アドラー心理学「課題の分離」についての二重の基準
- osugi_akira
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課題の分離についてアドラー心理学の公式見解はよく知らないが、ぼくは二重の基準、線引きを持っている。 1.行動の結果を引き受けるのが行動者だけの時、それはその人の課題である 2.その人がやろうと思えばすぐにできるその人自身の行動はその人の課題である。 この2つの基準の使い分けをしている
2021-10-14 13:21:28他人のやっている行動に口を出したいと思うときには、まず1の基準で誰の課題かをぼくは考える。隣の家の芝生が長く伸びていたとして、その結果を引き受けるのは庭の持ち主であって隣人の自分ではない。だから、芝生を短く刈るかどうかは庭の持ち主の課題だ。
2021-10-14 13:25:35他人の課題に許可なく口出しする権利は自分にはないと考える。このルールを守っておくと、不要な人間関係のトラブルを起こしにくくなる。余計なおせっかいが人をムカつかせるのは、他人の課題に許可なく口出しするからだ。
2021-10-14 13:27:58なお、相手が自由に断れる雰囲気、状況を作ったうえで「もしよければ芝刈りを手伝いましょうか?」などと一声かけて協力してもよいかどうか許可をもらうことはできる。ここで相手が同意すればそれは共同の課題となり、一緒に相談して進めることになる。この一声かける手続きが重要だ。
2021-10-14 13:32:14もし相手がこちらの援助の申し出を断ったらどうするか? 当然、それは共同の課題にはならず、相手の課題である。こちらは勝手になにもできない。 相手が申し出を受け入れるまで、毎日援助の申し出を続ければそれは事実上、首を縦に振るまで強要し続けることと同じだ。
2021-10-14 13:36:46状況が大きく変化したり、ある程度の時間がたつのを待って、時々こちらからまた援助の申し出をするぐらいであればいいであろう。 その時も当然、十分相手に断る自由を与える。
2021-10-14 13:37:55普通の人の中にはアドラー心理学の課題の分離という発想を知らない人もいる。課題の分離を当然のことだと感じられる人もいるし、感じられない人もいるわけだ。
2021-10-14 13:44:37そういうときに、1の条件を持ち出して相手に対して「課題の分離ですよ!これは私の課題なので、あなたが口を出す権利はありません!引っ込んでろ!」と怒ったからといって、相手がそれに「はいそうですか」と納得してくれるわけではない。
2021-10-14 13:46:33そういうときには2の「自分の行動は自分の課題、相手の行動は相手の課題」という一歩引いた線引きで対応する。相手がどのような態度でどうこちらの課題に口出ししようとするかは相手の課題と考える。それは自分にすぐに自由に変えることはできない。
2021-10-14 13:48:28でも、その相手への対応方法は自分の行動であり自由に変えられる。だから、自分の課題である。自分の対応の仕方を変えた結果、相手はより侵略的になるかもしれないし、怒りながら立ち去るかもしれないし、納得して引き下がるかもしれない。それは自分がひきうけるべき行動選択の結果、責任である。
2021-10-14 13:50:03このように自分が相手の課題に踏み込むかもしれない時には1の「その行動の結果を引き受けることになるのは誰か?」という基準を採用し、相手が自分の課題に踏み込んでくるときなどには2の「自分の行動は自分の課題、相手の行動は相手の課題」という一段ひいた基準を採用する。
2021-10-14 13:52:18ここを逆転させて、相手の課題に踏み込むかもしれない時には2の「自分の行動は全て自分だけの課題」と考え、相手が自分の課題に踏み込んできたと思ったときには1の「その行動の結果を引き受けるのは誰か?」という基準を考えろ!と他人に強く要求する人は利己的で共同体感覚に欠ける。
2021-10-14 13:55:39他人への権利侵害を避けるために1の「その行動の結果を引き受けるのは誰か?」ルールを採用し、 自分にはコントロールできない他人の行動に対して無駄な怒りを抱いて、エネルギーの浪費や建設的行動の回避を避けるために2の「それは誰の行動か?」ルールを採用している。
2021-10-14 14:47:50これはアドラー心理学から学んだのではなくて、もともとそのような思考パターンで生きていて、後からアドラー心理学を知ったら、自分の思考とほぼ同じことが「課題の分離」という形で言語化されていた。
2021-10-14 14:49:19だから、ぼくはアドラー心理学をきちんと学んで身につけた人で全くないのだよね。知ってみたら元々の自分の発想とよく似ていたというだけで。
2021-10-14 14:50:14課題の分離についても、もともとぼくが持っていた感覚、発想を語っているのであって、アドラーが言っていることとそっくり同じなのかどうかはぼくにはわからない。大体似たようなもんだとは思うけど。
2021-10-14 14:53:10「浮気した相手や自分を振った相手を恨み続ける」というのは、基準2で考えて、恨んでいたい人はその相手に対して恨み続けるという行動(感情)を選択しても別に構わないが、自分であれば時間とエネルギーの無駄なのでさっさと他のいい相手を探した方が得である、とぼくは考えるわけだな。
2021-10-14 15:04:54相手から「あなたもこのように思うべき」と考え方を強要されたときにも、相手が自分の考えを強要してくるかしてこないかは相手の課題であり、そう強要されたときにどう対応するかはぼくの課題と考える。ぼくはそこで「知らんがな」と返して放っておき、それ以上、その問題にエネルギーを注がない。
2021-10-14 15:08:31理屈を伝えたらわかりそうな人には理屈を伝えてみるが、わからないようであればあとは放っておくことにしている。「わからない人にはわからない」という感覚はとても重要。そうじゃないとわからない人に無駄に怒って人生を浪費する。
2021-10-14 15:11:02