研究経営で重要なことは2種類の研究を区別すること

「研究経営で重要なことは2種類の研究を区別すること」という私の意見について、説明しました。特に「国立大学法人」の「運営費交付金」と、「科研費」(科学研究費補助金)の今後のあり方について、提言しました。 今年度から運用が開始されるという「大学ファンド」(10兆円規模の基金)がありますが、残念ながら、これでは問題の解決になりません。このやりとりについても収載しました。
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MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

この前例から、提案実施には文科大臣が一言、あれは減らしすぎたと言えば良い。運営費交付金を元に戻す。当たり前だ。収益性のある研究はオプシーボやイベルメクチン、iPSなど、ごく一部。大部分は試行錯誤と改善の連続だ。それが研究。しかしその中にこそ、当たりもある。我々は腹を括るべきと思う。

2021-09-23 11:42:44
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

一時的な「世間の風」の影響で行き過ぎが発生し、それを揺り戻した例は、政治にも行政にも時々ある。だから事務官も心配無用。政治家が「わしが責任を取る」と発言すれば、これを実施する。それが出来る様に分かりやすい資料作成。1頁サマリも忘れずに。それがきちんと出来るのが優秀な事務官だ。

2021-09-23 11:57:57
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

例えば2004年から2年で実施した個人情報保護法を思い出そう。当時は何でも個人情報、使えない、名簿を作れない。果ては幼稚園の保護者会の名簿まで廃止の勢い。各事業所の所轄官庁が各ガイドライン作成。しかし個人情報怖いが止まらない。だが次第に個人情報の有用性も明白に。GDPRもあり何度も改訂。

2021-09-23 12:09:27
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

政治も行政も、時代の変化を読んで法案を改訂あるいは廃止した事例もある。だから事務官は心配無用だ。政治家の決断次第。 2000年のIT基本法もその一つ。2020年秋に菅首相がu-Japan以降の不成功の起死回生でデジタル庁を提案。結局、IT基本法は廃案となり、新法に差し替え。廃案。それが今進行中だ。

2021-09-23 12:13:49
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

補足2。科研費の採択率の3倍化。実施可能。大きな研究活性化に繋がる。日本の研究力の劇的アップは確実。研究者は最低10年程度の研鑽と分野の競争で鍛えられる。だから信頼してやらせてみるのが得策だ。 試行錯誤と模索の研究政策の1つ。この中にこそ予想外の当たり馬券も埋もれている可能性がある。

2021-09-23 12:52:26
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

科研費の予算。1990年代の科研費は500億円程度。それが1000億円を超えたのが1990年代後半。その後、科学技術基本計画で手当したが2倍どまり。応募は増えたが採択率20%は低すぎ(自信があるのに心が折れる)。これを3倍の8000億円、採択率80%に。総予算4兆円の20%で適正規模だ。 beats.colabory.com/2015/04/10/117…

2021-09-23 13:44:47
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

ここでいう日本の国としての研究費総予算は、毎回の科学技術基本計画(5年)の総予算17兆円、24兆円、25兆円(第3期まで)などの平均を、仮に20兆円として、1年あたり20兆円/5 = 4兆円/年。という計算。 実際に統計数字を見てみると、その程度であることが分かる。 www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeik…

2021-09-23 13:58:57
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

さらに補足。研究不正。今は研究倫理教育の受講と合格が義務化。信頼して欲しい。もちろんどの世界にも悪意で不法行為をする人はゼロにできない。 しかしだからといって研究費採択率を下げたり、書類を増やしたり、全員不信に陥るのは、羹に懲りて膾を吹く、角を矯めて牛を殺す、の類ではないのか。

2021-09-23 14:16:00
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

補足の補足で終わる。国家の研究費。教育費と同じで2種類あり、研究費の総額の対GDP比と、国家負担分。科研費などは後者の枠内。他方で前者は、私が大学院生だった1978年頃に日本はGDP比1.8%で欧米諸国は2.5%程度だから低すぎると言っていた。ところが1980年代バブル期に企業の研究開発費が大躍進。

2021-09-23 14:24:10
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

この結果、日本の研究開発費の対GDP比は3.5%程度になった(欧米を超えた)。しかし政府負担分は低いままだった。これに目をつけたのが日米構造協議(SII)の米国で、これを早期に2倍に上げろと言ってきた。これで出来たのが、1991年設置基準大綱化での大学改革であり、科学技術基本法だったのである。

2021-09-23 14:33:47
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

日米構造協議(SII)の顛末は触れず、検証を期待する。とにかく、研究費の規模感のスケール(物差し)には2種類ある。その理解は重要だが分かりにくいので、区別は有用だ。GDPは仮に400兆円、その3.5%として14兆円。これが国家予算と民間研究開発投資の総額。他方で国家予算だけでは4兆円/年の程度である。

2021-09-23 14:42:13
伊豆の栄五郎 @izunoeigorou

@y_mizuno 失礼します、基礎研究に10兆円の予算を、財務省に10兆円の予算を認めさせたことが菅政権の功績です、ただ官僚に選択と集中を任せることだけは阻止したほうがいいですよ、日本には膨大な予算がありませんのでばらまき、では無いかもしれませんが

2021-09-23 21:40:19
伊豆の栄五郎 @izunoeigorou

@y_mizuno 失礼します、まず財務省に認識させる事が大事と思います、それから先は交渉次第、研究者にそのような素質の人が、基礎研究が日本の将来を左右することを認識させることが

2021-09-23 22:53:19
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

メモ。 「研究とはどういうものか」について、高橋洋一さんの理解は、私とほぼ同じ認識。驚き。結果的に、運営費交付金を元に戻す私の提案は、もう実現の途上。 (以下は「笑い話」なので要注意) 「第195回 研究にかける予算は選択と集中?バカなこと言うど文系のヤツら」 youtube.com/watch?v=gQIee8…

2021-09-24 00:37:39
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MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@izunoeigorou なるほど。彼は、はっきり言ってますし、基本的に私と同じこと言ってます。研究は分からないとか。 でももう2倍、必要、私の構想では。今の科研費2300億円を8000億円に、と私は言ってます。 10兆円ファンドの運用益は、うまくいっても年間3000億円程度。これもう決まったようですが、不十分だと思う。

2021-09-23 22:38:11
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@izunoeigorou 10兆円ファンド報道、こんな状況。改善だけですね。 www3.nhk.or.jp/news/html/2021… 「大学ファンド」はR3運用開始:「運営費交付金は全体で1兆円程度」、目論見通り、その3割の相当額を毎年、安定的に配分できれば「大学の研究環境や研究者の待遇改善に」繋がる。 「一方で、運用で大きな損失を被れば...」

2021-09-23 23:35:20
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@izunoeigorou 今回の10兆円ファンドでは、やはり「選択と集中」をやっていて、あれでは全く、不十分にすぎると思います。

2021-09-24 02:55:53
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@izunoeigorou いえいえ、運営費交付金を元に戻すのとは、真逆の発想ですよね。 だから、これはこれで(大学ファンドは)、私の提案とは、全く別の提案でした。

2021-09-24 03:03:29
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@izunoeigorou 「大学ファンド」は、否定はしませんが、これでは、全く不十分なことも認識する必要は、あると思います。

2021-09-24 03:07:19