日本のメインカルチャーの衰退は文化の多様化よりも排他的領域の狭さによるもの

今日でもしばしば語られる「国民の文化の多様化により古くからある文化は衰退している。新興文化にパイは吸い取られ限界集落化している文化も増えている」というのは一面では正しいが、その根本的な原因を間違えている。

2021-09-06 20:16:41

日本においてメインカルチャーないし古いサブカルチャーが衰退しつつあるのは新興サブカルチャーの発達によるものである。つまりサブカルチャー化が加速的に進んだことが最大の原因であり、文化の数が増えていてもメインカルチャーは概ね衰退しているのが現実だ。

2021-09-06 20:16:42

日本のTVドラマはわずかながら視聴人口は増えているが、コンテンツは寂れ続けている。時々大ヒットする作品もあるがそれでも国際的競争力の衰退は止まらない。TBSドラマは私の大学生時代には衰退が始まっていたが、アニメブームが下火になった現在でも衰退が止まらない感がある。

2021-09-06 20:16:42

近年のドラマの視聴者のツイートを見ているとアニメまでの待ち時間にたまたま見ている人が見受けられる。こういう流動層が視聴人口をわずかに増加させいるのだ。日本のドラマは高視聴率を時に出すが、ドラマの中心層はスカスカの骨粗鬆症状態になりつつある。

2021-09-06 20:16:43

ここで外国の例をみてみると、アニメファン層が例えば韓流ドラマを消費している例は少ない。外国の場合ある程度の排他性を容認して共存させていることが多い。これには批判する人もいるが、文化が文化らしい賑わいを守っているのは確かである。

2021-09-06 20:16:43

それと文化活動に関するルールも多い。それは個人の判断や責任に任せるべきところまでお上が口を出す体質、また国民も規制を求める感情論体質という意味ではなく、広い意味でのルールという意味である。

2021-09-06 20:16:43

外国のメインカルチャーは非常に美しく感じられることが多いが、それはその文化の守備範囲がかなり決められているからだ。韓流はもちろんのこと欧米や中国でも、よく観察するとその文化を消費する人間は決まっており、韓流女子が台湾のバイクサブカルチャーを消費するようなケースは少ない。

2021-09-06 20:16:44

一方、日本では比較的疲弊していない昭和初サブカルチャーにおいても置かれている環境はいいとは言えない。アニオタやリア充に鉄道趣味文化が消費される様は、まるでスズメバチの巣にミツバチやアシナガバチが共棲している光景かのようだ。

2021-09-06 20:16:44

鉄道系は社会的な後ろ盾が大きいからいいが、ゲーム系は日本社会の経済環境の変化や日本の国際社会参画により、やたらより大勢に消費されるオンラインゲームばかりになったため、疲弊が進み続けている。だがゲームは営利活動あっての文化である以上、これを昔に逆行することはできない。

2021-09-06 20:16:45

ではどうすればいいか？排他的空間を発生させることでメリットが生ずるようにするしかない。文化体系がアミニズムな日本では難しいだろうが、あえて掛け持ちが発生しにくくして、その上で文化活動の活性化をすることで人を呼び寄せるしかないだろう。

2021-09-06 20:16:45

つまりはなるべく独立的に文化が存在できる方が有利と思わせるアイデアを文化に提示するのである。アニメやゲームの世界がいい例だが、日本のサブ文化は権利料で保っているところも多い。高い権利料を払うのはメイン文化が大半なためメイン文化がサブカルまみれになる。

2021-09-06 20:16:46

だが市民の普遍的な常識は外国の人と同じではリベラルな人が割を食ってしまう。その状態を解決させるのが重要だ。

2021-09-06 20:16:46