巫俊氏の「倭」についての考察

勝手にまとめさせていただきました。
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

@xiongmao53 ツイートの内容には論証の部分で訂正が必要な部分もありまして、追記が必要だと思いました。

2021-08-10 19:03:18
巫俊(ふしゅん) @fushunia

「倭」は実は日本列島を指す言葉では無く、中国東部沿岸にいた「目を見開いた」(入れ墨で目を強調した)漁民を指す言葉でした。考古学やDNA研究の成果によりこの「倭人」と日本列島の弥生文化の集団は同系だと確認されました。つまり漢代の中国人もこれは同系だと判断したので、日本は倭と名付けられた twitter.com/fushunia/statu…

2021-06-25 05:25:04
巫俊(ふしゅん) @fushunia

以前にツイートしましたが、戦国時代以前の「倭人」(遼寧方面の漁民)は「大きく目を見開いた人」という意味で、この「倭人」(遼寧集団)と同系の集団だとDNA研究で分かった日本列島の弥生土器の中に「黥面土器」(目の周りに入れ墨をした顔を描いてる)があります。 twitter.com/fushunia/statu…

2021-06-25 05:19:52
巫俊(ふしゅん) @fushunia

『山海経』の記述を再確認すると、『山海経』の「倭」は遼寧地域にあった「鉅燕」(戦国の燕国辺境の拡大領土)の南にある蓋国の更に南にあるとあり、『山海経』の記述はそこから東に進んで、海が南・山が北にある朝鮮を書き、その向こうに沖縄(列姑射)があると書いてます。この「倭」は日本では無いです

2021-06-25 05:30:54
巫俊(ふしゅん) @fushunia

日本では無かった「倭」が、ちゃんと日本人の祖先(渡来系弥生人の祖先)と深い関係がある同系集団だったというのが最大の発見ですね。漢代になると中国は朝鮮半島を軍事的に制圧したので、その向こうの地域と直接交渉が可能になり、それで新しく「倭」(日本列島を指す)が命名されました。

2021-06-25 05:37:12
巫俊(ふしゅん) @fushunia

なお調べてる間に不確実ながらとても類似してる言葉を見つけていったので、山東方面に古い起源があると見られる「マレーポリネシア語」だとか、色々なものを参考にしてますが、中国文献の「盱」(倭に近い発音)が見開いた目を意味し、遼寧方面の方言だと書いてますし、倭の本来の解釈は「如墨委面」です

2021-06-25 05:43:50

【その2】

巫俊(ふしゅん) @fushunia

中国の古代史が好きだと、日本の先史時代の新しい歴史を読み解くときに、知識が凄く役に立つという凄い経験をしてます。そのおかげで2015年くらいから渡来系弥生人の祖先集団が遼寧地域にいたはずだと推測してツイートしてました。それが2021年になってDNAの研究者もそうした意見を書くようになった

2021-06-25 05:03:30
巫俊(ふしゅん) @fushunia

2004年にその頃ようやく始まってた初期のDNA研究に基づいて倭人の北方起源説を論じてるサイトがあって、『後漢書』に鮮卑が倭人を捕まえて遼寧地域で漁をさせた記述云々を議論してたけど、その頃は正直疑ってました。その頃の知識だと遼寧の倭記述は何かの錯誤による誤情報かもしれなかったからです。

2021-06-25 05:11:20
巫俊(ふしゅん) @fushunia

文献学によって一度は否定された遼寧地域の「倭」についての記述が、考古学や言語学、DNA研究などが揃って同じ意見を示したことで「再考の余地」が生じ、改めて見てみると、「倭」という概念そのものを読み直す必要も生まれてきた訳です。「倭人」は遼寧地域などの漁民の呼び名だったと見られます。

2021-06-25 05:15:09
巫俊(ふしゅん) @fushunia

以前にツイートしましたが、戦国時代以前の「倭人」(遼寧方面の漁民)は「大きく目を見開いた人」という意味で、この「倭人」(遼寧集団)と同系の集団だとDNA研究で分かった日本列島の弥生土器の中に「黥面土器」(目の周りに入れ墨をした顔を描いてる)があります。 twitter.com/fushunia/statu…

2021-06-25 05:19:52
巫俊(ふしゅん) @fushunia

「倭」と同系の大陸側の海人集団「濊」*qʷʰˤatの名前が、マレーポリネシア祖語*qatulay「目の大きな魚」に由来してるとすると、『漢書』地理志の記述「夫楽浪海中有倭人」に、魏の如淳が付けた解釈「如墨委面」(倭とは、顔に入れ墨をしてる人のこと)が、正しく理解できるようになります。

2020-12-06 05:53:18

【その3】

巫俊(ふしゅん) @fushunia

東アジアの海民「濊」(わい)を調べていったら、『日本書紀』応神天皇紀に出てくる日本の海民「安曇」(あづみ)の顔面の入れ墨「安曇目」(あづみめ)の記述のルーツが、この「濊」にあり、濊=倭で、「倭」は「安曇」と同じ言葉だと、分かりました。想像もしてないことで驚きです。 twitter.com/fushunia/statu…

2020-12-06 02:16:00
巫俊(ふしゅん) @fushunia

・「濊」の上古音*qʷʰˤat ・マレーポリネシア祖語*qatulay 意味:a fish: the big-eyed scad Trachurops crumenophthalmus 目の大きな魚「メアジ」 ・盱 qʰʷa(Baxterの表に盱が無く、鄭張尚芳の上古音)《說文》張目也。《揚子·方言》燕代朝鮮冽水謂黸瞳子爲盱。《註》謂舉眼也。 安曇と類似? twitter.com/cicada3301_kig…

2020-12-06 00:06:56
巫俊(ふしゅん) @fushunia

先史時代の東アジアの言語の研究者サガール(フランス人)が、オーストロネシア祖語の源流を山東省周辺だとしています。マレーポリネシア祖語は山東省から台湾を経由して、東南アジアの島々に広がった先史時代の言語です。 ベルギー人研究者のロベーツは日本語との関係を指摘 twitter.com/C1a1_M8/status…

2020-12-06 05:29:24
大凌河 @C1a1_M8

谷物研究:台湾オーストロネシア語族の原始農業文化は山東半島に起源するかもしれない。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30306280/ pic.twitter.com/mILMTtt3pT

2020-07-24 01:45:48
巫俊(ふしゅん) @fushunia

「倭」と同系の大陸側の海人集団「濊」*qʷʰˤatの名前が、マレーポリネシア祖語*qatulay「目の大きな魚」に由来してるとすると、『漢書』地理志の記述「夫楽浪海中有倭人」に、魏の如淳が付けた解釈「如墨委面」(倭とは、顔に入れ墨をしてる人のこと)が、正しく理解できるようになります。

2020-12-06 05:53:18
巫俊(ふしゅん) @fushunia

その後の中国では、倭=国名だとする固定観念が常識になりまして、「楽浪海中に顔に入れ墨をした人がいる」と読むのは変だぞ、これは倭という国名を記したのだ!と解釈されるようになりましたが、そうでは無くて、濊=倭人は、顔に入れ墨をした東アジアの沿海民を指す言葉でした。

2020-12-06 06:00:21
巫俊(ふしゅん) @fushunia

しかも東京大学教授の福井玲(『韓国語音韻史の探求』を2013年に出版)は、古代の朝鮮半島に日本語と同系統の言語「濊語」が存在すると史料から確認し、九州大学教授の考古学者・宮本一夫は、それらが渡来系弥生人の渡来前の大陸側集団の言語だった(日本語の起源)と説明し、考古学的に裏付けています

2020-12-06 06:11:38

【その4】

巫俊(ふしゅん) @fushunia

・「濊」の上古音*qʷʰˤat ・マレーポリネシア祖語*qatulay 意味:a fish: the big-eyed scad Trachurops crumenophthalmus 目の大きな魚「メアジ」 ・盱 qʰʷa(Baxterの表に盱が無く、鄭張尚芳の上古音)《說文》張目也。《揚子·方言》燕代朝鮮冽水謂黸瞳子爲盱。《註》謂舉眼也。 安曇と類似? twitter.com/cicada3301_kig…

2020-12-06 00:06:56
すきえんてぃあ@書け @cicada3301_kig

@fushunia なるほど 僕も古代海民の安曇と、関東のアズマにははアイヌ語 atuy「海」との関係を一応疑ってはいるんですが、まあなんらかの未知の言語を話す民族がアイヌ語やその祖先にあたる言語と接触しまくっていて単語や神話が借用されていたかもしれない、くらいの認識が無難だとは思います

2019-09-25 04:04:36
巫俊(ふしゅん) @fushunia

「倭」と「安曇」は同じ言葉だってことになりますね。

2020-12-06 00:14:24
巫俊(ふしゅん) @fushunia

すきえんてぃあ様のお話だと、「安曇」は東国のアイヌ語族によって再解釈されて、定着した「海の子孫」という意味の集団名だということになるのでは?と思いました。「倭」の方は、「濊」と同じく(中期朝鮮語では、倭=濊)、漢代以前の中国人による東方の海民の呼び名の記録。「濊」は戦国まで遡る。

2020-12-06 00:17:24
巫俊(ふしゅん) @fushunia

あと、『山海経』にも沖縄以北のジュゴンとみられる海の動物が出てくる上、中国の中世の文献になると、ジュゴンを人間の女性のように解釈したものがあったはずで、濊や倭は、広い意味で「ジュゴンの仲間」(本物の人間だと認知した上で)だと見られてた可能性がありますね。

2020-12-06 00:22:28
巫俊(ふしゅん) @fushunia

あと、新羅についての文献の記録(『三国遺事』など)によると、新羅人の語ってた物語では、渡海して襲ってくる倭や唐を「鯨」や「津波」と同一視していた(神話的に)とあり、とくに倭は鯨と関係があるそうです。神宮皇后津波新羅渡来説話は、新羅の王都津波神話を日本側が借用したものなのだとか。

2020-12-06 00:25:33