山本弘「料理を作るように小説を書こう」の素晴らしき言葉を広めたいと思った日記。

山本弘「料理を作るように小説を書こう」には素晴らしい言葉が詰まっています。その素晴らしさを皆さんにもお届けしたいです。誤解されないよう素晴らしいと3回も書いているので決して誤解しないで下さい。
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読者を楽しませることに貢献しない設定は、作る必要はないんです。

「料理を作るように小説を書こう」山本弘

山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

何で「異世界にシャワーがある」ということにこだわる奴があんなに多いのか(笑)。そんな(作者ですら気にしていない)設定に必死にこだわったって面白くないだろ?

2018-01-10 18:44:55
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

『料理を作るように小説を書こう』巷に溢れている本は間違いだらけ!

2021-04-02 17:15:03
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

『どうしてこんなことを書くのか』というなら、それは自分に対して勝手に枷をはめてる人が多いからです。創作は本来、自由であるべきなのに!

2021-03-19 13:44:06
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

創作は自由! なのにそれを理解しない人がよくいる。昔からそれが不思議でした。今回の本ではそういう当たり前のことから問いただしていこうと思っています。まず「自分のための小説から」書いていこうというアドバイスから!

2021-03-20 22:54:30
いちのせやよい @iciinoseyayoi

「料理をするように小説を書こう」のすばらしさを理解するためには、このツイートならびに山本弘のブログ「フィクションにおける嘘はどこまで許される?」をまず読んでいただきたい。

2021-04-07 10:29:23

ある人から、『乙嫁語り』には批判の声があると聞かされた。歴史に詳しい人たちの間では、あのマンガの評判は芳しくない、「歴史的に間違いだらけだ」というのだ。
はあ?
 いや、あのマンガって、最初に「19世紀 中央アジア」ってナレーションされてるよね?
 僕はあのアバウトなナレーションで、作者が「歴史的に正確に描くつもりはありません」と宣言していると解釈したんだけどな。中央アジアったってむちゃくちゃ広いし、19世紀ったって100年もあるのだから。
「19世紀 中央アジア」というのは、正確な時代や場所を特定しない、つまりファンタジーですよという意思表示だと思うのだが、なぜそれを読み取ってあげないのだろうか。

 だいたい、「歴史的に間違いだらけ」なんてことを言い出したら、時代劇マンガやテレビ時代劇は全滅ではないか。江戸時代なのに既婚女性が誰もお歯黒つけてない時点で、みんなアウトだ。侍が髷を結ってない、それどころか現代の若者みたいな髪型してるキャラがぞろぞろ出てきて、現代人と同じ口調で話す。戦国時代の武将が乗っている馬がサラブレッドだったり。
 しかし、日本史の専門家が『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』や『遠山の金さん』や『一休さん』を非難してるという話は聞いたことがない。たぶん『アルプスの少女ハイジ』や『母をたずねて三千里』とかも、歴史に詳しい人が見たら、間違ってるところは絶対にあると思う。でも、それに腹を立てる人はいない。
 テレビ番組やマンガだけじゃない。ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」とかも、時代考証的にはまったくデタラメである。
 なのになぜ、『乙嫁語り』が非難の対象になるのだろうか?

優れた作品に対して、「科学的に間違ってるから許せない」とか「歴史的に間違ってるから許せない」とかケチをつける人は、フィクションを楽しむスキルに欠けてるんじゃないかと思うんである。科学考証とか歴史考証というのは、話をリアルに見せて面白くするための要素にすぎない。

フィクションにおける嘘はどこまで許される?(前編)
https://hirorin0015.hatenablog.com/entry/2014/06/20/163451

いちのせやよい @iciinoseyayoi

もちろん、こうした考証的にデタラメとバカにするためにキャッチーなフレーズを広めてみんなで嘲笑うという対象は「乙嫁語り」という作品だけではないのですが、つまりはそういう風潮を山本弘は全否定しているわけです。

2021-04-07 10:29:59
いちのせやよい @iciinoseyayoi

小説に描くべき設定描くべきでない設定について山本弘はこう説明し、「ジェライラの鎧」「地球移動作戦」を例にあげてこう説明します。

2021-04-07 10:30:12

普段、異世界ファンタジーを書く時に、いちいち鎧のデザインなんかしませんよ。この場合は、ストーリー上、鎧のデザインが重要なポイントだったので、手を抜くことができなかったんです。

この話の見せ場は地球を移動させるシーンなんだから、リハーサル部分を描く必要はないはずです。だからそこは省略して、「やってみたらうまくいきました」という感じの簡単な説明だけで済ませても問題ない

料理を作るように小説を書こう  山本弘

いちのせやよい @iciinoseyayoi

「ジェライラの鎧」は鎧作る話がメインだから鎧の設定は重要だけど異世界ファンタジーにおいて必須の設定ではないし、「地球移動作戦」での地球を移動させるためのリハーサルとしての月移動の描写は、地球移動の本番を効果的に魅せるために必要ないのです

2021-04-07 10:31:20

あなたが書こうとしているのは娯楽小説、つまり読者を楽しませるのが目的の小説のはずです。だったら、読者を楽しませることに貢献しない設定は、すべて不要な設定です。

他の人の小説を読んでいても、ちょくちょくそれが気になります。主人公の幼い頃の思い出話、それも明らかにストーリーと直接関係ない、伏線にも何にもなってなさそうなエピソードを何ページも読まされていると、「ここ、カットしろよ」と思っちゃうんです。

そういう過去があるせいで警察を信用できないとか、この事件を解決することで信頼を再び取り戻すとかいう展開になるなら、過去を描くことに意味があります。
でも『ラプラスの魔』は明らかにそういうストーリー構造になっていません。アレックスの過去のエピソードは、何ら物語を面白くするのに貢献していない。つまり、不要な設定だったんです。

料理を作るように小説を書こう   山本弘

いちのせやよい @iciinoseyayoi

批評選評するときに、「人間が書けてない」とか「時代考証や科学考証がされていない」とか言っとくのがとりあえず誰でも出来る簡単な方法なんだけど、そんなものを気にするより、あなたが描きたいものを描くことが大切なんです。

2021-04-07 10:31:42

僕が気になるのが、そういった小説って、世界設定にオリジナリティがないものが多いことです。たいていの場合、日本人がRPGで親しんだような世界で、文明のレベルはだいたい中世ヨーロッパぐらい。出てくるモンスターにしても、ゴブリンやオークなど、現代のRPGに出てくるものばかり。
異世界って自由に創造してかまわないはず。なのになぜみんな、もっと自由に、自分の考えた異世界を描かないんでしょうか?

じゃがいもなどの、この世界に普通にあるものや、エルフやゴブリンやドラゴンなど、ファンタジーRPGでおなじみの要素ばかり使っている。それを読んだ読者も「異世界とはこういうものだ」という固定観念に縛られている。
「異世界」と呼んでいるが、実は読者が知っている要素だけで構成されている。
想像力や創造力という点で、100年前のバローズより後退してるんじゃないだろうか。

引用元不明

いちのせやよい @iciinoseyayoi

こういった批判をどこかで目にしたことがありますが(引用元不明)、こうした批判を見たことがあるあなたには、ぜひとも山本弘の素晴らしい言葉を知っていただきたい。

2021-04-07 10:32:00

不要な設定を作っている時間があるなら、その時間で何ページでもいいから小説を書き進めるべきです。

設定やプロットを練ること自体は、何も悪くありません。だめなのは、「不要な設定を練ること」と「設定を練ってばかりいて書き出さないこと」です。

料理を作るように小説を書こう  山本弘

いちのせやよい @iciinoseyayoi

あなたがファンタジーRPGのような舞台で小説を書きたいなら、読みたいなら、バローズのような設定は不要な設定です。医療ドラマや時代劇、法廷ミステリなどであったとしても、まずもって不要な設定でしょう。

2021-04-07 10:32:59
いちのせやよい @iciinoseyayoi

もちろん、バローズのような小説を読みたい書きたいなら、バローズのような小説を読めばいい書けばいいのです。ビブリオバトルでバローズのような本が読みたいって言えば、きっとたくさんの人がバローズのような本を教えてくれるはずです。

2021-04-07 10:33:08
いちのせやよい @iciinoseyayoi

「女流騎士がイトーヨーカドーに行く」という小説があったとして、「世界設定にオリジナリティがない、日本人が親しんだような世界」ではなく異世界を設定するべきだ、なんていうでしょうか。

2021-04-07 10:33:19
いちのせやよい @iciinoseyayoi

女流騎士ではなくウジンフセ暦230年ごろのピヒフィジサ星人が、現代日本のイトーヨーカドーではなくベンズフリヨ暦590年のヂュサバンハに行く、というオリジナルな異世界を書けっていうのでしょうか。

2021-04-07 10:33:47
いちのせやよい @iciinoseyayoi

女流棋士がイトーヨーカドーに行くという小説を書きたいんであって、オリジナルな異世界描けっていうのは、書きたいと思ったコンセプトがずれてしまいませんか

2021-04-07 10:34:04
いちのせやよい @iciinoseyayoi

どのような小説であるかは自由なのに、バローズのように自由に世界を創造しないなんて、と批判することのどこに自由があるのでしょうか。山本弘の言葉通り、その時間で何ページでもいいから小説を書き進めるべきなんです。

2021-04-07 10:34:14
いちのせやよい @iciinoseyayoi

山本弘の言葉に従って「つまりファンタジーですよという意思表示」を「読み取ってあげ」るべきなのだから、「文明のレベルはだいたい中世ヨーロッパぐらい」などと批判すること自体がおかしいのです。

2021-04-07 10:34:51
いちのせやよい @iciinoseyayoi

山本弘の言葉に従えば、「19世紀中央アジア」と書いてあるだけで「中央アジアったってむちゃくちゃ広いし、19世紀ったって100年もある」と解釈できるのです。「中世ヨーロッパぐらい」と書いてあるなら、専門家から見れば2000年もあります。

2021-04-07 10:35:06
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