【Frontiers in Immunology】COVID-19 不顕性感染者の長期にわたる炎症性タンパク質値の上昇|●SARS-CoV-2感染後は無症状であっても7-8か月以上の長期にわたり炎症が持続する可能性(2021.10.6作成)

1
Frontiers - Immunology @FrontImmunol

New Research: Long-Term Elevated Inflammatory Protein Levels in Asymptomatic SARS-CoV-2 Infected Individuals: The clinical features of SARS-CoV-2 infection range from asymptomatic to severe disease with life-threatening complications.… frontiersin.org/articles/10.33… #immunology

2021-09-17 18:36:32
リンク Frontiers Long-Term Elevated Inflammatory Protein Levels in Asymptomatic SARS-CoV-2 Infected Individuals The clinical features of SARS-CoV-2 infection range from asymptomatic to severe disease with life-threatening complications. Understanding the persistence of immune responses in asymptomatic individuals merit special attention because of their importance
influenzer @influenzer3

●SARS-CoV-2感染後は無症状であっても7-8か月以上の長期にわたり炎症が持続する可能性 →集団スクリーニングで抗体陽性だった感染者を7-8か月後に再検査。

2021-10-05 20:02:58
influenzer @influenzer3

その結果、無症状例でも抗RBD抗体価の有意な低下は見られず、有症状例と差なし。 7-8か月時点の特異的CD4陽性T細胞の数も、症状の有無では差がありませんでした。

2021-10-05 20:02:58
influenzer @influenzer3

活性化マクロファージのマーカーは、無症状例も含め感染者では7-8か月時点でも高値であり、炎症が感染後も長期に持続している可能性を示唆しています。 ただし、感染前の測定を行っていないため、SARS-CoV-2に感染しやすい元々の宿主のリスク因子(慢性炎症状態)を見ているだけの可能性もあると。

2021-10-05 20:02:59
influenzer @influenzer3

もしも前者だった場合には、不明の機序で炎症のみが持続しているのか? あるいは体内のどこかにウイルスが持続感染している可能性も考えるべきか? Long-Term Elevated Inflammatory Protein Levels in Asymptomatic SARS-CoV-2 Infected Individuals frontiersin.org/articles/10.33…

2021-10-05 20:02:59
influenzer @influenzer3

----- ・SARS-CoV-2感染は無症状から死亡リスクのある重症例にまでおよぶ多彩な臨床所見を示す。PCR陽性例の25- 45%が軽度の症状または無症状であると報告されている。無症状であっても鼻咽頭スワブのウイルス量は有症状例と同程度であるため、感染拡大において主要な役割を果たしている。

2021-10-05 20:02:59
influenzer @influenzer3

・無症状例の免疫応答がどれくらい持続するかについては、本集団が感染拡大のコントロールにおいて重要である点からも、特に注目されている。無症状例の多くでは、血液検査所見は正常であるが、X線ではスリガラス様の肺炎像が半数以上で見られる事が分かっている。

2021-10-05 20:03:00
influenzer @influenzer3

・今回、SARS-CoV-2の第一波での集団スクリーニングで感染が判明した56人のSARS-CoV-2抗体陽性者を対象に、抗体およびT細胞応答と各種炎症マーカーについて検討を行った。対象者は44人が無症状、12人が有症状だった。感染7-8か月後に、年齢をマッチさせた抗体陰性対照の115人とともに再検討を行った。

2021-10-05 20:03:00
influenzer @influenzer3

・無症状例では感染7-8か月後に、感染判明時と比較して抗ヌクレオカプシド(N)抗体価は減少していたが、抗RBD抗体価の減少は見られなかった。 ・抗N抗体とは異なり、抗RBD抗体は中和能や抗原刺激のCD137およびCD69のupregulationで示されるCD4陽性T細胞応答との相関が見られた。

2021-10-05 20:03:00
influenzer @influenzer3

・予期していなかった知見は、無症状感染者でも感染7-8か月後に、活性化マクロファージ・単球と関連するマーカーであるS100A12、TGF-α、IL-18、OSMが上昇しており、無症状例においてウイルス感染後の長期持続炎症(long-term persistent inflammatory effect)が示唆された事である。

2021-10-05 20:03:01
influenzer @influenzer3

・この結果は、感染後の炎症が長期持続する事を示しており、無症状感染例のその後の臨床的モニタリングの必要性を示唆している。 ----

2021-10-05 20:03:01
influenzer @influenzer3

・検討症例の背景 感染例56例のうち44例は無症状、12例が有症状。 抗体陰性対照は115人で、平均年齢はそれぞれ47.0、53.0、48.5歳。 CLIA法で抗N抗体、LIPS法で抗N抗体、抗RBD抗体、Oinkで各種マーカーを測定。 全例ですべてが検討されたわけではないようです。 pic.twitter.com/Wzu105hc5W

2021-10-05 20:03:02
拡大
influenzer @influenzer3

・感染7-8か月後の各抗体価の分布 左から抗N抗体(CLIA法)、抗N抗体(LIPS法)、抗RBD抗体(LIPS法)の結果です。 AS:無症状感染、S:有症状、NC:陰性対照を比較。 無症状感染例と有症状感染例では、各抗体価に有意差はありません。 pic.twitter.com/KPvlpQuOxx

2021-10-05 20:03:02
拡大
influenzer @influenzer3

・無症状感染者のbaselineと7-8か月後の抗体価の変化 左から抗N抗体(CLIA法)、抗N抗体(LIPS法)、抗RBD抗体(LIPS法)の結果です。 抗N抗体は両測定法でいずれも有意(p<0.001, p<0.0001)に減少。 一方で抗RBD抗体は有意差がありません。 pic.twitter.com/t27pop6sbg

2021-10-05 20:03:03
拡大
influenzer @influenzer3

・特異的CD4陽性T細胞の活性化の比較 1) 特異抗原としてS(spike protein)、N(nucleocapsid)、M(membrane protein)のpeptide poolを使用。 PBMCを抗CD28と抗CD49d抗体の共存下で20時間刺激後にフローサイトメトリーで解析。 その後、CD4陽性T細胞中のCD137+CD69+の割合を測定。

2021-10-05 20:03:04
influenzer @influenzer3

下は抗体陽性例(上段)、抗体陰性対照例(下段)のフローサイトメトリーの一例です。 pic.twitter.com/MctuowhNJH

2021-10-05 20:03:04
拡大
influenzer @influenzer3

2) 特異的CD4陽性T細胞の割合の比較 上記での各ペプチド刺激後のdouble positiveの割合の総和を特異的CD4陽性T細胞として算出。 結果は、無症状感染例(AS)は有症状例(S)と有意差なし。 この特異的T細胞応答は、抗RBD抗体価と有意な相関ありという結果です(p=0.0001365)。 pic.twitter.com/1RvocnqEi6

2021-10-05 20:03:05
拡大
influenzer @influenzer3

・活性化マクロファージ・単球関連マーカー 4種のマーカーが、無症状例でも対照例よりも有意に上昇しています。 有症状例とは差なし。 感染者では無症状であっても、7-8か月以上にわたり炎症が持続しているという結果。 pic.twitter.com/E5zBrJov2r

2021-10-05 20:03:06
拡大