作家・桜庭一樹さんが翻訳家・鴻巣友季子さんの文芸時評に抗議。

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桜庭一樹 @sakurabakazuki

〝個別性は聖痕ではなく、異分子はウイルスではなく、我々がそれぞれ異なる資質を持つ個人であることは、そもそも、祝福なのだと。〟ーー「文學界」9月号に中編「少女を埋める」が掲載されています。 bunshun.co.jp/business/bunga… pic.twitter.com/P0vL7hst5t

2021-08-06 11:50:22
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桜庭一樹 @sakurabakazuki

この記事でご紹介いただいたのですが、わたしの原稿に〝介護中の虐待〟は書かれておらず、またそのような事実もありません。わたしの書き方がわかりづらかったのかもしれず、その場合は申しわけありません。影響の大きな媒体であり、とても心配です。否定させてください。 asahi.com/articles/DA3S1…

2021-08-25 08:56:59
リンク 朝日新聞デジタル (文芸時評)ケア労働と個人 揺れや逸脱、緩やかさが包む 鴻巣友季子:朝日新聞デジタル サン=テグジュペリは第2次大戦中、米国に亡命し『星の王子さま』を書いた。同作には祖国を出ていった者の惑いが投影されている。 王子の内なる闇が、子供の私には理解できなかった。ところが最近再読すると、こ… 4 users 209
桜庭一樹 @sakurabakazuki

〝記憶の中の母は(略)怒りの発作を抱えており、嵐になるたび、父はこらえていた〟〝「不仲だったころもあったよね」「覚えてない」〟(p28)は健康だった若いころについての話であり、〝「いっぱい虐めたね。(略)ごめんなさいね……」(覚えてたのか……)〟(p43)もそれについてのやりとりです。

2021-08-25 09:22:17
桜庭一樹 @sakurabakazuki

今朝の朝日新聞文芸時評(鴻巣友季子評)についてです。 twitter.com/sakurabakazuki…

2021-08-25 11:38:28
桜庭一樹 @sakurabakazuki

〝健康な夫婦の不仲〟と〝病人への虐待〟は全く違うことですので……。事実ではないデマが広がってしまうだろうととても懸念しています。

2021-08-25 11:42:22
🐈🦔鴻巣友季子(『文学は予言する』『誓願』) @yukikonosu

仕事の告知など。「100分de名著」『風と共に去りぬ』オンデマンドで視聴可。『謎とき「風と共に去りぬ」』『翻訳、一期一会』『文学は予言する』訳業『嵐が丘』『灯台へ』『恥辱』『誓願』『獄中シェイクスピア劇団』『わたしたちの登る丘』『緋色の記憶』『浜辺のアインシュタイン』。ペンクラブ女性作家委員、獄中作家・人権委員。

facebook.com/yukiko.konosu1

🐈🦔鴻巣友季子(『文学は予言する』『誓願』) @yukikonosu

8月文芸時評の見出しは「ケア労働と個人」。 今月は自らのヤングケアラー体験(10代末から)で「星の王子さま」の読み方が変わった話から書き出しています。社会的弱者がさらに弱い者をケアするという、老老介護ならぬ「弱弱ケア」の図式があることにも触れています。 asahi.com/articles/DA3S1…

2021-08-25 11:32:33
🐈🦔鴻巣友季子(『文学は予言する』『誓願』) @yukikonosu

取りあげた作品は以下です📚 宇佐見りん『かか』 小川公代『ケアの倫理とエンパワメント』近刊 桜庭一樹「少女を埋める」 古谷田奈月「できればドウを助けたいけど」 ゴンサロ・M・タヴァレス『エルサレム』木下眞穂訳 言及した作品。 サン=テグジュペリ『星の王子さま』 ウルフ『ダロウェイ夫人』

2021-08-25 11:35:09
🐈🦔鴻巣友季子(『文学は予言する』『誓願』) @yukikonosu

今月紹介した小説には、ある「時間」が流れていると思いました。医学史の専門でもある英文学者小川公代さんの『ケアの倫理と~』から借りれば、一定方向に一直線に進む「クロノス的時間」ではなく、人間の内なる岸辺に波のように寄せ返す「カイロス的時間」で語られていることです。

2021-08-25 11:43:20
桜庭一樹 @sakurabakazuki

@yukikonosu 担当者の方からご連絡が入っていると思います。どうかご確認下さい。

2021-08-25 11:50:48
🐈🦔鴻巣友季子(『文学は予言する』『誓願』) @yukikonosu

『ケアの倫理』からもう一つ引いているのは「多孔的な自己」という概念です。ポーラスporousという英単語ですが、思い切りひらくと「隙間がある」「浸透しやすい」ということかと。近代化の旨は自立/自律的個人の確立にありますが、それが他愛と相容れない自己責任論に結びつくこともあると思いました

2021-08-25 11:51:56
桜庭一樹 @sakurabakazuki

現在、文學界編集部が評者の方にネット記事の訂正を申し入れています。

2021-08-25 12:48:07
桜庭一樹 @sakurabakazuki

(自分の担当者から説明を聞いたので、伝言ゲーム状態ではありますが…)朝日新聞の文芸時評担当者によると、この部分は議論になったが、「いっぱいいじめたね。(略)ごめんなさいね……」(p43)といった描写から、虐待があったかもとも読み解けるとしてゴーサインが出たとのことです。(続)

2021-08-25 13:53:21
桜庭一樹 @sakurabakazuki

それについて、このように返答しました。(自分の側のメールのスクショです) 批評として成立していれば、著者として受け入れました。読者の方に読み解いていただくことは光栄で、そういう〝読書という創作行為〟には強くリスペクトしています。 pic.twitter.com/iS7yefjJ1y

2021-08-25 13:54:18
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桜庭一樹 @sakurabakazuki

評者の鴻巣友季子さんは、これを受けて「読みであり批評だ」とお答えになり、文學界編集部との話し合いは平行線で終わったとのことです。 しかしわたしは、上記の理由で、批評ではない未熟な文章だったと考えています。

2021-08-25 14:14:32
桜庭一樹 @sakurabakazuki

これだけ大きな媒体で、事実と全く異なる内容が拡散され、訂正してもらえないことを思うと。本当はこんなことを書くべきではないのですが。いまは、泣いても、泣いても…。ただただ辛いです。大人なのにこんな感情を見せてしまってごめんなさい。

2021-08-25 14:34:44
桜庭一樹 @sakurabakazuki

自分だけのことなら、事を荒立てたくなくて飲みこんだかもしれないと思うのですが。

2021-08-25 15:02:28
桜庭一樹 @sakurabakazuki

文學界編集部との話し合いでの「読みであり批評だ」は正確な回答ではないとご本人が仰っていると連絡がありました。伝言ゲーム状態でニュアンスが異なってしまったのかもしれません。正式な表明をされるとのことなので、待とうと思います。

2021-08-25 15:26:55
桜庭一樹 @sakurabakazuki

「文學界」の担当者への自分のメールのスクショです。 pic.twitter.com/umBUoel91J

2021-08-25 19:11:44
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リンク Evernote 8月の朝日新聞文芸時評について。 今月の文芸時評中に取り上げた桜庭一樹さん「少女を埋める」(文學界)の評に関してです。 まず、本作は自伝的要素はあるとしても、「文學界」に「創作」として発表された作品であり、わたしは一つの「小説」として読んでいますので、作者のご家族に関する「事実」については切り離して考えさせてください。 それから、小説というのは、ある種の選択と要約を含まざるを得ません。「すべてを文字化することができない」以上、その... 255
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