ゴトランド搭載機、S9オスプリのスウェーデン空軍評価 併せて最後の1機は湖で漁った

S9本目を通したぞ記念。すなどったと読んでいただきたい。
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イベ茶だけ提督 @col_W1

S9の本、必要そうなところは機械翻訳終了。テクノロジーってばすごいわね・・・。

2021-04-12 03:15:44
イベ茶だけ提督 @col_W1

戦闘機積む話のネタ元はこれ。しかし、よく6基しかない飛行機で本書いたな biblioteket.stockholm.se/titel/502046

2021-03-15 04:52:59
イベ茶だけ提督 @col_W1

さて、肝心のS9オスプリだが、種本によるとあまり評価は芳しくない。まあそりゃ古い機体だからなあ。機動性・上昇率には満足。上昇上限は4500m最大速度は320km/h降下角は40度に制限された。また失速特性が悪く、速度が低下しすぎるといきなり揚力を失う傾向があった。 pic.twitter.com/0o5OSnbXYq

2021-04-12 03:18:12
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イベ茶だけ提督 @col_W1

認識があやふやだったのだが、運用は空軍で艦に分遣隊として差遣されていた。つまりプチイタリア状態である。空軍側はやや不満があったが現場では艦長のほうが偉い&母体が海軍航空隊の部隊なのでそこまで問題にはならなかったようだ。

2021-04-12 03:19:22
イベ茶だけ提督 @col_W1

S9に期待されたのは弾着観測と煙幕展張、そして戦術偵察である。直掩は早々に断念された。煙幕は結構重視されたようで、水雷部隊の突撃支援や、敵の射撃阻害(その隙に観測機から諸元を得た装甲艦が砲撃を加えるのだ)を狙った

2021-04-12 03:19:46
イベ茶だけ提督 @col_W1

薬液は発煙硫酸・塩化スルホン酸・4塩化チタンの3種。一番安い硫酸が多用された。そういえば映画でも煙幕張ってたな pic.twitter.com/KKX7s3gTZW

2021-04-12 03:20:11
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不具合いろいろ

イベ茶だけ提督 @col_W1

さらに、稼働が始まるといろいろと不都合が。最後まで残った問題は、飛行時間の短さである。全速で約2時間。さらに外洋ではS9の回収が難しいため、近隣の陸地近くまで戻って着水することになった。つまり帰りの燃料をキープする必要があり、行動時間はさらに制限を受ける。digitaltmuseum.se/021015555382/i… pic.twitter.com/IDlRZnnW2F

2021-04-12 03:20:51
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イベ茶だけ提督 @col_W1

機体自体にも課題があった。S9、胴体が深いので視界が限られていたのである。カメラ窓もないので、写真撮影は手持ち。偵察員は立ち上がってこの作業をする必要があった。当然ほかのことはできない。気合で撮ると、画角が制限されフロートが必ず映り込むのである pic.twitter.com/Ja1KZGaXWP

2021-04-12 03:21:16
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イベ茶だけ提督 @col_W1

このフロートも脆弱であった。35-36年大航海中、英において好条件下にもかかわらず、着水時にフロートがゆがむという事故が発生した。早速、ホーカーとショートの技術者が呼び出される。彼らも英で同様の問題が発生していることに気づいていた

2021-04-12 03:21:45
イベ茶だけ提督 @col_W1

しかし英国はもうソードフィッシュ水上機に切り替えを進めていた。出荷元のショート社は1年前から強化したフロートを生産していたのだが、瑞側には伝わっていなかったのである。結局、フロートは大幅に強化された。しかし、この措置を含め機体重量が増え、短かった滞空時間はさらに15分削られた

2021-04-12 03:22:03
イベ茶だけ提督 @col_W1

露天繋止と海面滑走による塩害と煤煙も問題になった。機体へのダメージは深刻で、37-38年大航海の搭載機では発電用プロペラが腐食して無線機が使えなくなったり、スタビライザが故障して飛行不能に陥るなどのトラブルがあった。パーツの交換や防触措置などが取られた

2021-04-12 03:22:23
イベ茶だけ提督 @col_W1

機体が比較的小型で取り回しがよかったのは明らかな利点であった。搭乗から発艦まで、わずか2-3分で完了することができた。しかし小型軽量機に艦の設計が寄っていたが故に、後継機選定がかなわなかった(どれを選んでも大型化するのだ)という側面もある

2021-04-12 03:22:49
イベ茶だけ提督 @col_W1

ただ、発艦の前が大変だった。積み替えたマーキュリーエンジンは気難しく、エナーシャを30分回して始動できない事すらあったのである。これは問題視された。その解決策は、電動ドリルである。ドリルの回転力をもってすると、エンジンはものの3分で回りだしたという。

2021-04-12 03:23:36

やはりドリル・・・ドリルはすべてを解決する・・・!

イベ茶だけ提督 @col_W1

結局、導入後間もない36年には、S9は力不足であると見なされだした。だがない袖は振れぬ、42年までは現役に留まった。最終42年には、バルト海での対潜哨戒にまで駆り出されている。その後3機は母機であるホーカー・ハートの車輪を付け標的曳航機に、2機は水上練習機として運用された(1機は事故喪失

2021-04-12 03:25:03
イベ茶だけ提督 @col_W1

ちなみに、軍部の方針なのかコスト面はかなり重視されているようで、この本、結構細かい金額も記録されている。事故で電線にひっかけて不時着した時の修理代が1410クローナ(しかも営倉に入れられたパイロットにわざわざ伝える細かさ!)とか。

2021-04-12 03:25:34
イベ茶だけ提督 @col_W1

金額を点描。1927年の1クローナ(SEK)は大体現在の40SEK(≒¥500)である。 ゴトランド建造費、1650万 カタパルトの変更 57.5万 飛行1時間当たりのメンテコスト 10

2021-04-12 03:26:12
イベ茶だけ提督 @col_W1

エンジンオーバーホール 1000-7000 様式変更による再塗装 1000/機 39年の年間コスト 2.8万/機 別の不時着事故修理 500 スウェーデンが蹴ったRo.43のオファー $38000/機

2021-04-12 03:26:27

征け漁業飛行隊!

イベ茶だけ提督 @col_W1

さて、S9は46年には完全に退役してしまうが、小銭にうるさいスウェーデン空軍である。まだ飛べる飛行機を死蔵する気はなかった。民間に払い下げたのである。とはいえ残存3機で1機はすでに飛行不適。一機は「博物館用」で、売り出しは403号機であった。digitaltmuseum.se/011014893161/p… pic.twitter.com/tz0x6JG4qH

2021-04-12 03:27:10
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イベ茶だけ提督 @col_W1

結局2550SEKで売却が認められ、機体は転売を経て「Fisk-Flyg Liljedahl&Lindberg」という会社に落ち着いた。いかなるスキームで利益が出るのかは全く不明だが、同社はこの飛行機で魚を運搬するという謎の仕事を始めたのであった。

2021-04-12 03:27:34
イベ茶だけ提督 @col_W1

オスプリとはミサゴ。つまりはこーゆー事である(チガウ) pic.twitter.com/itwCxTjfAx

2021-04-12 03:27:48
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イベ茶だけ提督 @col_W1

雑に検索すると関係者の子孫によるこの事業を開設するWebページがあった。以下その写真と情報も含む。 gustavsviksflygfalt.se/text/lindberg_… gustavsviksflygfalt.se/text/tengler_a…

2021-04-12 03:27:57