2021年10月22日

茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2599回「レジスタンスの晴れ晴れとした精神の健康」

1
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2599回をお届けします。文章は即興で書いています。本日は、感想です。

2021-10-22 07:00:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

ケンブリッジ大学に留学していたとき、オリビエというフランス人と仲良くなった。彼はシェークスピアと同時代の詩人、劇作家のベン・ジョンソンを研究していた。そのオリビエが、ある時、アメリカ文学は一貫してメインストリームへのレジスタンスだったと言った。

2021-10-22 07:01:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

メルヴィルの『白鯨』から、フィッツジェラルドの『華麗なるギャッツビー』、スタインベックの『怒りの葡萄』、そしてジョン・アーヴィングに至るまで、アメリカの文明の中心にある物質主義、そしてある種の教条主義へのレジスタンスとして文学はあったとオリビエは言ったのである。

2021-10-22 07:03:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

オリビエがその一言を発したのは、ケンブリッジでビールを飲んでいた時で、もう随分昔のことなのだけれども、このところ時々その言葉を思い出している。メインカルチャー、中心的な価値観に対する「レジスタンス」が時に大切なのは時代や場所を選ばないのではないか。

2021-10-22 07:04:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

私事で、また、些末なことでもうしわけないのだけれども、TikTokにせよ、ユーチューブにせよ、ぼくはそれぞれのメインの潮流の「ノリ」とか編集の文化に対する違和感があって、面白いとは思うけど、自分は違うと感じる。それで、結果として「レジスタンス」になっている。

2021-10-22 07:05:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

ユーチューブにあげている動画は、編集もなにもしないし自分が本質的だと考えることを淡々としゃべるだけなんだけど、自分にとっては自然なこのスタイルが、結果として今のユーチューブのメイン文化に対する「レジスタンス」みたいなものなのだなあと最近思う。

2021-10-22 07:06:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

もちろん、ぼくのレジスタンスはアメリカ文学のような大げさな話ではなくて、あくまでも「蟷螂の斧」のようなしょぼい話なんだけれども、レジスタンスというのは、今の時代に何がうけているかとか、なにがメジャーだとか関係なく自分にとって自然なやり方を続けることなのかなと思う。

2021-10-22 07:07:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくの人生の最大のレジスタンスは、おそらく、認知神経科学において主流の統計的なアプローチに反対していることで、だけどなかなかうまく行かない。それでも、ベイズだとかあっちの方には行く気がしないのは、自分にとっては自然なやり方があるからだ。人間、自分のやり方を変えない生き方もある。

2021-10-22 07:09:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

それぞれの時代の主流や、マスが集まるやりかたの中にいると、安心はするだろうけれども、必ずしも魂の健康には資しないと思う。こういうやり方がいい、というような誘いの水に関係なく自分のやり方をやっていると、たとえマイナーでもレジスタンスの晴れ晴れとした精神の健康は得られるような気がする

2021-10-22 07:11:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第2599回、「レジスタンスの晴れ晴れとした精神の健康」をテーマに8つのツイートをお届けしました。

2021-10-22 07:12:15

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?