- motidukinoyoru
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Modern Monetary Theory (MMT) と主流派の齟齬と一致を解剖する / An Analysis of Difference and Coincidence between MMT and Mainstream Economics @SSRN papers.ssrn.com/sol3/papers.cf… とりあえずSSRNに上げておいたので、お手隙の方はご覧ください。
2021-04-12 08:08:53『MMTと主流派の齟齬と一致を解剖する』 紹介|望月慎(望月夜) @motidukinoyoru #note note.com/motidukinoyoru… 例によって長々しい論文となっているので、要約紹介noteを書きました。
2021-04-15 19:07:55目次 1. 財政問題に関する齟齬と一致 2. 金融システムおよび金融政策論に関する齟齬と一致 3. 財政政策論に関する齟齬と一致
2021-04-15 19:40:17ピックアップ: ・主流派経済学においても、自国通貨決済における財政不履行の不在は認められてはいる。 ・その上で、主流派経済学は”再定義された財政破綻”として中長期的な財政条件がより高いインフレーションorより高い長期国債金利を要求する状態を懸念する。
2021-04-15 19:41:22・MMT派は、実際にインフレが起きていない現状と需給ギャップ論でディフェンスするプリミティブな見解に終始し、主流派は現実の物価動向・国債動向の推移との大きなギャップを説明できていない。 ・主流派経済学的財政破綻論と現状の乖離は、長期停滞論で埋め合わせることが出来るかもしれない。
2021-04-15 19:42:16・MMTは民間部門赤字の非持続性を論拠に財政「黒字」の危険性を訴えるが、これは主流派経済学にはない論点。 ・政府部門の赤字計上の方が安定的である事実については、MMTは負債ピラミッド/債務ヒエラルキー論で説明、主流派においてもMoney in the Utilityと国債への拡張で説明できなくもない。
2021-04-15 19:43:21・MMT派においては、銀行預金は単に借入需要に応じて新規発行される銀行負債に過ぎず、準備預金は事後的に需要・調達される。創造された銀行預金に比して、実際に需要・調達される準備預金は極めて小さい。主流派が想定するようなベースマネーの又貸しや、法定準備率から逆算した貨幣乗数などは不在。
2021-04-15 19:44:05・内生的貨幣供給理論を受け入れた上でも、中央銀行による貨幣供給の”外生性”は失われないという主張があり、その論拠はベースマネー量↔︎政策金利↔︎総需要水準↔︎マネーストックという相互関係の一位性の仮定に基礎付けられる(金利のゼロ下限制約はアドホックに例外とされる)。
2021-04-15 19:44:43・しかしながら、ベースマネー↔︎政策金利の関係は準備預金付利により失われており、政策金利↔︎総需要の関係も不明瞭であるどころか非線形なのではないかという主張は主流派方面の人々からすら提出されている。マイナーな論点だが、総需要水準↔︎マネーストックの相互関係も実は自明ではない。
2021-04-15 19:45:15・(IS-LM的な)クラウディングアウトおよびマンデルフレミング効果は、貸付資金市場という実態的に存在しないメカニズムに依拠しており、現実の財政金融システムにはそぐわない。IS-MPに補正すればまだ理解可能だが、その場合、金融政策ルール自体でモデルの含意が大きく左右される。
2021-04-15 19:45:46・リカード=バローの中立性命題、及びFTPL的なインフレの議論において、その主張の重要な前提は、追加的な財政⽀出をそのまま吸収する潜在的貯蓄需要(これは遊休資源の⽔準に対応する)が存在しないこと。 潜在需給ギャップが存在する前提を取ると議論が変化する。
2021-04-15 19:46:49・財政硬直化問題についてはむしろMMTと主流派は懸念点を共有しており、MMTのJG提案はこの懸念点から出発する議論ですらある。
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