- yaoki_dokidoki
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基本的に『パーフェクト・ライム』の定義は下記。 ①語末のVCあるいはVCVの完全一致 ②音節の一致 けど、声調のある言語には声調の一致が求められる。なので日本語は、さらに下記。 ③アクセント曲線の一致
2021-05-22 13:40:17@sagishi0 お疲れ様です。Twitterでやりとりするだけでももったいないので書きました。 note.com/yaoki/n/nff4e2…
2021-05-22 15:17:03Pat Pattisonによるパーフェクト・ライムの定義を紹介しました。 note.com/yaoki/n/nff4e2…
2021-05-22 15:24:55ちょっと定義について質問したいのですが、 open[óʊ.p(ə)n]とtoken[tóʊ.k(ə)n]のように、第二音節に母音が希薄な場合はどう扱われますか? ※ []内の.は音節の分岐点を示す また、far[fάɚ]とstar[stάɚ]のように、CVVとCCVVのペアもPerfectRhymeになりますか? ※C=子音、V=母音 twitter.com/yaoki_dokidoki…
2021-05-22 23:12:16そもそもpattisonの定義だと、単母音Vの語と二重母音Vの語を、同列に扱っているのか分からないのと CVとCCVのように頭子音(オンセット)が異なるケースもperfect rhymeにするのか、も定義からは見えてこないので、疑問です。
2021-05-22 23:15:13Pattisonの『Essential Guide to Rhyming』を引用します。p.1ではパーフェクト・ライムについて説明しています。 「ライムは、シラブル同士のサウンドの関連付けであり、ことば同士のではない」。 pic.twitter.com/YI2UQSy6Oj
2021-05-22 23:58:05ここでは、パーフェクト・ライムの例として「wear/pair」の例が挙げられています。つまり、weər/peərの対比ですから、二重母音が含まれます。
2021-05-23 00:04:43p.2は面白くて、ライムを音楽になぞらえます。「緊張/解決」が音楽にもあるように、ライムには緊張と解決が必要である。すなわち「差異から始まり同一性で終わる」。 pic.twitter.com/c6wvKP7eyU
2021-05-23 00:11:00例として「wear/pair」と「gree/ree」のペアが挙げられます。シラブルの始めが異なるにもかかわらず、終わりでは似たようなサウンドとして響く。それを耳が聞きとる。 したがって、ライムには「異なる始まり」が必要である。でなければ、あなたの耳は単に反復を聴き取るだけだ。ライムではない。
2021-05-23 00:15:12そして、Pattisonはパーフェクト・ライムを成立させる言葉のリストとして以下を挙げます。「ace, brace, chase, erase, face, disgrace, resting place」。 ここからわかるのは、頭子音(オンセット)が単音であろうが複数であろうが区別しないことです。
2021-05-23 00:23:40興味深いお話をされていますね。「raised schwa(弱い母音əの中でもさらに弱いə)同士のライムはどんなライムに定義されるのか」ということだと思われますが、恐らく文献などでは記述が見つからないような気がします(そもそも英語話者が気にしているのかという疑問があります) twitter.com/sagishi0/statu…
2021-05-23 00:28:34あくまで経験則ですが、raised schwaで完全韻になる(ストレス以降のCVが全て揃う)こと自体ほとんどないと思うので、大体が広義の不完全韻になりますし、これまで読んだ音韻書的なものでも別途raised schwaに特化して解説しているのを目にしたことがないですね。疑問に思うのはよくわかります。 twitter.com/sagishi0/statu…
2021-05-23 00:54:46返信ありがとうございます。『インディラップ・アーカイヴ』の著者に反応いただけて、大変嬉しく思います。 おそらく英語話者は意識していないと推測していますが、perfect rhymeの定義に照らし合わせた時に、ふと疑問が浮かびました。 twitter.com/Genaktion/stat…
2021-05-23 00:45:27@sagishi0 ace, brace, chaseの組みは段々と頭子音が増してます。 erace, disgrace はさらに前接する母音、子音が増していることから、シラブルを増やしていることがわかります。 resting place はそれよりも前接するシラブルがさらに増えているということです。
2021-05-23 01:01:13@sagishi0 つまり、シラブルをどんどん前接していったとしても、最終シラブルの頭子音が異なり、母音、(あれば)尾子音が一致すればオーケー、みたいな例示です。
2021-05-23 01:03:11@sagishi0 改めて引用しますが、p.1の冒頭で「最終シラブルがライムする」と言っています。なおかつその前のシラブルはぜんぜん異なる。とも。 pic.twitter.com/ixkAZaEJpW
2021-05-23 01:05:33サギシさんのこの質問について回答します。Pattisonはこのようなライムをモザイク・ライムと呼びます。ちょっとだけ込み入った説明が必要になります。 twitter.com/sagishi0/statu…
2021-05-23 01:15:36まず、同書のp.3でマスキュリン・ライムとフェミニン・ライムという概念が出てきます。マスキュリン・ライムは最終シラブルに強勢があるライムです(command/land)。 一方、フェミニン・ライムは後ろから2番目に強勢があるライムです。 pic.twitter.com/Jcku2leJHp
2021-05-23 01:21:43したがって、マスキュリン・ライムは1シラブルのライムであり、フェミニン・ライムはつねに2シラブルのライムとなります。 フェミニン・ライムの例は「commanding/landing」
2021-05-23 01:23:38同書p.4では、フェミニン・ライムでは2シラブルのうち前半のシラブルがパーフェクト・ライムであることを示します。また、後半のシラブルがライムではなく「同一=反復」であることを指摘します。 pic.twitter.com/OvqWLFsy8h
2021-05-23 01:28:14くりかえせば、フェミニン・ライムの条件は、 1.シラブルが2つで構成される 2. 第一シラブルがパーフェクトライム 3. 第二シラブルがアイデンティティ(反復) と言えます。
2021-05-23 01:33:04ところで、フェミニン・ライムの強勢で無いシラブルは、アイデンティティ(同一=反復)であることが多いが、必ずしもどういつでなくてよい。 pic.twitter.com/mkXOS7IuVT
2021-05-23 01:40:02例示が、「commder/ understand her」「expand me/ strand thee」。
2021-05-23 01:41:46訂正します。「モザイク・ライム」についてPattisonは「異なる単語のシラブルを組み合わせて成り立つライム」と言っているので、サギシさんの挙げた「open/token」のような組み合わせを指すわけではありませんでした。サギシさんの例は「フェミニン・ライム」の一例となります。
2021-05-23 01:45:38くりかえしになりますが、フェミニン・ライムは2シラブルで構成されるが、最初の1シラブルはパーフェクト・ライムであり、最後の1シラブルはアイデンティティ(同一=反復)またはパーフェクト・ライムであればよい、と言えます。
2021-05-23 01:52:39