鏡の国の王子さま(仮)・現在進行形共同作品(非公式)古い順1

鏡の向こう側にうっかり足を踏み入れたギニュー特戦隊&ザーボン。 彼らが見て、出会ったものとは? 紗羅香とザーボン王子が共に綴り、互いの世界を『鏡』を介して共有する小説。 実況ツイート式でお届けします。 続きを読む
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@Z0211_2

「王子ー!起きろよ!朝だぜ!!」その声に目を醒ました私。目の前には真っ赤な顔。ジースだ。大雑把に見えて何気に毎朝起こしてくれる。「ひでぇ顔!!!」私の顔をじっと見るなり大声で叫ぶと、あーっはっはっは!と大声で笑い出した。(何なんだ、朝っぱらから・・・・) #sarass

2011-08-21 21:40:30
@Z0211_2

「ジース・・・・お前なぁ・・・・こんな美男子に向かって何を申す・・・の・・・だ?」文句を言っている私に手鏡を向ける。「ほら、ひでぇ顔だろ?・・・くっくっく・・・あーっはっはっは!!!」鏡に映る私の美しい顔は・・・・・『×』や『○』が墨で書かれていた・・・・ん? #sarass

2011-08-21 21:45:13
@Z0211_2

ちょっ・・・!「お、おいっ!!!これは誰が書いたんだ!これは?!」「ああ!それ?それはグルドなんじゃね?お前に日頃こき使われてるからさぁ~!悔しくて書いたんだろ?『化け物』って!!!」そういうとジースは引き続きヒーヒー腹を抱えて笑っていた。・・・・・おのれ・・・ #sarass

2011-08-21 21:49:17
@Z0211_2

悔しさと醜さで怒りに包まれる私を余所に「ほら!お寝坊さん!早く飯食おうぜ!!」・・・・洗顔くらいさせろ・・・・まあ・・・仕方ない・・・このまま行くか・・・・ ため息混じりにジースに背中を押されながら食事の間へ向かった。 #sarass

2011-08-21 21:52:14
@Z0211_2

この時間だと顔を見られるのはヤツらだけだからいいか・・・・私はそう考えながらジースと一緒に食事の間へ辿り着いた。入り口で「おーい!『化け物』王子のお出ましだぞ~!」 バカデカい声で叫んだジースは、何食わぬ顔でさっさと席に着く。 #sarass

2011-08-21 22:06:13
@Z0211_2

ジースのまさかの発言に一瞬固まる私。 リクームとバータは入り口で呆然と佇む私の顔を見た瞬間、口にしていた朝食をたちまち噴き出した。 案の定、私はバカにされる笑いに包まれたのだ・・・・。 #sarass

2011-08-21 22:16:54
@Z0211_2

不貞腐れ、無言のまま席に着いた私。側近までも、くくっ・・・と笑いを堪えながら、私に濡れタオルを差し出した。悔しいので、ひったくって受け取り、美肌を保つ事さえ忘れて夢中でゴシゴシと汚れを落とす。「お前たち!笑っただろう!今日は念入りに庭園を綺麗にしろ!!よいな?!」 #sarass

2011-08-21 22:22:43
@Z0211_2

「リクーム!お前は池の掃除だ!うっかり苔を生やしただろう?そして、バータ!バラの棘を取っておけ!まだ半分も取っておらぬぞ?グルド!お前は・・・・って、おい・・・・グルドは・・・?」 いない・・・・グルドめ・・・・先読みしたな・・・・ #sarass

2011-08-21 22:29:51
@saraka4237

軍の敷地内にある、ギニュー特戦隊の居住区からは、今日も賑やかな声が聞こえてくる。 「おい、ズルいぞ!お前の方が大きい!」 「なに言ってんだよ!お前の方こそ、イチゴの数が多いだろ!?」 「オレのはクリームの量が少ないぞ!」 #sarass

2011-08-21 22:30:25
@saraka4237

ギニューが切り分けたケーキについて、ジース、バータ、グルドの三人は激しく口論をしていた。 それを見ていたギニューは呆れた顔で、「おい、お前たち!仲良く食べろと、いつも言っているだろう!」と、毎回同じ台詞を口にしては、雷を落としていた。 #sarass

2011-08-21 22:40:51
@Z0211_2

「お前達!グルドを見つけ次第、私のところに連れて来るように!さあ、食事が終わったのなら、さっさと仕事に取り掛かりたまえ!」そう叫んだ私の顔を見ながら、リクームとバータはブツブツ文句を言いながら食事の間を後にした。「今日ジースはギニューに修行をしてもらうのだろう?」 #sarass

2011-08-21 22:40:51
@saraka4237

ただ一人、リクームだけは、 「んなもん、腹ん中に入っちまえば、おんなじだろう…?」 四人を尻目に悠々とケーキを頬張っていた。 #sarass

2011-08-21 22:42:56
@Z0211_2

「そうそう!そうなんだよ~!もうすっげーうれしいんだよね!やっとだぜ?なんかちょっとだけ認めてくれたって感じ?いっつも叱られてばっかりだけどさ、ちゃんと見ててくれたんだよなー!」ジースは尊敬するギニューからやっと修行を受けられる事を興奮しながら話している。 #sarass

2011-08-21 22:45:22
@Z0211_2

ジースの嬉しそうな顔を見ていたら、先程二人を怒った事を少々後悔してしまった。昼間にこっそり街へ行って何かみやげでも買ってきてやろうかな・・・・・。そんな事を考えつつ、興奮しているジースの話し相手をしつつ、朝食を終えた。 ジースは早々にギニューの部屋へ向かった。 #sarass

2011-08-21 22:52:12
@Z0211_2

私は自室へ戻り、シャワーを終え、出掛ける支度を始めた。開けっ放しの自室の扉の向こうの廊下を小走りに去るジースが見えた。「ジース?どこへ行くのだ?」扉から顔を覗かせ声を掛けてみる。振り返ったジースは「ギニュー料理長から買い物頼まれたんだよね!んじゃ行ってくるわ!」 #sarass

2011-08-21 23:02:52
@saraka4237

特に仕事の依頼も入っていなかったある日。 五人は珍しく、部屋の掃除をしていた。 普段は清掃係が行うのだが、フリーザの怒りを買ったらしく、即刻始末されてしまった。 #sarass

2011-08-21 23:03:43
@saraka4237

その日は、特戦隊の部屋を掃除することになっていた。 掃除をする者がいないのであれば、自分たちでするしかない。 故に、彼らはほおかむりをし、ハタキを片手に勤しんでいた。 #sarass

2011-08-21 23:03:56
@Z0211_2

そう言ってジースはまた小走りに走り去って行った。「さて、私も出掛けるかな。」支度を終えた私は外出する事を側近にも告げず、こっそりと駐車場へ向かった。この駐車場には私とセバスチャンしか知らない『隠し駐車所』がある。以前、セバスチャンに造ってもらったのだ。 #sarass

2011-08-21 23:13:27
@Z0211_2

『隠し駐車所』はリモコン操作で下から出てくる。そこに停めてある『こっそり』用のブラックのジェットカーに私は乗り込む。そして、またリモコン操作で駐車所をジェットカーごと下に戻す。私は地下へと潜ったジェットカーを城から離れた地上への出口に向かって走らせた。 #sarass

2011-08-21 23:23:33
@Z0211_2

地上に出たジェットカーを走らせていると、「おーい王子ー!」ジースの声だ。スピードを緩め、ふと横を見ると、少し離れたところからジェットボード(ジェット式スケボー)に乗ったジースが手を振っていた。「王子お出掛けー?気をつけてなー!」 #sarass

2011-08-21 23:40:34
@Z0211_2

そう叫ぶジースに私は手を振り返し、街へ向かってスピードを上げた。 #sarass

2011-08-21 23:41:39
@Z0211_2

ジェットボードに乗るジースは鼻歌を歌いながら、近道をしようと草原を抜けることにした。「ふんふんふ~ん♪ っと!!!」ふと現れた障害物に驚き、急ブレーキを掛ける。その勢いで前のめりに転がったジース。「・・・・痛ってー・・・・」打ち付けた腰をさすりながら起き上がった。 #sarass

2011-08-21 23:46:56
@Z0211_2

「・・・ったく!何なんだよ・・・・!」イラつきで蹴飛ばしてやろうと、障害物に近付いていくジース。「・・・ん?何かどっかで見たことあるぞ・・・?」障害物を覗き込む。「あ!!!お、おい!!!料理長じゃん!!!」なんとギニューが倒れていたのであった。 #sarass

2011-08-21 23:54:25
@Z0211_2

倒れているギニューを目の前に、おろおろするジース。「えええ・・・・ど、どうしよう・・・と、とりあえず起こさなきゃな!」思いっきり揺すりながら、ギニュー料理長ー!と何度も大声で叫び続ける。しかし、一向に目を覚ます気配はない。 #sarass

2011-08-22 00:01:46
@Z0211_2

なかなか起きないギニューにだんだん疲れてきたジースは「起きろよ~もぉ~!」とため息交じりに呟く。「あ!そうか!眠いのかもな!」ポンッと手を叩くと、途端にいつもの明るい表情に戻り、起きるまでそのまま待つことにした。 #sarass

2011-08-22 00:10:20
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