- haohaospirit
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読書、おそらくは人類にとって最良の趣味の一つに数えられるでしょうが、あれにも欠点がなくはなくて「本に書いてあったのを読んで知っていること」と「出来ること」って違うんですよ。実務的に手を動かさず本ばっかり読んでると得てしてこの境界がボケる、あれは怖い。
2021-06-27 02:50:55ところが、金がなくて本ばっかり読んでると「俺は世俗から離れているんだ」みたいな自意識が育ちやすく、これが「知っていること」と「出来ること」の境界を更にわからなくするところがある。文学部生各位、覚えがあるんじゃないですかね。
2021-06-27 02:52:12別に、本をたくさん読んでいることに価値があるわけではなく、他者から見れば「読んだ本を実効力に転換して結果を出して」初めて価値なんですが、本に埋もれて暮らすとこれ見えなくなるんですよ。そして、他者を見下すクセがつく。
2021-06-27 02:53:35でも、実をいうと他人が「読んでない」ことを馬鹿にする人ってレベル低いんですよ。この世にある名著は人類にはまず読み切れない量ですから。あれは「自分と同じ知識を持っていない」を「自分より下」だと思う最悪のクセなんですよね。
2021-06-27 02:55:49僕はプロレタリアートによる革命を目指した一方、同時に「無知な大衆」を馬鹿にするエリート意識を持った左翼崩れのおじさんたちに薫陶を受けたのでこれはあまり言いにくいことですが、あの人たちは自分で作った牢獄の中にいた人たちではあると思います。本人が幸福ならいいと言えばいいんですが。
2021-06-27 02:59:09知っていることは知っていることに、読んでいることは読んでいることに過ぎずその先を何一つ約束しないということ。これ、読んでばかりいるとわからなくなります。大学生くらいならその先でシバかれて治るでしょうが、いい歳でかかるとかなりやばい。
2021-06-27 03:03:23僕、やはり育ちは悪いので文学とか詩とかそういう界隈にいると「あれは読んだのかこれは読んだのか、どこで学んだんだ?」ってイジメられたんですよ、それにキレたのも早稲田に行った一因なんですがまぁそれは別として、あの物知りおじさんたち誰も結果出してない。
2021-06-27 03:05:20こんなこと言ってる僕自身、大学時代は相当に「読んで知っていること」と「出来ること」の距離がボケましたし、過去にあれだけ痛い目みても謎の万能感は少なからず発生しました。でも、それはやっぱり違うんですよね。本に浸かる時はこれだけ用心したほうがいいと思います。
2021-06-27 03:07:52「サンデルも読んでないのかよ」って他人を見下す人滑稽じゃないですか。これ、「サンデル」をどんな本に換えても滑稽なんですよ。でも、この滑稽さに気づけなくなることがあります。気を付けましょう、大いに自戒として。一番やばい場所にいるのは僕です。
2021-06-27 03:15:43この「知っている」と「出来る」の境界がボケて来たなと思ったら、そうですねこの時期なら「野山で何もないところから火起こし」とかやってみるといいですよ。錐もみ式からやるといいでしょう。「原始人に出来たことすら俺は出来ない」とおそらく痛感できるはずです。
2021-06-27 03:21:17知識として調べてから行っても、おそらく100人いて錐もみ式で火だねを得て焚火まで一発で辿りつけるの1人いたらいい方だと思いますね。
2021-06-27 03:22:07その一人はおそらくかなり北方の湿度の低い地域にお住まいの方でしょう。この時期の日本だとその辺にある野の材料じゃ弓切り式でもかなりキツいと思う。こういうの、やんないとわかんないんですよね。あ、材をうまいこと乾燥させればおそらくイケます。弓なら。
2021-06-27 03:28:35プログラマ氏の言ってた「プログラミングはいい、動かない理由は書いたおまえにしかないからだ」っていい言葉でしたね。文学部の頃に教わりたかったくらい。
2021-06-27 03:35:37一時、プログラミング方面に突き進んだ発達障害者にサクセスが相次いだの、学ぶ→やってみる→結果が出る→再試行する→成功みたいな成長プロセスが回りやすかったからじゃないかなと思ってます。
2021-06-27 03:36:29twitter.com/millowisp/stat… あ、すいません。読書の「レベルを上げる」っていうのは、「読めない本が読めるようになっていく」ということです。「この本を理解するにはまずその本を、その本を理解するにはまずあの本を…」ってすごく多いので。
2021-06-27 03:41:09そもそも趣味ならレベル上げを目的にするのも違う気がするんだよな。結果的に上がるレベルはあるけど、それを他者と比べるのも、他者からの評価を気にするのも趣味としてはどうなんだろうか。 世の中には競技性のある趣味もあるし、書籍を媒体に書評を競うとかの楽しみ方もあるけどさ twitter.com/syakkin_dama/s…
2021-06-27 03:18:37逆に言うと、「いきなり読んでも読めるわけがない本」ってのも大量にあり、「10代で読んでいないと恥ずかしい必読書」とかはその集積みたいなもんで、あれ作った奴はマジで性格悪いですね。そして、「何故かいきなり読んだのに読めたと主張する人」もいます…。
2021-06-27 03:44:25「本は読んだら読める、著者と向き合うもの」って完全に誤解なんですよ。語彙、知識、前提、そういうのが揃わないと全く読めない本なんてゴマンとあります。
2021-06-27 03:45:25海外文学のちょっとした描写にすら、「意味わかんねえよこれ」ってのよくありますし、あるいは時代背景を加味しなければ全く意味がとれないセンテンスなんてのも結構あります。同時代の本でも「背景や暗黙の前提を加味しないと意味が取れない」本はわりとあったりも。
2021-06-27 03:49:32そういうわけで読めば読むほど、読んだ本の辺縁にある本は読みやすくなるわけです。これを以て僕は「レベルが上がる」と表現しています。
2021-06-27 03:50:54だから、「よし、本を読もう」と決めて大著を買って来たら「ぜんぜんわからん」というのは自然というか、むしろ「読めてる」んですよ。そこで無理やり「わかる」とえらいことになるので。難しくて有名な本は解説書が出てることが多いので、そこから始めるのオススメです。
2021-06-27 03:52:30「天才だから難解な全く畑違いの哲学書を初読でスラスラ読みこなす」ってのはアレ、あり得ないんですよね。知能の問題じゃ全くないので。
2021-06-27 03:57:39