許嫁。君は、初めから僕のものではなかったのだ。

2019-04-24 00:21:49
リュカ @ryuka511

君の誕生日をお祝いする。嬉しそうに君は笑う。また1つ僕より大きくなったね。歳を重ねていく君。何年経とうと変わらない僕には、成長するとはどういう事なのかわからない。自分が過去の自分とは違うものになるのは、怖くないのだろうか。僕は、君が変わるのが怖い。大人になんてならないでよ #twnovel

2019-04-24 23:49:21
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