2021年10月6日

屁がデカい女が嫁に来る昔話が気になって仕方ない

へっこき嫁ご、へっぷり嫁さ、へこき嫁など、様々な名前で呼ばれてる昔話の絵本を読み比べました。
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猿田 @Ryokansato

2、3日前から気になっていたことがある。日本の民話でへっこき嫁ご、へっぷり嫁さ、へこき嫁、名前は色々あるが、とにかくめちゃくちゃでかい屁をこく女が嫁に来る話があるが、ゆるく大まかな流れがあっても、絵本など再話されたものの細部の違いの幅が大きくないか?ということだ。

2021-10-05 19:24:11
猿田 @Ryokansato

とりあえず図書館から10冊、へっぴり嫁ごの絵本類を集めてきたので読み比べたいと思う。

2021-10-05 19:25:52
猿田 @Ryokansato

まずは「母と子の日本おはなし名作2」91年小学館刊の「へっぴりよめご」。いわゆる、ライターもイラストレーターも話ごとに異なるアンソロジー形式の本だが、再話者は西本鶏介。児童文学の大家である。多分これがスタンダードなへっぴり嫁ごだと思う。 pic.twitter.com/BMrkKVSmM9

2021-10-05 19:32:08
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猿田 @Ryokansato

老いた母親と息子のところに嫁が来る。嫁の顔色がだんだん悪くなるので、姑は嫁に尋ね、嫁は屁を我慢していると答える。屁ぐらい好きにすればいいと言うと、嫁は屁をひるが、その屁の勢いで姑が飛ばされそうになり、それを理由に姑は嫁を追い出す。

2021-10-05 19:36:16
猿田 @Ryokansato

嫁がひとりで実家に帰る途中、梨の木の前で呉服屋と小間物屋が高いところにある梨の実が取れないかと思案している。嫁が梨を屁で取れると言うと、二人は笑い、屁で梨を全て落としたら商品を全てやると証文を書く。嫁は屁で梨を全て落とし、2人の商品をもらう。

2021-10-05 19:39:57
猿田 @Ryokansato

そこに、仕事で遠出していて嫁と姑のやり取りを知らない夫が戻ってきて、荷物を嫁と2人で分けて担いで家に帰り、姑に嫁を家に置くよう説得する。夫は嫁が屁をひるために離れを建てる。これが“部屋”の始まりという。

2021-10-05 19:44:11
猿田 @Ryokansato

多くの人のイメージの中にあるへっぴり嫁ごはだいたいこういうものではないだろうか。

2021-10-05 19:45:18
猿田 @Ryokansato

2冊目。「へっこきよめご」80年ひかりのくに刊。再話者は天神しずえ。 pic.twitter.com/KY1NCkX4Zt

2021-10-05 19:47:22
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猿田 @Ryokansato

嫁が来て、顔が青くなり、姑が優しく嫁に屁を促すまでは通常通り。屁の勢いで姑は天井に体を打ち付けて落ち、こぶだらけになってしまう。それを見た夫が怒り、嫁を実家に連れて行く事になる。

2021-10-05 19:50:18
猿田 @Ryokansato

夫と嫁の道中、峠で柿の木の前で呉服屋が取れないものかと思案している。嫁の屁で柿が落ち、反物をもらう。これを見て嫁を帰すのが惜しくなった夫。仲直りを提案するが嫁は尻を夫に向ける。急いで帰りましょう、と嫁の屁で夫と柿は婚家に飛ばされ、嫁はあとから帰ってくる。夫は怪我もなく、部屋を作る

2021-10-05 19:55:10
猿田 @Ryokansato

嫁の屁で何が起きるのか、誰の意思で嫁が実家に帰されるのか、嫁は1人で帰るのか夫に帰るのか、帰路に立つのは梨か柿か、誰がいるのか、夫と姑の関係はどうなるのか、大筋は合っていてもここまで違う事に僕は驚いた。

2021-10-05 19:57:35
猿田 @Ryokansato

3冊目、「はじめてのめいさくしかけえほん16 へっこきよめさ」99年学研刊。再話者は不明。しかけ絵本なので、めくると絵が変わるという楽しみがある。 pic.twitter.com/6DllrJUGbT

2021-10-05 20:01:17
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猿田 @Ryokansato

姑が屁を促すまでは他と同じ。嫁が屁をひると、姑は大根畑まで飛ばされ、飛ばしすぎた嫁は屁を吸って姑を大根ごと家に引き戻す。屁の能力が1段階アップされている。姑に怪我の表現はない。 pic.twitter.com/d3xMdMfux6

2021-10-05 20:06:53
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猿田 @Ryokansato

しかし、夫はこれに怒り、嫁を実家に帰しに連れて行く。その途中、2人は米俵をたくさん積んだ船が動けなくなっているのに出くわす。嫁は屁で船を動かすと、遠く小さくなっていく船に向けて屁を吸う事で、お礼として米俵をいくつか引き寄せる。

2021-10-05 20:10:06
猿田 @Ryokansato

これを見て喜んだ夫は、嫁にもう一度嫁になってくれと言い、嫁は今頃そんな事を、と夫と米俵を婚家まで屁で飛ばす。夫は二度と嫁に帰れとは言わなくなり、嫁は部屋を作ってもらう。

2021-10-05 20:12:59
猿田 @Ryokansato

屁の能力追加、梨や柿の木ではなく船、という違いがあるが、僕は部屋を作る主体が夫ではなく嫁になってるところに機微があると思う。

2021-10-05 20:14:35
猿田 @Ryokansato

4冊目、「へっこきよめさん」05年くもん出版。再話者は小澤俊夫と柄澤香。小澤俊夫は昔話研究の大家。 pic.twitter.com/CHFX2MBifM

2021-10-05 20:18:27
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猿田 @Ryokansato

嫁入りの際に、付き添い人がこの娘はすこし屁をする、と前置きをしている。他の本と同じく姑に屁をしたいと打ち明け、姑を柱に抱きつかせて屁をひるが、この絵本の嫁は屁をひる前に呪文を唱える。姑は裏の畑まで吹っ飛ばされる。

2021-10-05 20:21:52
猿田 @Ryokansato

姑に怪我はないし、嫁に悪感情もないが家に置いてはおけないと、姑が村の境まで嫁を見送りに行くことに。すると、村人が集まって木が高すぎて梨が取れないと悩んでいる。すると嫁が呪文を唱えて屁をひり、梨の実を落とし、村人に感謝され、梨をたくさん貰う。姑も喜び、嫁も実家に帰ることはなくなる。

2021-10-05 20:27:48
猿田 @Ryokansato

そして、姑が嫁のために部屋を作る。 夫の存在感がほぼない、嫁と姑の関係性が前面に出て、屁が財を生むという嫁の有用性だけでなくコミュニティに受け入れられる要素も出してきたへっこき嫁さんだった。

2021-10-05 20:31:04
猿田 @Ryokansato

5冊目。「ワールドわらいツアー」00年童心社。「へっぴりよめさん」再話者は望月正子。絵本ではなく読み物になる。嫁さんはかなりかわいい。 pic.twitter.com/WweapjioL3

2021-10-05 20:36:44
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猿田 @Ryokansato

姑に聞かれて、嫁が子供の頃から屁をひる子で、母親から嫁に行ったら決して屁をひるなと言いつけられていたと告白している。嫁の屁で姑は屋根に突き刺さり、吸い屁(多分へっぴり嫁ご業界の専門用語)で炉端に叩きつけられ、怪我をする。夫は怒りはしないが嫁を実家に連れていく。

2021-10-05 20:42:24
猿田 @Ryokansato

夫と嫁の2人道中、梨の木に子供達が石を投げるが取れず、嫁が屁で梨を落としてやり、夫も梨を食べて喉を潤す。次に立ち往生した千石船に会い、屁で動かすことで船頭から米を10俵貰い、嫁を見直した夫と2人で大八車で引いて家に帰り、夫は部屋を作る。

2021-10-05 20:47:13
猿田 @Ryokansato

これにも吸い屁が出てきたが、特に何も悪い事をしていない姑を傷つけるためだけに使われている。こちらは夫が怒らず抑制的で、嫁と2人でいる時間が関係を修復というか嫁を諦めさせない方向に向けさせたように思える。

2021-10-05 20:50:32
猿田 @Ryokansato

6冊目。「へっこきよめさま」12年講談社。再話者は令丈ヒロ子。令丈ヒロ子は今だと「若おかみは小学生!」がいちばん通りがいいだろうか。絵を担当したおくはらゆめも絵本の世界ではビッグネーム。さすが絵本の講談社。 pic.twitter.com/KYGdb7VOsm

2021-10-05 20:56:45
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コメント

ボン青柳 @BonAoyagi 2021年10月6日
ところで漫☆画太郎の超名作「へっぴり嫁VSものぐさ太郎」は検索したらジャンププラスで読めます。
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九十九 @hakqq 2021年10月6日
どのバージョンか忘れたが(あるいはそもそもこの話ではないかもしれない)「ぶ!り!ばばーん!」という特大屁の擬音が繰り返されているのが子供心に面白かったが、いまや「引き屁?!?!」となっている
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ポテサラすこすこ @G2d7vpre0FXSLSx 2021年10月6日
へっこきあねさほぼ同じあらすじをアニメ日本昔ばなし「屁こき女房」で見た気がするけどなんせ40年くらい昔だからタイトル違ったかも。
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aki.egg @Aki20140101 2021年10月6日
「うたとかたりの対人援助学 - 第 16 回 「屁ひり嫁」の3つの結末」によると、 日本全国に類話があるというが、故郷の昔話ではみた覚えがない。部屋の由来とかいう落語的地口落ちはともかく、瓜姫みたいにバリエーションの分布に地域的な違いがあると面白いかも知れない。
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青川龍樹 @aokawatatuki 2021年10月6日
屁を我慢し過ぎて嫁御が死んじゃうバージョンを読んだことがあります。
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竹田一博(さまやん)▷◁2回接種完了 @someryan 2021年10月6日
ごめん、タイトルで『尻がデカい』と空目しました。
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@NANTOKA_NARIMAS 2021年10月6日
ワールドわらいツアー!子供心ながらに(吸うタイプの屁とは…?)って疑問だったな… まさかこんなに話が分岐しているとは
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カクヘニソムス @Kakhenisoms 2021年10月6日
「へっこきじっさま一代記」にもへっこきの嫁をもらう一節があったなあ https://www.amazon.co.jp/dp/4035172405/
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かわいいこねこ @pilimykingdam 2021年10月6日
要するに最初のヘを我慢する部分だけが本来の話で、あとは引き伸ばしなんじゃねーの?
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Dally @Dally_Shiga 2021年10月6日
茨城のローカル民話集にも載っていて、「姑がひどい目に合いながらも慰留したのに夫が無理やり離縁する」って民話のパターンでは珍しいなと思っていたら全国的な傾向なのが意外でした。
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声なきまゆげ @eye_brooooo 2021年10月6日
屁屋から部屋になったとかそういうオチなんだろうか ほぼ全部姑さんが飛ばされ過ぎてて笑う
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よみ @VKcyNlic7p1hOSs 2021年10月6日
小学生の頃読んだ本はこの話を美少女キャラが恥じらう挿し絵で掲載していて性癖が歪んだ
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Dally @Dally_Shiga 2021年10月6日
収穫に人手が足りなくて困っている大根畑がある→嫁入り道具から晴れ着と三味線を取り出し弾きだす→何事かと見物人が集まる→屁をこきながら一回りするとみんな吹き飛ばされまいと大根にしがみついたのであっという間に収穫できた  という流れがバカバカしくてとても好きです。
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きゃんてぃ @kyankyan5656 2021年10月6日
現実にツイッターで元の話から尾ひれが付いてデマとか拡散されるの見てるから似たような話なんじゃないかなーとこの手の案件いつも思ってる。 実は大して意味なんてなかった表現から無理やり意図を読み取ろうとしてるだけ違うかなと。 勿論全てがそうなわけでもないだろうけど。
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重-オモ- @__oMo__ 2021年10月6日
someryan これを見るまで「尻」だと思いこんでいて、絵的にそんなに「尻」はでかくもないし、「屁」の話ばっかりだなと思っていた。
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フ一口 @fu_hitokuchi 2021年10月6日
冷静に考えて屁こき嫁ってこんなにバリエーションが生まれる必要があったコンテンツなんですかね?
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堕天し王国を籠絡するいつき @ituki_s 2021年10月6日
G2d7vpre0FXSLSx あーあったあったおっかあが畑から大根とともに戻ってくるやつ・・・と検索したら「屁ひり女房」が正しいタイトルだったみたい。 http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=150
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じろう @PrBZjuirFtL6Tnm 2021年10月6日
BonAoyagi ここ十年で1、2を争う重要かつ身にならない情報でした! ありがとうございます!!!
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ガレット食べたい @raRTVgfsviGMxW2 2021年10月6日
部屋を作ってあげるとことか恐らく夫や姑に嫁さん付き合い教訓話を娯楽的に吸収できるようにした部分が含まれるんだろうが。こんだけ豊富にあると屁をする女性フェチ当時存在しただろと思ってしまう
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フルバ@オラ、チンチンがワクワクしてきたぞ… @furubakou1 2021年10月6日
PrBZjuirFtL6Tnm その記録を5分で更新してやろう。 こないだ屁をこいたと思ったら液状のブツが少し出てしまったんだ。 街 中 で 。
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ハイホー @Ho__Hi 2021年10月6日
小澤俊夫先生(ミュージシャン小沢健二の父)は屁っこき嫁の専門家でもあったのか。
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ハイホー @Ho__Hi 2021年10月6日
まとめにも「屁を吸う」って出てくるけど、「まんが日本昔ばなし」の「屁っこき嫁」の「引き屁」が謎だった。あんなに屁(空気)を吸ったら腸が破裂すると思う。
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Dally @Dally_Shiga 2021年10月6日
まあ民話というのが「人に語って聞かせる」のが目的のコンテンツなので、バリエーションが生まれるのは当然なんでしょう。より面白く改変したり、忘れてしまい内容が抜け落ちたり、他の話とくっ付いてしまったりなど。
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風邪 @tv_radio_0409 2021年10月6日
屁っこき、屁っぴりの語感の良さ、でかい屁という下品かつシンプルな面白さ。ほんと好き。
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み(Togetter) @Togetter11 2021年10月6日
fu_hitokuchi 屁負比丘尼っつー職業があったくらいおならが忌むべき所業だった、というか食物繊維多い玄米とか雑穀食べて野良仕事したら大概快便でおならすること自体がレアだったのかもしれない知らんけど
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きゃっつ(Kats)⊿ @grayengineer 2021年10月6日
たぶんだけど、まんが日本昔話にも採録されていた気がする。記憶違いかもしれないけど
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狂犬ちゃん@転生失敗 @MadDogReturns 2021年10月6日
fu_hitokuchi 昔の人の性癖が尖ってただけじゃないですかね?
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ポン酢太郎 @ponzoo2you 2021年10月6日
能力バトルモノで屁を操作する力を得てしまった女の話
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じろう @PrBZjuirFtL6Tnm 2021年10月6日
furubakou1 重要じゃない上に身の話でねえか!
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じろう @PrBZjuirFtL6Tnm 2021年10月6日
furubakou1 あとその件についてはご愁傷様です…
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フルバ@オラ、チンチンがワクワクしてきたぞ… @furubakou1 2021年10月6日
PrBZjuirFtL6Tnm コンビニが近くにあってよかった(汚れた下着はごみ箱へ捨てちゃえっておれの中のどれみちゃんが言った)
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R.Mory@Togetter @RMoryTogetter1 2021年10月6日
全部別の実話なのかもしれない
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名無詩 @Ricoh774 2021年10月6日
昔の人、神話でもそうだけど下ネタ大好きだな……
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名無詩 @Ricoh774 2021年10月6日
furubakou1 屁をこいて液状のブツが出た事は過去に2回あったな。1回は仕事中で 割とわからないンだよな……
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じろう @PrBZjuirFtL6Tnm 2021年10月6日
furubakou1 ピーリカピリララポポリナペーペルトって腹の音だったのか(白目
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マガミ@「南洋通商」 @ryuya_magami 2021年10月6日
日本の昔話の起源を色々辿ると、大抵は大袈裟な法螺や勘違いなど、与太話が多い。地元の生活や禁忌や教訓が元となった物が混ざるのでイメージが偏るが、昔話においてのオチやら教訓やら、そういうのは少数派なんだそうで
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まるい りん @maruirin 2021年10月6日
『屁を吸う事で』こんなバージョンもあるのか。
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キタムラシステム @kitasys 2021年10月6日
最近こういうことを聞くと全部タイムリープでつながってて、何度も同じ時間を繰り返してるんじゃないかと考えてしまいます
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Daregada @daichi14657 2021年10月6日
「語り手がgitを使ってbranchしまくったに違いない」
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ヒッコリーのバット @m3sIUtQIFcjRebs 2021年10月6日
引き屁とは爆発的な屁で歪んだ空間が元に戻る時に起こる現象で、天翔龍閃の二撃目とかザ・バンドの瞬間移動に近いものではなかろうか?
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ハイホー @Ho__Hi 2021年10月6日
BonAoyagi 相変わらず臭くてきったねーなーと思いながらも感動した。
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ふじむら藤村 @RvxU5eJUWEIsyP1 2021年10月6日
ところで年食ったら炭酸飲料のゲップが出ず屁でばっかり出るようになった俺なのさ
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neneneko @berysmouzy 2021年10月6日
へやのはじまりバージョン昔読んだ気がする。93年だし、年代的に読んでそう。
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愚者@冬コミ12/30東N25a @fool_0 2021年10月6日
思ったよりバリエーションが豊富だなあw
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@maryallyman 2021年10月6日
吸引力の落ちないただ一つの屁って言う宇宙の法則が乱れそうなワード
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毘藍 山風蠱(元16TONS) @moonintears16t 2021年10月6日
ワイが幼稚園でもらったおはなしひかりのくに月刊冊子では「何も出て行かなくても」「でも、これ、どうすればいいだ」で夫と姑が何も言えなくなる展開→屁が役に立って帰ってきたら姑が「戻ってくると思っていた」だった。誰も怒ることも責めることもないやさしい世界……
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alan smithee @alansmithy2010 2021年10月7日
ブレイクする前の松嶋菜々子「ブブブブブ オナラじゃないのよ」
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