ファンタジー小説において、馬車で移動する時、どれくらいの時間と距離なら妥当なのか? 実際に簡単に把握する方法をまとめ

ファンタジー小説において、馬車で移動する時、どれくらいの時間と距離なら妥当なのか? 実際に簡単に把握する方法をまとめてみました。馬車などの移動手段についての保存記事も入れてあります
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美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Gyopon 馬車基準で言うと、小走り程度で時速10km、全力で時速40km、お馬さんを1時間も全力で走らせるというのは考えられないから、1時間で安定して到達できるのは10キロから15キロくらい 半径として考えると半径15kmの王国…… えらいコンパクトですな

2021-09-02 09:44:14
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

馬車にしろ、徒歩にしろ、船舶にしろ、 1日でどれだけ動けるのか? というところから逆算して、目的地まで何日かかる? と言うのをその世界観の背景に照らし合わせてあらかじめ計算しとけばいいんだけど しっかり裏打ち計算やってないと必ず突っ込まれる twitter.com/Gyopon/status/…

2021-09-02 09:46:05
ξ˚⊿˚)ξ ただのぎょー(なまこ) @Gyopon

ξ˚⊿˚)ξ <なんかの異世界系作品で国家の領土が小さすぎる(王都から辺境まで馬車で1時間)的な批判ツイートとその賛否を見かけた。 その作品は分からないけど、なろうのファンタジー作品、特に異世界恋愛で領土ちいさくね?とか移動時間短すぎね?と思うことはぶっちゃけかなりある。

2021-08-26 16:33:58
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

ファンタジー小説における国の大きさと移動距離と時間の問題 これしっかりやらないと世界観に対する雰囲気をぶち壊しにしかねない なのでわかりやすい対策を書いておきます (´・ω・`)p {次のページへ

2021-09-02 09:54:26
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

①世界地図を用意する ヨーロッパあたりがおすすめ ②自分が考えている創作国と同じ規模の国を探す ③それを基準に国の大きさを策定する ④作品で登場させる移動手段の平均速度を調べて把握しておく ⑤距離÷速度=時間で移動にかかる日数や時間を計算する (´・ω・`)_/ { 学校でやったよね? ⬇

2021-09-02 09:58:20
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

⑥その際に〝実際の社会情勢や風俗に合わせて、どのような状態で移動可能なのか?〟も考慮に入れる 馬車の場合、道路の舗装状況などは重要になるし 徒歩の場合でも道がしっかり整備されているか? 宿泊施設や治安状況はどうなっているか? もある程度考慮に入れる必要がある ⬇

2021-09-02 10:00:23
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

ちなみに旋風のルストで登場している『フェンデリオル国』ですが〝ウクライナ〟と同じくらいで計算してます 敵対しているトルネデアスはロシアか中国くらい そういう風に逆算すると移動にだいたいどれくらいの時間が必要かが見えてくるはずです あと移動手段は科学文明の発達具合も絡みます ⬇

2021-09-02 10:02:41
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

馬車は〝道路の舗装状況〟〝サスペンションの発達〟〝交換用の馬車馬の整備〟などが絡んできます 馬車の移動速度は 時速で10kmから40kmぐらい 馬に負担をかけない速度だと10kmから20kmぐらいです ⬇

2021-09-02 10:05:39
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

これに〝道路が舗装されていない〟〝交換用の馬が確保できない〟〝サスペンションなどが未発達で乗り心地が悪い〟といった事情が絡むと1日で長距離を走るのは不可能です なので実際の文明で言うと18世紀以降に相当する文明がないと、国土全域を馬車で活発に動くというのはほぼほぼ無理です ⬇

2021-09-02 10:07:25
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

(´・ω・`){ なので馬車以前の徒歩や馬に騎乗しての移動がメインになります   夢を壊すようで悪いが実際としてはそういうことです なので馬車で移動というのは〝都市部に限定〟としておいた方が読者のツッコミを避けれると思います 以上、半世紀少年おじさんからのおせっかいでした!

2021-09-02 10:09:10
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

徒歩なんかの場合でも 一時間に4キロ〜5キロが妥当 朝日の出と同時に歩きだして 夕刻まで歩くとして大体8時間 5✕8= 一日40キロかな ただ地形や環境もあるから30〜40キロぐらいかと 差し渡し首都から辺境まで500キロと仮定して 500÷40=12.5日=約13日 それくらいかかる ⬇

2021-09-02 12:31:24
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

旋風のルストでは ルストの住んでたブレンデッドから辺境地ワルアイユまで250キロ程度と想定 250÷40=6.25日≒約7日間 徒歩行軍でそれくらいで計算して描写してます 子供や年寄りはもっとかかる

2021-09-02 12:31:25
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

逆に大都市圏で ・舗装路がしっかりと完備されている ・馬車の構造が車軸/サスペンション/車輪としっかりと完成されている ・替え馬制度があり馬を間断なく確保できる これが満たせれば平均速度は時速20キロを越せる 馬を矢継ぎ早に変えれば平均速度40キロ超えも夢ではない ⇩

2021-09-02 12:46:24
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

なので都市圏で舗装路や馬・馬車システムが確立されていると1日で200キロ位を移動なんてのもありなのだ 旋風のルストの第2部でルストが首都の実家に帰るときにこの高度化された馬車での移動に驚いている描写がある

2021-09-02 12:47:32
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

ちなみに ファンタジー世界観で 徒歩でも騎乗でも馬車でもない第4の移動手段があることに気づいているだろうか? おそらくコレに気づいて書いている作品って本当に少ない さてそれはなにか? それは『運河』である ⇩ pic.twitter.com/h2ltXOiKjB

2021-09-02 12:54:46
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美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

運河の歴史は古い 古代中国や古代ローマでも散見される ルイ王朝のフランスでも運河建設の話はある 南仏のミディ運河がその例だ 日本でも大阪や江戸などは運河だらけだった 日本橋界隈の水路の充実ぶりはコレに起因する ⇩

2021-09-02 12:56:10
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

古来、大量輸送と長距離移動の大本命は長い間〝船〟だった。 だから欧州では大都市はセーヌ川やライン川、テムズ川など大河のほとりにあったのだ ならば人工的に大河の如き水路を掘削して船を通そうとするのは当然の発想だったりする ⇩

2021-09-02 12:57:42
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

運河水路を船で通した場合、動力手段にも左右されるが、馬車のように路面状況や馬の体力に左右されることも少ないので、間断なく高速、かつ大量に人や物を運ぶことができる ただ帆で走るか、馬や牛に陸地ぞいに引かせるか、竿でついて押すか、櫓を漕ぐかで速度は全く違う この辺はのちのち解説する

2021-09-02 13:00:13
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@TTLelVBlVd9eU2d ですね 江戸時代の渡世人ものが好きなのですが あれも考察してみると 道路と宿泊業者の整備が充実しているから まともな生業につかなくても金さえ稼げれば 流れ旅ができると言うわけですし

2021-09-02 15:20:22
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Ttime57963950 馬の交換システムはあります 代表例は18世紀19世紀のイギリスやフランスに登場した〝駅馬車〟〝郵便馬車〟制度です 旅客馬車の運行に伴う、馭者の手配、馬車そのものの提供と整備、旅客運賃の管理、休憩施設宿泊施設の提供、そして馬の管理と交換馬の手配を総括的に行う民間業者が確立してました

2021-09-02 16:44:50
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Ttime57963950 馬の交換システムはあります 代表例は18世紀19世紀のイギリスやフランスに登場した〝駅馬車〟〝郵便馬車〟制度です 旅客馬車の運行に伴う、馭者の手配、馬車そのものの提供と整備、旅客運賃の管理、休憩施設宿泊施設の提供、そして馬の管理と交換馬の手配を総括的に行う民間業者が確立してました

2021-09-02 16:44:50
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Ttime57963950 要するに、運行するコース全体を総括して一つの業者が管理しているわけです そのコース内で使用する馬は馬車業者が全て保有している形になるわけです まずそれは一つの例 もう一つがモンゴル帝国などで行われていた例 ⬇

2021-09-02 16:48:09
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Ttime57963950 国が制度として、馬の貸し借りを行うわけです自分の乗っていた馬を返して代わりの馬をもらう、疲れた馬を自由に交換できるように、国家や社会がそれを保証しているわけです 移動手段における馬の重要性を分かっている騎馬軍事国家ならではの事例です ⬇

2021-09-02 16:48:49
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Ttime57963950 こうなってくると馬の生産から供給まで大規模に管理されたシステムがあったと考えられます (イギリスの事例はまさにそう) もっともこの場合、消耗品として使い潰される馬と、財産として大切にされる高級馬とで、明確な違いがあるかもしれません

2021-09-02 16:50:49
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

@Ttime57963950 馬が地上での交通手段の唯一だった頃は、本当にいろいろなシステムがあったようです ちなみにアメリカ開拓時代の駅馬車が、モンスター有りのファンタジー世界観での馬車システムのサンプルになると思います (ほんとに使える) ⇩

2021-09-02 18:15:57
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