
【総括論文】『科学』2021年8月号 黒川眞一・島明美「伊達市民の被曝線量を過小評価した大規模住民データ解析論文---科学の規範を成り立たせるための宮崎・早野論文への総合的批判」(2021.8.8作成)
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『科学』2021年8月号。 黒川眞一・島明美「伊達市民の被曝線量を過小評価した大規模住民データ解析論文---科学の規範を成り立たせるための宮崎・早野論文への総合的批判」 非常に重要な総括論文。
2021-08-08 16:51:29
関連情報のまとめはこちら。 iwanami.co.jp/kagaku/hibakuh… 放射線審議会との関係での問題はこちらに。 hbol.jp/pc/184914/
2021-08-08 16:53:49
早野龍五著『「科学的」は武器になる 世界を生き抜くための思考法』の問題はこちらに。 jun-makino.sakura.ne.jp/articles/811/n…
2021-08-08 16:55:19
経緯も中身も無視してとにかく宮崎・早野論文を擁護しようという議論モドキの一例の検証は、古い例だけど、こちら。 最初から検討ではなく人間関係に属する「叩き」といった言葉が使われていることに注意。 researchmap.jp/blogs/blog_ent…
2021-08-08 16:58:00
さて、黒川・島論文に戻って。 1. 宮崎・早野論文問題の概要と経緯 人を対象とする医学系研究であること、倫理指針違反と研究不正の申立て、数十の誤り・不整合が指摘されていること、その後の経緯など。 こちらもどうぞ。 iwanami.co.jp/kagaku/comment…
2021-08-08 17:02:13
2. 伊達市長からの論文作成の依頼の手紙と研究計画書に書かれている、研究者に提供されたはずのデータが伊達市に存在しない 節タイトルが報知的なまとめになっている。
2021-08-08 17:04:13
3. 伊達市からのデータ提供は3回行われているが、どれも正式な提供ではない。また提供されたデータには個人情報が含まれている。 これも報知的な節タイトル。情報公開請求に基づき明らかになったことも含め、丁寧に問題を指摘している。
2021-08-08 17:06:52
2014年12月19日付宮崎氏から伊達市半澤直轄理事宛メール。「・・・早野先生へのデータ受け渡しは、手続き上はいろいろあるかもしれませんが、総論的にこの方向でよろしければ、半澤さん、裁量でフライングいただくことは可能でしょうか。」
2021-08-08 17:10:02
もう一つ、「提供されたガラスバッジ測定データの中には、2014年7月から2015年6月までのデータが含まれていない」にもかかわらず、論文中にこの期間に対応する図が複数存在している。
2021-08-08 17:11:40
4. 提供されたデータ中には同意・不同意項目がある これも報知的な節タイトル。同意・不同意項目があるのです。「インフォームドコンセントは困難だった」という擁護もありましたが、単に事実に反しています
2021-08-08 17:15:03
5. 第一論文とその問題点:捏造の疑惑 ここは報知的ではなく指示的な節タイトル。データに基づかない図をめぐる検討等。関連情報としてはこちらを(pdf)。 iwanami.co.jp/kagaku/eKagaku…
2021-08-08 17:17:31
6. 第2論文とその問題点:生涯線量の過小評価 ここも指示的(前のツイート「第1論文」です。すみません)。関連情報として、こちらを(pdf) iwanami.co.jp/kagaku/Kagaku_…
2021-08-08 17:20:43
7. 著者は批判論文に応答していない JRP誌に投稿された4通のLetter(いずれもaccepted/provisionally accepted)に著者は応答せず、その経緯について事実に反する発言をしていること。JRP誌の撤回経緯説明等の誤りがどうして発生したか。 こちらもどうぞ。 jun-makino.sakura.ne.jp/articles/811/n…
2021-08-08 17:23:31
ここで、早野龍五『「科学的」は武器になる』から。 「『論文についてのやりとりは論文上で行なうものだ』というのが僕の科学者としての姿勢です。科学とは別の土俵に、上がるつもりはないのです。」 と、論文誌を通した公式論文による批判には返答せず、一般書で語るという倒錯。
2021-08-08 17:26:23
いや、『「科学的」は武器になる』は科学者として書いたものではないので、「科学者としての姿勢」ではなく「非科学者としての姿勢」を示しているから、問題ないのだ、トカ
2021-08-08 17:28:54
8. 著者は研究不正調査委員会ではない伊達市調査委員会をあたかも研究不正調査委員会であるかのように論文誌に伝え、論文撤回の理由づけをしている この節タイトルも報知的。
2021-08-08 17:30:16
9. 早野氏は論文撤回理由を偽っており、公開されている撤回理由を認めない 早野氏の言い訳のでたらめさについては、改めてこちらを。 jun-makino.sakura.ne.jp/articles/811/n…
2021-08-08 17:31:01
10. データ廃棄は文科省と厚労省が定めた倫理指針および医大の規定に反する で、「データがない」と誤魔化す。データなくてもコードはあるっしょ、見直して再計算したくらいっすから(その結果もあとで変更されたが)、コードは公開しませんか? についても、早野氏は拒否。
2021-08-08 17:32:44
12. まとめ 「以上、早野氏は、論文によって行われた批判には一切応答せず、論文を撤回することで批判論文によって指摘された多数の誤り、不整合、捏造や改竄の疑いについて、口を閉ざして逃げ切ろうとしていること、」
2021-08-08 17:35:43
「そしてその最大の根拠として、データが既に破棄されており検証ができないことを挙げていることを示した。しかしデータの破棄は、宮崎氏と早野氏が自らの意思で行ったことであり、科学研究における重要なルールに対する違反である。」
2021-08-08 17:36:56
(『「科学的」は・・・』の中に)「宮崎・早野論文についての言訳が3ページ強にわたって書かれて」おり、「『科学とは別の土俵に、上がるつもりはない』早野氏が、一般向けの本に、ただ言い訳を書き連ねることは明らかに科学という土俵から降りていることになる。」
2021-08-08 17:39:04