あさみ(@adonis_fish )のソラシド~ゲリラ豪雨とはなにか?

ゲリラ豪雨について 美乳気象予報士あさみさんが丁寧に解説! これで夏休みの宿題もばっちりだッ!
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あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

p【ゲリラ豪雨について考えてみよう】q・ω・`)

2011-08-10 23:27:45
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

昼間紹介されていた牛山先生 @disaster_i の論文 → goo.gl/h2nu2 。新聞報道の分析から、「ゲリラ豪雨」を雨量と継続時間によって定義されています。

2011-08-10 23:33:18
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

昼間RTした森田さんのブログ(リンクどっかいっちゃった)では、「夕立で被害が出てニュースになるとゲリラ豪雨と定義をされていました。

2011-08-10 23:36:47
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

で、ウィキの「ゲリラ豪雨」がこれ→ http://t.co/eulP2W0ゲリラ豪雨

2011-08-10 23:39:00
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

手元で確認できる80年代の「ゲリラ豪雨」の使用例を見ると、確かに梅雨前線上の小低気圧に伴う強雨に対して使っている例もある。

2011-08-10 23:43:18
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

ただ、当時は今みたいな降雨の観測網がなかった。だから前線上のメソL程度のものでも「難予測・難捕捉」な擾乱に入ったのだと思う。で、それを「ゲリラ」に喩えた。

2011-08-10 23:46:33
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

ただ、90年代以降のレーダー・アメダス観測網の整備で、「難予測」はともかく「難捕捉」の降雨はほとんどなくなってしまったので、この概念はそのまま使えない。調べた限りでは、90年代から2000年代のはじめにかけ、「ゲリラ豪雨」という言葉はほとんど使われていない。

2011-08-10 23:52:03
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

で、一旦は廃れたはずの「ゲリラ豪雨」という言葉が突然の復権を果たすのが2008年。この年の流行語大賞にもなっている。そのきっかけが何かといろいろ考えてみたけど、結局はこれじゃないかと。 http://t.co/44AQj7q

2011-08-10 23:54:31
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

10年以上前に一度死んだ言葉ですから、ほとんどの人は「新しい言葉」として受け止めたはずです。となれば、現在使われている「ゲリラ豪雨」はこれを原点に定義されるのが、いちおうは正しいのではないか?と仮置きしてみます。

2011-08-10 23:57:39
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

ウェザーニューズ社の当時のリリースによれば、「ゲリラ豪雨」(雷雨ですが、まあここでは同じとみなします)は①夏場の②突発的③局地的な雨ということになるかと思います。ただし定量的な評価はありません。いわゆる夏の「夕立」を、キャッチーな言葉に言い換えただけのように思われます。

2011-08-11 00:01:37
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

一方で、その年「ゲリラ豪雨」の語を広く知らしめることになった事例が、豊島区のマンホールで作業員2人が死亡した事故。http://t.co/Xq6kZ8z (リンクが赤旗なのはそれしか見つからなかったためで、他意ありません)

2011-08-11 00:07:11
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

都市部において、短時間に大量に雨が降った場合に排水機能が追いつかず、排水溝などが急激に増水してあふれるなどの「都市型水害」の例としても知られています。

2011-08-11 00:09:41
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

(はあはあ…ツイッターなんでこんなに反応わるいんだ…)

2011-08-11 00:10:15
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

まあ何がいいたいかといいますと、2008年夏に形成された「ゲリラ豪雨」という言葉の社会的イメージは、「突発的・局地的」に加え、「都市型洪水を伴う、またはそのおそれがある」というものではなかったかと。

2011-08-11 00:17:12
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

都市部においてはアスファルトの照り返しなどで熱的な不安定性が増し、スコールに近いような短時間強雨が降りやすい、と考えられることもあります。まあそうなると「田舎にはゲリラ豪雨ないんか」という話になりそうですが…

2011-08-11 00:33:29
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

(いっかいついったが死んだ)

2011-08-11 00:33:41
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

もう一つ、こっちの方が重要なのですが、「突発的・局地的」というのをどの程度と考えるか。この基準が曖昧なのが、いまの「なんでもゲリラ豪雨」状態を招いてると思われますので。

2011-08-11 00:35:34
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

突発的=難予測または予測不能、と考えれば、現在の予報技術から考えて当てはまるのは急激に発達し、かつ規模が小さいため予測モデルに組み込めないような積雲に伴うものと考えられます。これは局地的、という条件も満たします。

2011-08-11 00:39:03
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

では、梅雨前線上やその付近のように、「具体的にどこで」積乱雲が発生するかはわからないが、ある広がりを持った範囲について「どこかで積乱雲が発生する可能性がある」ことはわかっているような場合についてはどうか?

2011-08-11 00:41:19
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

これに関しては意見が分かれると思います。個々の場所から見れば「ここで雨が降る」ことを予測できているとは言い難い。ただ、「大雨のポテンシャルがある」ということは言えているわけですので、多少は備えておくこともできる。

2011-08-11 00:44:00
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

たとえば天気予報で「○○地方は明日の午後、突然の雨に注意してください」ということくらいは言えるわけです。○○地方といっても広いから全域で降る訳じゃないし、午後いっぱい降る訳じゃない。そのうちのほんの1区画で、1時間位雨がふりますと。これを以て予測できたと見なすか、見なさないか。

2011-08-11 00:47:00
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

私としては、前線や低気圧に伴う暖気の流入など、その成因から範囲が比較的限られるポテンシャルは「予測できる」部類に、熱雷など、成因では範囲を特定できないものは「予測できない」部類に入れてやると感覚的に一番近いのですが、そんな専門的な定義をしても使えないという気もしたり。

2011-08-11 00:55:05
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

あ、ひとつ重要なことを忘れていましたが、「短時間」というのも重要な要素です。長時間降って総降水量が500mmをこえたり、河川が氾濫したりすると、ゲリラが取れてほんものの豪雨になります。

2011-08-11 00:58:17
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

なんか話がこみいってきたのでこの辺で強引にまとめますと、「ゲリラ豪雨」=突発的・局地的・短時間の強雨。しばしば側溝の氾濫、アンダーパスの水没等の都市型洪水を伴うが、堤防の決壊などの大規模な水害には至らない。ということで、とりあえずどうかと。「突発的」をどうするかはまた考えます。

2011-08-11 01:02:09