@pow2pさんによる 放射線の種類、影響、被曝予防などについての説明

ベクレル、シーベルト、半減期、核種の違いなど、放射線が人体に与える影響についてよりよく理解するための、わかりやすく丁寧な解説です。
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pow2p @pow2p

ベクレル、シーベルトと人間への影響、後で少し整理しておこうと思います。何れにしても、人知を尽くしても避けられない自然放射能、あとは益の方が大きいもの、それは除くとして、無益の被曝、これは基本的には避けるべきです。

2011-08-12 05:57:33
pow2p @pow2p

少量の被曝は健康によいというのは、そう信じる人が信じる限度まで自由意思で浴びるべきもので、仮に本当に良いものだとしても、望まない人にまで被曝を強要する性質の事柄ではありません。 何ミリシーベルトまでは大丈夫といっても、無益に被曝して良いことにはまったくつながりません。

2011-08-12 06:00:25
pow2p @pow2p

さて、ベクレル、シーベルト、何れも放射能の単位なのですが・・基本的に小さい方が良いのは、被曝は原則避けることから当然として・・単位の意味とかが違うので、気を付けてみていく必要があるということ。・・・おっと今朝はお時間が参りましたので、続きは後で。というか、ツイートじゃきついな。

2011-08-12 06:02:40
pow2p @pow2p

おんなじ1ベクレルでも物質により悪さ度は違うし、同じ1ミリシーベルトでもどう測るか、何による被曝(物質、内部か外部か)ものかにより変わってくるし・・ちょっとやっかい。同じモノ同士、同条件の比較なら小さいに越したことはないですよということで、とりあえず・・・・・

2011-08-12 06:05:07
pow2p @pow2p

説明的なツイートが多くなっていますが、今、一番大事なことは、自分たち、そして、私達の国にもたらされているこの災害にどう対処するか、であり、理屈や理論はそのための道具であることは、自分は見失わないように気を付けていきたいと思います。被害拡大阻止こそ最大の目的。

2011-08-12 23:31:18
pow2p @pow2p

行政、まず詳細なマップを。それを待たずに、できる対策はぜひ、自衛のために…それと、放射線障害に理解ある医師リスト的ななにか、絶対必要…何よりも初動は防護、被曝回避ですね。 ( #iwakamiyasumi live at http://t.co/7YSjnkb)

2011-08-13 00:20:10
pow2p @pow2p

おはようございます。放射線の影響ですが、ベクレル、半減期、核種による放射線の違い、外部被曝(全身か一部か)か内部被曝か(内部ならどう取り込んだか)、全てリスクにからみます。

2011-08-13 07:29:43
pow2p @pow2p

詳しくは、医師あるいは学者の解説を御覧ください。私の方でも、要約をツイートします。 どれだけ被曝した場合、どの位影響があるのか(死んでしまう、将来ガンになる、等)については、諸説がありますが、こちらの詳細も、学問的、政治的にごちゃついておりますので、後日。

2011-08-13 07:35:45
pow2p @pow2p

とはいうものの、日本国の公式見解は、ICRP勧告に基づいていて、どんなに少ない被曝でもそれなりにリスクがある立場です。何ミリまでなら(全く)問題がない、という見解ではないことは、頭の片隅に置いておいてください。では、本日の本題。

2011-08-13 07:37:49
pow2p @pow2p

放射線による人体の影響、大ざっぱにいえば、放射線で人体を作る物質がこわされてしまうのが原因。遺伝子を司る分子が壊れると、その細胞は変調をきたしたり、死んでしまったりします。変調は修復できたり、できなかったりします。どの割合で壊れるかは定説なし。壊れることまでは異論はほぼないはず。

2011-08-13 07:41:20
pow2p @pow2p

では、どれくらいこわれてしまうか。これは直感的には放射線の強さによる、概ね正解です。放射線のエネルギー(何本飛んでいるかというよりは、どれくらいの破壊力でやられたかの合計)が、被曝リスクを考える上では重要です。

2011-08-13 07:44:56
pow2p @pow2p

たとえが悪いのですが、同じ野球のデッドボールでも、スローボールと、剛速球ではダメージが全然違います。放射線も同様で、低エネルギーから高エネルギーまで様々。ベクレルは放射性物質の量(毎秒何個の原子が放射線を出すか)、死球の数みたいなものですが、1つ当たりのエネルギーは考えてない。

2011-08-13 07:50:12
pow2p @pow2p

これでは、どれだけの影響があるか比較できない。そこで、まず放射線のエネルギーの単位として、「グレイ」が登場。これは放射線が物質に当たったとき、どれだけのエネルギー(≒破壊力)があるかを補正した単位です。ところが人体への影響だと、更に線種によって危険度が違う。では?

2011-08-13 07:52:36
pow2p @pow2p

エネルギーに更に危険度を加味した単位が「シーベルト」です。α線は影響高いから1グレイは100シーベルト、γ線は1グレイ1シーベルトのような感じで換算されるわけです。 結局、被曝の影響は、ベクレル(放射性物質の量)を数えるよりも、シーベルトで見た方がより適切。

2011-08-13 07:54:41
pow2p @pow2p

じゃあ、ベクレルとシーベルトはどう換算するのか。内部被曝の場合は、核種ごとに、何ベクレル摂取、吸引すると、何ミリシーベルト相当の影響になる、という換算係数がありますので、それで換算します。外部被曝の場合はベクレル/シーベルト換算は結構やっかい。線量計で直接シーベルトはかれれば。

2011-08-13 07:57:28
pow2p @pow2p

もうひとつベクレルとシーベルト(グレイ)の違い。ベクレルは総量表示、シーベルトは単位重量あたりの表示です。ベクレルの場合ベクレル/Kgやベクレル/m2で重量当たりの放射能の量、面積あたりの放射能の量、を示しますが、シーベルトはもともと重量あたりの影響を示す数字です。

2011-08-13 07:59:22
pow2p @pow2p

ですから100ベクレルのセシウムがあった、といっても、薄いのか、濃いのか、セシウムが遠くにあるのか、近くにあるのかで、人体に直接あたえる影響は違ってきます。ベクレルだけではリスクは計れません。 逆に放射能の放出総量や、土地や水の汚染度を知るにはベクレルが重要になります。

2011-08-13 08:03:44
pow2p @pow2p

さて、次に放射線の特徴。 α線:透過力が非常に弱い。 β線:透過力が弱い。 γ線、中性子線:透過力が強い。 というわけで、α線は外部被曝の場合は、あまり影響ありません。β線も体表には影響しますが、外部被曝の主役はγ線、あと核分裂中に主に出る中性子線。以降、中性子線は端折ります。

2011-08-13 08:06:48
pow2p @pow2p

逆に内部被曝の場合は、透過力が弱くても、元凶が体の中にあるため、αでもβでも深刻な影響がでます。とくに透過力が弱いということは、近くの組織で止まってしまう、いいかえれば、近くに非常な被害を与える、よって、内部被曝はα、βが危険(特に短飛程のα)。

2011-08-13 08:09:17
pow2p @pow2p

あとは、全身に被曝してしまうか、一部の箇所だけ被曝したのか。これも問題。全身に10シーベルト被曝、これはもう命、助かりません。つま先だけ10シーベルト被曝、あとは微量、この場合は、つま先は深刻な状況になりますが、多分命にはかかわらないでしょう。何故同じ10シーベルトなのに?

2011-08-13 08:12:14
pow2p @pow2p

思い出して戴きたいのはシーベルトは重量あたりの影響度。全身まんべんなく10も浴びたら、全身の組織がやられてしまいますが、つま先だけだったら、大きく影響をうけるのはつま先だけ。単位重量あたりの数字なので、ややこしいことに。実際ここまで極端な部分被曝は稀でしょうが説明のため。

2011-08-13 08:14:05
pow2p @pow2p

先ほどの状況は、ヨウ素を甲状腺に何ミリシーベルト被曝した、作業員の方が汚染水を足に浴びた、こういった状況で発生します。ヨウ素の場合は、とりこむと甲状腺に集積して、甲状腺を集中的にいためつける。ですからヨウ素被曝の場合、全身のシーベルトでリスクを測るよりも(続く

2011-08-13 08:15:38
pow2p @pow2p

続き)最も影響を受ける甲状腺がどれだけ影響を受けるか、甲状腺等価線量、が問題にされます。全身に1mSv程度の状況でも甲状腺だけ100mSv超という事態になるわけです。わかりにくいですよね。

2011-08-13 08:18:03
pow2p @pow2p

同様、足に汚染水がかかってしまった、この場合も、足には相当なダメージがあっても、当面命には影響ない、そういう状態が十分あり得ます。

2011-08-13 08:19:01
pow2p @pow2p

但し、全身であれ、部分であれ、余分な被曝をすることは決して良いことではありませんし、ましてや何の見返りもなく他人に放射能を浴びせて良い道理もありません。

2011-08-13 08:20:31