茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2589回「日本のツイッターのトレンドが劣化している件」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２５８９回をお届けします。文章は即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

SNSは今や世の中の動きやまだメディアで取り上げられていないニュースの萌芽をとらえるには便利で、特にツイッターのトレンドは重要な情報源である。ところが、日本のツイッターのトレンドが（ぼくの主観から見れば）「劣化」して、ニュースへのアクセスには使えないことが常態化している。

茂木健一郎 @kenichiromogi

日本のツイッターのトレンドが、「ネタ」的なものが多くなっているのである。社会的な事象や政治的な議論というよりは、表象とかネタとかノリとかそういったことがトレンド入りすることが多くなって、日本はそういう国なんだろうし、ツイッターのトレンドもそういうことになってしまっている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

芸能人のことや、今放送されているテレビのちょいネタ、そのようなものがトレンド入りすることが多い。個人的にはゲームやアニメの情報は興味はあるが、それ以外でも、社会的なイシューのトレンドも知りたいと思う。しかし、たいてい、ノイズの海の底に沈んでそれが見えない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

最低なのは「診断メーカー」系のトレンドで、項目を見てそういうのが並んでいるのを見るとうんざりする。あのようなランダムな文字列を吐くだけの人工無能になぜひとびとが熱狂するのかわからない。それがツイッターのトレンド入りをするのは、いかにも日本的な光景であるが、ノイズでしかない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

一概には比較できないが、例えばアメリカのツイッターは、より政治的、社会的な項目がトレンド入りする傾向が強く、情報ソースとしてすぐれている。もちろん、スターやセレブ関連の情報もトレンド入りするが、その際の文脈は、日本とはだいぶずれている。「ネタ」感が少なく、より重量的である。

茂木健一郎 @kenichiromogi

日本のツイッターのトレンドがサブカル化、ノリ化して「使えない」ものになっていることはツイッター日本支社も認識しているものと思われ、単純なトレンドワード以外のニュースやおすすめのリストを提供するようになっている。ツイッターのトレンドの「惨状」は、日本社会の現状をリアルに伝えている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ツイッターのトレンドがニュースを収集するのに使えないため、私はそちらはほとんど参照せず、私にとって興味深いことをつぶやいている人のリストをつくって、そこから「イキのいい」「まだメディアが報じていない」ネタを拾っている。自分でキュレーションしないとノイズの向こうにリーチできない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２５８８回「日本のツイッターのトレンドが劣化している件」について、７つのツイートをお届けしました。