文芸評論家はかく語りき。他賞の最終候補作品を排除するのは、「新作が書けない」「編集者の要求に応えて書き直す力がない」という不安材料がすけてみえるから。新作で勝負しましょう

長いこと賞を忌避し、読者様のほうを向いて書きたい(ボツはお断りだ)とやってきましたが。一連の流れから非常に思うところがありました。よくも悪くも作品に過剰なほど愛着があり、結果的に個人の界隈では売れていますが。一方で商業の場で求めらる作家像には、もっと違う根性が期待されているんですね。続きはWebで。無償のラノベといえば我々電書会わよおほほ、お楽しみにね!🎁 公式 http://kusuguri.kir.jp/ カドカワ https://bookwalker.jp/series/115385/ アマゾン https://www.amazon.co.jp/dp/B083367Z2R/
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悲報:作家として身につまされてしまった件について

Yahoo!ニュース @YahooNewsTopics

【衝撃 講談社とアマゾン直接取引】 news.yahoo.co.jp/pickup/6404619 ネット通販大手アマゾンと出版大手・講談社が今月から、取次会社を経由しない「直接取引」を始めたことが関係者への取材で分かった。消費者に本を届ける日数の短縮やコスト削減を狙う。取次会社などに衝撃が広がっている。

2021-09-16 16:30:17
ザヴァツキ Ⓐ 電書会の年末セール実施中 固定参照📚 @Object357

@YahooNewsTopics 文芸評論家はかく語りき。他賞の最終候補作品を排除するのは、「新作が書けない」「編集者の要求に応えて書き直す力がない」という不安材料がすけてみえるから。新作で勝負しましょう - Togetter togetter.com/li/1770903 仕事の早いザヴァツキがしゅっとまとめまして。作家として身につまされましたね

2021-09-16 17:15:24

ミステリーよろしく結論を先に書きます ※違うだろ

下村敦史:『そして誰かがいなくなる』(中央公論新社)発売中 @atushishimomura

僕は乱歩賞に約10年間毎年応募し、5回目の最終候補で受賞してデビューしましたが、授賞式の壇上で大先輩が祝辞の際の第一声で「落選作(過去の4作の最終候補作)は出版させません!」と(笑)。 半分はウケ狙いのネタだったと思いますが、僕はこの発言の真意を twitter.com/MIKITO_777/sta…

2021-09-06 18:12:50
知念実希人 小説家・医師 @MIKITO_777

そう、これが正しい。 落選作は数年後、作家としての評価が上がったあと全面改稿して出せばいい。 ただ、その際にアマチュア時代の作品を見るとあまりにも稚拙で恥ずかし過ぎて、新作書くのとそんな変わらない労力をかけて改稿するという苦行を味わうけど、 twitter.com/ikegami990/sta…

2021-09-04 22:00:35
下村敦史:『そして誰かがいなくなる』(中央公論新社)発売中 @atushishimomura

『落選作にこだわって新作を書かなかったら成長できないし、プロとして長続きしないから、せっかくデビューした今は新作を書き続けるべきだよ』と解釈しました。 デビューから7年、今月の新刊で記念すべき20作目ですが、常に新作を書いてきたことで今の自分があると思います。

2021-09-06 18:12:50
知念実希人 物語り @MIKITO_777

そう、これが正しい。 落選作は数年後、作家としての評価が上がったあと全面改稿して出せばいい。 ただ、その際にアマチュア時代の作品を見るとあまりにも稚拙で恥ずかし過ぎて、新作書くのとそんな変わらない労力をかけて改稿するという苦行を味わうけど、 twitter.com/ikegami990/sta…

2021-09-04 22:00:35
池上冬樹 @ikegami990

▼2)最終候補になったら、その作品はいったん諦めなさい。あらたな作品を書いて挑戦すればいいではないか。いつまでも後生大事に抱えて、あちこち小さなところを直して送るのはみっともない。私は新作が書けません! といっているようなもの。受賞してから数年後、過去の作品を直して出せばいい。

2021-09-04 21:34:43
芦辺 拓 @ashibetaku

この件は選考に当たる人々、出版社や僕ら作家が言い続けなければならないと思うが、絶対に納得しない人たちの反論が相次ぐ。水先案内人がそっち行ったら座礁するよと言い、医者がその民間療法だと死ぬよと言って罵倒されるようなものか。正しい助言をして叩かれている人たちを見るのがもうつらい。 twitter.com/ikegami990/sta…

2021-09-06 10:04:31
池上冬樹 @ikegami990

▼文学賞の下読みをしているのだが、編集者から連絡があり、何番のXは過去の某文学賞の最終候補作なのでボツにしたいと。作品名と筆名を変えているので検索にひっかからなかったが、下読み委員が「これ読んだことがある」ということで判明。作品名と筆名を変えて送ってよこすなんてタチが悪いよ。

2021-09-04 21:34:08

なぜ駄目なのか、逆に何が期待される作家像なのか

池上冬樹 @ikegami990

▼文学賞の下読みをしているのだが、編集者から連絡があり、何番のXは過去の某文学賞の最終候補作なのでボツにしたいと。作品名と筆名を変えているので検索にひっかからなかったが、下読み委員が「これ読んだことがある」ということで判明。作品名と筆名を変えて送ってよこすなんてタチが悪いよ。

2021-09-04 21:34:08
池上冬樹 @ikegami990

▼2)最終候補になったら、その作品はいったん諦めなさい。あらたな作品を書いて挑戦すればいいではないか。いつまでも後生大事に抱えて、あちこち小さなところを直して送るのはみっともない。私は新作が書けません! といっているようなもの。受賞してから数年後、過去の作品を直して出せばいい。

2021-09-04 21:34:43
池上冬樹 @ikegami990

▼3)名前はいわないが、過去の候補作を、次々に書き直して出し続けた作家もいる。編集者には「書き下ろしです」といって原稿を渡したようだが、他社の編集者はすぐに、「ああ、これはうちの文学賞で落とした原稿だ」とわかる。テクニックはあがっているので、そこそこ読める作品にはなっているとか。

2021-09-04 21:35:10
池上冬樹 @ikegami990

▼他の文学賞の最終候補作を検討する文学賞もあるかもしれないが、まれでしょう。選考委員たちが落としたのには相当な理由がある、落選作をわざわざ検討する必要はない、それに人は1作ぐらい、まぐれでいいものを書いてしまうから、まぐれで書いたものかもしれない。だから事前に排除する。 twitter.com/fairy0326/stat…

2021-09-05 00:58:06
fairy @fairy0326

賞の方向性が違えば評価基準も違うだろうから受賞してなければいいのでは? 他所で受賞出来なかった作品を自分のとこで受賞させると格下に見えるから嫌だと思ってるだけなんでは? twitter.com/ikegami990/sta…

2021-09-04 23:11:15
池上冬樹 @ikegami990

▼文学賞の最終候補作の扱い(A賞で最終候補に残った作品をB賞ほかに送るのはやめたほうがいい、B賞ほかでは他賞の最終候補作を外す)について書いたら、たくさんのツイートをいただきました。ひとつひとつコメントする時間がないので、気になった点について書きます。すこし背景を説明します。

2021-09-06 18:35:04
池上冬樹 @ikegami990

▼2)そんなことをしたら「半永久的に作品を葬るのではないか」という意見がありましたが、出版・発表は自由。出版社に持ち込みでも(でもどこも新人賞に応募してといわれる)、自費出版でもすればいいでしょう。ネットで発表することもいい。葬り去るは不可能。文学賞受賞は難しいですよという話。

2021-09-06 18:35:20
池上冬樹 @ikegami990

▼3)文学賞の予選の話にからめて、10月のせんだい文学塾の宣伝をしたら、「こういうことを発信することで自分のライター講座にきてもらい稼ごうとしている」なんていわれたが、小説家講座では稼げません。全然儲かりません。何とか赤字をださないように出費を抑えて長年やってきた。早い話、自腹。

2021-09-06 18:35:33
池上冬樹 @ikegami990

▼4)僕は2000年から山形小説家講座、2010年からせんだい文学塾の世話役やっていますが、司会料が出るようになったのはここ7年ぐらい。それまでずっとノーギャラ、時には僕が講師絡みの出費も負担した。稼ごうなんて一ミリも思ったことがない。というか一ミリも稼げない。というか赤字だ。

2021-09-06 18:35:47
池上冬樹 @ikegami990

▼5)好きでやっているので別にいいのだが、そういうことで毎月講座の宣伝をしている。いまに始まったことではない。関心のある人はどうぞというスタンスです。ただ評論家に特化した10月のせんだい文学塾は過去に例のない企画なので面白いと思う。応募作を毎年大量に読んでいる評論家たちなのでね。

2021-09-06 18:36:04
池上冬樹 @ikegami990

▼6)またそれぞれ担当している賞も異なるので話が違ってくるかもしれない。賞はまた担当編集者によっても異なってくる。「出来上がった才能はいらない。粗削りでも書きたい衝動に満ちた新人を選んでくれ」と編集者にいわれたことがある。そこまでいう編集者(および賞)は珍しいと思う。

2021-09-06 18:36:19
池上冬樹 @ikegami990

▼7)でもそういう風にいってくれるとこちらも選びやすい。無難でまずまず面白い作品よりも、破綻しているが熱量に溢れている作品を選ぶことになるから。山形と仙台の小説家講座には作家以外に編集者たちも同行してくるが彼らの講評を聞いて気づいたことがある。「直し甲斐のある」作品が好きなのだ。

2021-09-06 18:36:55
池上冬樹 @ikegami990

▼8)うまい作品よりも、自分ならこう直す、こういうアイデアで書き直せば絶対にいい作品になるという「直し甲斐のある作品」に編集者は最も惹かれているようだ。懇親会の隅っこでテキスト提出者と熱心に話し込む編集者の何と多いことか! 文学賞の場合はまた別で自ずと即戦力を優先するでしょうが。

2021-09-06 18:37:08
池上冬樹 @ikegami990

▼9)でも、大事なのは書き直す力。編集者の要求にどれだけ応えられるか。受賞作はかならず選考委員の要望と編集者のチェックが入り、書き直しの要求がくる。それを断ると本にならない。受賞しているのに出版されていない受賞作があるが(あるんです。調べてごらんなさい)理由はたいていそう。

2021-09-06 18:37:29
池上冬樹 @ikegami990

▼10)まぐれでいいものを書いた新人に欠けているのは書き直す力。繰り返すが、まぐれで1本ぐらいいいものが書けるんです。さらにまぐれで賞をとったりすることもある。で、選考委員と編集者の要求になかなか応えられなくて苦戦する。何とか受賞作を出しても勝負となる第二作でまた大いに苦戦する。

2021-09-06 18:37:42
池上冬樹 @ikegami990

▼11)編集者もハードルをあげてくるし、自力がついていないからなおさら。で、どうなるか? 2、3作だして消える。で、消えて10年後に、文学賞の下読みで再会する(笑)。元文学賞作家が夢よもう一度と、プロ・アマをとわない文学賞もあるので、それに応募してくる。でも大抵二次選考で落ちる。

2021-09-06 18:38:04
池上冬樹 @ikegami990

▼12)A賞の最終候補に残った作品を(筆名とタイトルを変えて)B賞に応募する人間を出版社が排除する(編集者が安易にとびつかない)のは、「新作が書けない」「自力がついていない」「編集者の要求に応えて書き直す力がない」という不安材料がすけてみえるから。新作で勝負しましょう。

2021-09-06 18:38:38
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