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茂木健一郎
@kenichiromogi
里山の景観を大切にしたい。里山(sayoyama) は、手つかずの自然でもなく、完全に人工の都市空間でもなく、自然の中に人の手が入ることで中間の環境ができ、長年保たれる。そのことで、里山にしかすまない生きものも生まれ、結果として生物多様性が増す。
2021-10-19 07:12:48
茂木健一郎
@kenichiromogi
里山だけにすむ生物は、長年にわたる人々の手入れによってできた環境に適応している。たとえば、クロシジミ、オオルリシジミ、オオウラギンヒョウモンなどである(蝶の例ばかりでごめんなさい!)。持続可能なかたちで自然と人間が入り交じるからこそ、里山の景観が生まれる。
2021-10-19 07:14:30
茂木健一郎
@kenichiromogi
滋賀県、琵琶湖畔の高島市は、世界的に知られた里山の景観を持つ。NHKのドキュメンタリーによっても有名になった。家の台所の中にひかれた水の中を鯉が泳ぎ、残飯のついたお皿を入れておくと食べてくれる。自然の流れと人の住まいが連続的につながっている。
2021-10-19 07:15:57
茂木健一郎
@kenichiromogi
宮崎駿さんの『となりのトトロ』は里山の景観を描いた記念碑的な作品である。サツキとメイがまっくろくろすけやトトロに出会うあの環境は、まさに里山であり、まっくろくろすけやトトロは、里山にしか棲息しない生物の多様性の象徴であると言える。
2021-10-19 07:17:29
茂木健一郎
@kenichiromogi
里山が成立するためには、人の手が入ったときに、その手入れを条件に自然が成長、回復する力があることや、人工の作用が強くなりすぎないこと、つまり自然と人為の間に「なごみ」のバランスが成り立っていることが大切である。そこにこそ多様性を育む契機がある。
2021-10-19 07:18:42
茂木健一郎
@kenichiromogi
自然と人が出会うところに「里山」の多様性が生まれる。文化においても、一つの圏ともうひとつの圏が出会うところに新しいさまざまなものが育まれる。多様性は出会い、設定から創造される。世界はぜんぶつながっていて、結節点に「里山」の多様性が生み出される。
2021-10-19 07:19:56