- DaisyAdreena
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庵野秀明によるガンダムファンのクリエイター達を集めて対談した同人誌『逆襲のシャア 友の会』 中でも庵野監督と幾原監督の会話が最も印象深くて面白い。 ガンダムについて幾原監督は「ストーリーやメカには興味がなく、僕が興味あるのは"人間"だけです」と言い始めるのが対談の冒頭文となっている。 pic.twitter.com/XXppHDvoQc
2021-05-05 21:13:14幾原監督が逆シャアの人間ドラマで着目していたのは、シャアと愛人であるナナイとの関係性。 女性に母性を求めるシャアを、その胸で甘えさせるという「役割」をこなすナナイだが、同時にナナイでは真の想い人だったララァの代わりにはなれないとシャアは"知っている"。というのが、幾原監督の解釈だ。 pic.twitter.com/JRauxNMUfN
2021-05-05 21:38:35シャアにとってのララァとは、過去に死んだ事でより神格化された存在だ。 ナナイが愛しているのは総帥としての自分だが、ララァならきっと南の島で乾物屋として暮らすと言い出した自分でも寄り添って愛してくれる。という"幻想"をシャアはララァに抱いているという、幾原監督のこの指摘はかなり重要。 pic.twitter.com/GfXaViRMUf
2021-05-05 21:56:00こういった女性依存による男性の心の脆さを見せたシャアの影響から生まれたのが、幾原監督の『少女革命ウテナ』での悪役、鳳暁生だと思える。 ピークを過ぎた大人の男によるアンニュイな仕草。過去での喪失による飢餓感など、暁生はファースト時代のシャアではなく、逆シャアの要素が強く色濃い。 pic.twitter.com/zmG7OdG45F
2021-05-05 22:08:27暁生の愛人である、アンシーのデザインの元ネタはララァだという説は前々から云われていたが、その関係性もシャアとララァのものと似通っている 互いに共依存の心理にあった2人だが、アンシーは最後に暁生の元を離れる。 何があっても自分を愛してくれるという錯覚は、シャアの様な幻想願望にも近い。 pic.twitter.com/TGXaSIODlV
2021-05-05 22:26:32こういった一見格好良いと思わせながらも、異性関係でダメになる男の"弱さ"が、幾原監督にとって最も面白いと思わせたドラマ部分だろう。 『逆襲のシャア 友の会』や、セーラームーンの佐藤順一監督も交えた対談は、ウテナの制作にあたって重要なターニングポイントになったのではないだろうか。 pic.twitter.com/CqmUkai7mm
2021-05-05 23:09:55幾原邦彦の居る所に庵野秀明あり。という事で、対談相手としてお馴染みな庵野監督の方が逆シャアから影響を受けたと見られる産物が、エヴァの碇ゲンドウだ 女性関係には汚く男のダメな部分も目立つが、異性からはよくモテる 女性を思うままに利用するというエゴイストな面も、鳳暁生と共通する所だ。 pic.twitter.com/6ampqW7GZq
2021-05-06 06:17:57ゲンドウがシャアの悪い大人の部分を体現したならば、渚カヲルはシャアの綺麗な面を象徴したかの様なキャラクター造型だ。 カヲルのモデルが幾原監督という説は有名だが、同時に鳳暁生は監督自身の自己投影でもあるので、両者のシャアを下地にした結び付きはかなり強いとも見てとれる。 pic.twitter.com/jLBZSe1eU6
2021-05-06 06:55:09『少女革命ウテナ』というアニメ自体、エヴァの影響下がなければ作られなかった可能性もあった媒体なので、お互いの影響力はかなり大きいと思える 特に「逆シャア 友の会」での対談は、2人の代表作の起点とも言えるかもしれない シャアの派生であるこれらのキャラクター達の共通項は、やっぱり面白い pic.twitter.com/bnohogB5Db
2021-05-06 07:19:48