漁業支援かぁ・・・ゴトはあの子に任せっきりだったから、と彼女は云った
サンマ祭りにえらくなじんでいるゴトランド。もちろん、ゴトランド艦載機であったS9オスプリ最後の一機が航空漁法に従事し、その中で喪失してしまったことは既報の通り。その上、瑞海軍には、旬の漁を支援する”専従”艇がいたのだ。そりゃ漁船適性も付きますわ pic.twitter.com/jxktKqJgse
2021-10-30 03:05:39白羽の矢が立ったのは
1949年夏、北海とアイスランド東部の「伝統的」漁場が戦後再び解放されることになった。獲物はサンマじゃなくて、ニシン。初回は特設砲艦オーディン(大層な名前だが、500トンの元税関監視艇である)が任務にあたったが、51年からは掃海艇に仕事が降ってきた
2021-10-30 03:05:39これは余談ですが、オーディン(と僚艦のトリトンとポセイドン)、開戦によってバルト海での酒密輸がパッタリ止まったので監視業務がなくなったことからまとめて徴用されたという。戦争そんなところにも影響が。 digitaltmuseum.se/021015773810/h… pic.twitter.com/tWkuznwygY
2021-10-30 03:05:40似たような3隻ですが、調達経路がバラバラなので同型艦ではないよう
最終的にこの任務を託されたのが、当時”最新鋭”であったハノー型掃海艇ネームシップ、52年進水の「ハノー」(Hanö)である。sv.wikipedia.org/wiki/Han%C3%B6… 名前はハノー島(カールスクローナの西南西にある)という島から。紋章は目が怖い pic.twitter.com/lJZIbfUImq
2021-10-30 03:05:41ハノー型は掃海能力向上のため大戦型の艇を更新すべく計画された鋼船である。乗員20名、全長42メートル、275トン。武装は単装40ミリ機銃を前後に1門ずつ装備した。ただし写真は公試中か武装なし digitaltmuseum.se/011014909503/m… pic.twitter.com/gDO542GUWE
2021-10-30 03:05:43鋼船・・・? そう、磁気機雷が問題となったこの時代に、いろいろあってこの型は鋼船になっちゃったのだ(次級で木造船に)。さらに同型12隻の予定が6隻調達に留まったのもまあ、いつものみんなビンボが悪いんやですな。写真は同型のテルノー pic.twitter.com/FQxh1urJKG
2021-10-30 03:05:44いろいろ:建造自体に造船所の失対事業的側面があり、さらに予算・納期の都合で木製から従来工法で済む鋼船になった、らしいです
ハノーを筆頭としたこの姉妹、まとめて西部方面を担当する第3戦隊麾下の掃海群に配置された。戦後の海軍再編で作られた第3戦隊、旗艦はゴトランドが引退するまで務めていたのである。つまりハノーちゃん、編成上ではゴトランドの部下なのだ。但し母港は違うみたい。 pic.twitter.com/UdSzm59sfW
2021-10-30 03:05:45よろしいならば改修だ
WW2中の残存機雷掃討でデビューしたハノーの漁場支援任務は55年から。この漁場はわが方のサンマよりやや早く毎年8~9月に開かれ、年によって30~100隻の漁船が出漁、塩漬けニシンを各々600~1500樽持って帰るそうな。樽の大きさは不明。単位としてのバレルではないと思うが。
2021-10-30 03:05:45ちなみに、スウェーデン名産のアレの原料とは若干魚種が違うので、缶詰にはならないはず・・・(未調査)。あと漁期が若干違う。まあとにかく、貴重な蛋白源であった pic.twitter.com/FTNWLZFhLU
2021-10-30 03:05:46ハノー、出漁先では母港に腰を据えると漁船より強力な軍用無線機で母国との交信を行った。他に、医療提供(この大きさなのに軍医が乗った)、整備、航行不能になったら近隣港まで曳航してくれるという、中々のサービスぶりである(写真は62年シェトランド)fiskedonso.se/Bilder%20GG%20… pic.twitter.com/DZrIfenzz2
2021-10-30 03:05:47瑞海軍は、さらにハノーの支援能力を強化しだした。船倉は旋盤・切断機など工作機械を詰め込んだ。後部銃塔は撤去、後釜にガスボンベ充填機が居座る。民生用予備部品も満載だ。乗員も加配され24人に。もはや豆工作艦だが、類別はなお掃海艇だった digitaltmuseum.se/011014909511/m… digitaltmuseum.se/011014909514/v… pic.twitter.com/1KVVhpWcAG
2021-10-30 03:05:50引き換えに武装は全廃。お前らまたフランスぢんに馬鹿にされるぞ今度は寄らないけど(註:瑞海軍はWW2中に海上徴用という荒技で軍籍に編入した油槽船をフランスに寄港させようと目論み、「貴船は武装してないので軍艦と認められねぇザマス」と門前払いを食った前科がある)
2021-10-30 03:05:51改装の甲斐もあって、支援は漁業者にも大好評。毎年漁業組合幹部が基地まで帰投を出迎えた。さらに、余禄として水兵に至るまでの参加全員にニシン樽を贈呈。大変に喜ばれたという。
2021-10-30 03:05:51休漁期は群に復帰して訓練等に従事していたようです。この時は前部銃塔だけ戻していたらしい。但し簡易型
76年にこの漁場が閉鎖されるまで、ハノーは毎年漁船団のお守を続けた。この後、ハノーは掃海隊旗艦に返り咲き、82年まで任務を続け退役した。
2021-10-30 03:05:52途中、妹の4隻は哨戒艇(ベデットボーツ)に類別変更されたが、ハノーは改修の影響か(別の改修を受けた末妹も選から漏れている)掃海艇籍に留まった。退役後、ハノーは一部が解体されたものの、船体は2000年代まではしけとして利用されていたらしい(現在は不明)
2021-10-30 03:05:52水兵どもは魚を捌く
因みに瑞海軍、食事に魚出てくるのか。食事内容が伺える写真は見つからなかったが、たまに調理はしている。これはたぶんスヴァリエ級でたぶんヒラメかカレイを捌く水兵 digitaltmuseum.se/021015774684/b… pic.twitter.com/z4AD7sSqvK
2021-10-30 03:07:11そういえばゴトランド映画でも主人公ペアが魚を捌いてるシーンがあった(サボってたけど)。水兵がやるもんなんですかね pic.twitter.com/5fhBf9NcME
2021-10-30 03:07:121945年、艦は不明。ハノー島があるハノー湾でとれた鮮魚だそうです。タラかしら? digitaltmuseum.se/021015778995/f… pic.twitter.com/pA1MUHaSGe
2021-10-30 03:07:14