#超算数:順序強制で式を誤りにするのは指導要領解説に違反している

以前kistenkasten723のまとめ記事を作ったのに、続きを作成しないのはどうかなと思って、自分でもしつこいかなと思いますが作りました。
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このまとめは、kistenkasten723の主張の続きをまとめたものです。

前回はこちら↓

#超算数:迫田昂輝氏「かけ算の順序を逆に書いた式をバツにする人は、一度記事を読んでほしいです」 - Togetter https://togetter.com/li/1740110

※まとめ主は 「順序強制で式を誤りとするのは厳密にいうと指導要領解説に違反している」という立場を取っています。

 理由は指導要領解説P114に,各々の皿から1個ずつ数えるとという表現があるからです。

 ただし、その後に「しかし,5個のまとまりをそのまま書き表す方が自然である。」という表現が順序強制を肯定していると一応取れなくもないので、「順序強制は指導要領解説によって完全否定されている」というのも暴論なんですけどね。

 そして、順序強制が物議を醸す原因は指導要領解説に記載のある「各々の皿から1個ずつ数えると」という文章題の解き方が現在の認定教科書に完全に存在しないからだと考えています。

 指導要領解説に法的根拠があるか否かについてですが、kistenkastenさん曰く指導要領に法的根拠があるのだから、その解説にも法的根拠があるということらしいです。→ 学習指導要領をめぐる教育裁判 https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1318314.htm

 指導要領解説は教育的に間違っているという方は、頑張って教育学の世界で出世して、日本の教育を変えてください。

指導要領解説P114

ア 知識及び技能
  ア 乗法が用いられる場合とその意味

 乗法は,一つ分の大きさが決まっているときに,その幾つ分かに当たる大きさを求める場合に用いられる。
 例えば,「1皿に5個ずつ入ったみかんの4皿分の個数」を求めることについて式で表現することを考える。

 「5個のまとまり」の4皿分を加法で表現する場合,5+5+5+5と表現することができる。また,各々の皿から1個ずつ数えると,1回の操作で4個数えることができ,全てのみかんを数えるために5回の操作が必要であることから,4+4+4+4+4という表現も可能ではある。しかし,5個のまとまりをそのまま書き表す方が自然である。そこで,「1皿に5個ずつ入ったみかんの4皿分の個数」を乗法を用いて表そうとして,一つ分の大きさである5を先に書く場合5× 4と表す。このように乗法は,同じ数を何回も加える加法,すなわち累加の簡潔な表現とも捉えることができる。言い換えると,(一つ分の大きさ)×(幾つ分)=(幾つ分かに当たる大きさ)と捉えることができる。
 また乗法は,幾つ分といったことを何倍とみて,一つ分の大きさの何倍かに当たる大きさを求めることであるという意味も,併せて指導する。このときも,一つ分に当たる大きさを先に,倍を表す数を後に表す場合,「2mのテープの3倍の長さ」であれば2× 3と表す。

kistenkasten723 @flute23432

「かけ算の順序を逆に書いた式をバツにする人は、一度記事を読んでほしいです。」(迫田氏 2021/07/02 03:37PM) 2 #掛算 #超算数 #算数 #算数教育 #かけ算の順序 #かけ算

2021-07-07 21:34:57
kistenkasten723 @flute23432

迫田氏は、今年6月初頭から、ツイッターで呼びかけて、小学生に教えた経験がある指導者を対象に、〈かけ算の順序〉についてアンケートをウェブ上で実施。正順逆順ともにマルとする人の割合は83.2%、逆順式をバツにする人の割合は5.6%であった。

2021-07-07 21:34:57
kistenkasten723 @flute23432

順序派の割合は、ツイッターにアップされる逆順バツの採点答案画像の数や頻度から経験的に私が予想するよりも、はるかに少ない。アンケート対象が「小学生に教えた経験がある指導者」であるから、中受塾の教師も含まれると見られ、回答者は小学校の現役教師、元教師とは限らない。

2021-07-07 21:34:58
kistenkasten723 @flute23432

また、迫田氏自身が自由派なので、彼のフォロワーたちには、自由派が多いと考えられる。

2021-07-07 21:34:58
kistenkasten723 @flute23432

固定派の回答において、式を順序を理由にバツにする根拠として挙げられたことに対して、反論している。その根拠は2つに分類される。

2021-07-07 21:34:58
kistenkasten723 @flute23432

意見1「…逆に書いた場合、正しく理解できているかどうか判断が【できない】。…」 意見2「教科書、指導書に書いてある。算数指導の世界では…そう決められている。…指導的採点というものがある。」

2021-07-07 21:34:59
kistenkasten723 @flute23432

1)意見1に対する反論 意見1は、たぶん、本当は、「教えた順序で書かれているかどうかで「理解できているかどうか」を判定できる、逆に式を書いているなら理解できていないと見なせる」という意見だと思われる。つまり、順序で理解・非理解が判定【できる】、という考え。

2021-07-07 21:34:59
kistenkasten723 @flute23432

これに対しては、迫田氏は「そもそも書かれている式だけを見て、その生徒が正しく理解しているかどうかを判断するのは不可能」と書いている。つまり、順序では理解は判断【できない】。その理由は、やはり、トランプ配りである。

2021-07-07 21:34:59
kistenkasten723 @flute23432

「先にも述べましたが、(1つ分の数)や(いくつ分)というのは、いくらでも入れ替えることが可能です。それを式から読み取ることはできません。」

2021-07-07 21:34:59
kistenkasten723 @flute23432

1人12個ずつ配ったのだったら、1人分、つまり1つ分、は12個なので、式は12×3になるはず。だが、トランプ配りで考えているなら、順序通りに書いて、式は3(1つ分)×12(いくつ分)になる。3×12と書いてあったからと言って、1つ分といくつ分を区別できていないことにはならない。

2021-07-07 21:35:00
kistenkasten723 @flute23432

しかし、1ですでに述べたように、実際には、小2から自発的にトランプ配りの発想は出てこないので、3(1つ分)×12(いくつ分)の可能性はないと言ってよい。

2021-07-07 21:35:00
kistenkasten723 @flute23432

実際に多く見られるのが、3(?)×12(?)の場合、つまり、児童が、数の意味をよく把握しないまま、文章に出てくる順に式を立てている場合である。意味に対するこの無頓着をどうするかが、小学校算数の大きな課題の1つ。

2021-07-07 21:35:00
kistenkasten723 @flute23432

固定派の教師のもとでは、テストに先立ち、授業や宿題において、かけ算の式を〈1つ分×いくつ分〉の順に書くように指導されている。それにもかかわらず、小学生、とくの低学年生は、文章解析力が不十分なために、数の意味の理解がおそろかになってしまいがちなのである。

2021-07-07 21:35:00
kistenkasten723 @flute23432

「かけ算の順序を逆に書いた式をバツにする人は、一度記事を読んでほしいです。」(迫田氏 2021/07/02 03:37PM) 3 #掛算 #超算数 #算数 #算数教育 #かけ算の順序 #かけ算

2021-07-07 21:50:28
kistenkasten723 @flute23432

迫田昂輝氏「先生100人超に聞いた!「かけ算の順序問題」に保護者はどう向き合うべきか?」(manavi 2021/7/01) manavi.zoshindo.co.jp/sakoda-sensei-…

2021-07-07 21:50:28
kistenkasten723 @flute23432

2)意見2に対する反論 「学習指導要領を確認しましたが…」 すでに他の人も指摘しているが、迫田氏は、各教科書出版社で出している指導書と、学習指導要領と学習指導要領解説を無差別に扱っている。順序派回答者がその根拠として、指導書や要領、解説を挙げていた、ということなのか。

2021-07-07 21:50:29
kistenkasten723 @flute23432

「本当に指導法に決まりなどあるのでしょうか?…あるのは「指導の仕方」という例示であり、このようにしなさいという決まりではないのです。」

2021-07-07 21:50:29
kistenkasten723 @flute23432

学習指導要領本体は、単なる指導例ではなく、告示である。「単なる指導助言文書」であるとする判決も出されたことがあるが、最終的には、「法的基準性」がある、ということで決着した、という。 mext.go.jp/b_menu/hakusho…

2021-07-07 21:50:30
kistenkasten723 @flute23432

だが、迫田氏が学習指導要領と言いながら引用しているのは、実際には、要領本体ではなく、その解説の115ページ。解説には法的拘束力は無く、迫田氏が言う例示というのに近いのかもしれない。

2021-07-07 21:50:30
kistenkasten723 @flute23432

ただ、それは、要領とは関係がない文書ではなく、あくまで、法的基準性がある指導要領本体【の】解説であり、簡潔すぎる本体を読み解くのに、不可欠なものである。解説は法以前のレベルでは、やはり、同じ文科省が出しているものなので、一定の拘束力がある。

2021-07-07 21:50:30
kistenkasten723 @flute23432

「本当に指導法に決まりなどあるのでしょうか?」 ところで、学習指導要領よりはるかにローカルなレベルで、指導の仕方について、小学校の教員が決まりを作ることがある。作れば教員はそれに拘束される。

2021-07-07 21:50:31
kistenkasten723 @flute23432

たとえば、ある小学校の第4学年の担任のあいだで、1)算数ノートに書く数字は、数字は1マスに2つ書く、2)かけ算の順序を守らせ、答えはマルでも、式は逆順にしたらバツで採点する、という申し合わせをしたとする。

2021-07-07 21:50:31
kistenkasten723 @flute23432

そうしたら、教員は、そのように指導することが求められる。そう決めたら、そうしなければらならいことは、ある。

2021-07-07 21:50:31