30年モノのフルーツポンチ缶を開けたら真っ黒だった件

なぜ黒くなるのか。
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火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

30年モノのフルーツポンチ缶を開けたら真っ黒でした。 ほぼ無臭ですが甘味は全く無し。 あとで土に還してやるか…(ヽ´ω`) pic.twitter.com/yCC4jHOPPH

2021-11-02 20:59:30
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火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

引用RTの考察を拝見すると面白そうなサンプルなので捨てずに冷蔵保管しました。

2021-11-03 11:26:11
火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

もうちっとだけ続くんじゃ(ヽ´ω`) pic.twitter.com/JpUr1G22MR

2021-11-03 14:20:55
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火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

こちらの1990年産のミカン缶も真っ黒。 臭いはフルーツポンチ缶と似て少し金属臭さがありました。 pic.twitter.com/gIimsPmz5w

2021-11-03 20:14:43
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火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

僕がこの現象と向き合うには少し早かったみたいなので残り2個の開封は先送りにします。 いつか倒せるその日まで…。 pic.twitter.com/OJtKdz1HvN

2021-11-04 05:28:02
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火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

たくさんのリプライありがとうございます。 個別にお答えするのは大変なのでこちらに書かせて下さい。 Q.え、食ったの? A.飲み込まずに口をゆすぎました Q.なぜ開けた? A.食えればデザートに頂こうと Q.な ぜ 味 見 し た A.自分の五感を過信して好奇心に負けました

2021-11-04 22:12:07
火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

Q.缶の中で何が起こっていた? A.引用RTで詳しく考察している方が居るのでご覧下さい この情報からこれだけ…すごいです twitter.com/rei_software/s…

2021-11-04 22:22:02
れい(猫目の専門家)🍥 @rei_software

水が残ってる→缶に穴が開いたわけではない 形が残ってる→セルロースは残ってる 缶は膨れてない→ガスは発生してない ∴雑菌は繁殖してない≈食っても死なない つづく twitter.com/chestnut100kg/…

2021-11-04 00:28:29
火中の栗原@自宅用務員 @chestnut100kg

Q.お腹とアタマは大丈夫? A.48時間経っていますが体調に変化はないです Q.どこかで分析してもらっては? A.開封した缶と中身、未開封の2缶は保管してあります よさそうな所がありましたらご紹介下さい🙇 Q.甘味がしないってまさか… A.昨日食べたシュークリームはしっかり甘かったです

2021-11-04 22:39:29
ともじろー @Hiro_tomojiro

@chestnut100kg フルーツ缶詰じゃなければ変化は少ないみたいです google.com/amp/s/withnews…

2021-11-04 01:03:52
@maki_25lovelive

@chestnut100kg こちら10数年前のRITZです。 サクサクしており普通に美味しかったです笑 負けた感あって悔しいです!!! pic.twitter.com/fAlXZ991xj

2021-11-04 14:40:44
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缶の中で何が起こっていたのか?

れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

水が残ってる→缶に穴が開いたわけではない 形が残ってる→セルロースは残ってる 缶は膨れてない→ガスは発生してない ∴雑菌は繁殖してない≈食っても死なない つづく twitter.com/chestnut100kg/…

2021-11-04 00:28:29
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

甘味なし→糖分は分解 匂いなし→揮発性有機化合物の分解 缶の内蓋の腐食なし→金属の溶出などは無し。あっても少し。 缶が膨れてない→ガス発生なし→有機物の酸化反応ではない

2021-11-04 00:34:03
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

「匂いなし」でわかることは正確にはこう。 「揮発性or芳香性有機化合物がない」 もともとは(みんな知ってるように)匂いがあった。 それがなくなっただけでなく、 「何か反応が起きたあとにその反応生成物に匂いがない」ということ。 もしくは、「当初はあったがその物質がさらに分解されてる」

2021-11-04 01:16:29
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

この事実から、単純なメイラード反応やカラメル化反応ではないことがわかる。 メイラード反応もカラメル化反応も、特有の香気成分が発生する。 缶は密閉されているので反応生成物が逃げることはない。

2021-11-04 01:19:23
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

また、この黒変現象はすべての缶詰に共通というわけでもない。 昔界隈で話題になった100年前の缶詰の話を見つけたので貼っておく。 web.archive.org/web/2007050915… 100年まえのコーンの缶詰も、40年前の肉や野菜の缶詰も、問題なく食べられたという話。 「黒変」の報告はない。

2021-11-04 01:26:01
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

ここまではツイート画像の観察や過去の事例からの事実の列挙。 ここからが推測。 缶詰はシロップ漬けだったこと、糖類はエネルギーが高く不安定であることから、味が炭だったことから、 糖類のゆっくりとした熱分解による炭素生成ではないだろうか?

2021-11-04 02:58:35
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

糖類の熱分解に必要な活性化エネルギーは…例えばこれ。 Thermal decomposition and color formation in aqueous sucrose solutions. Sugar Technol. Rev. 6(1), 1– 48. グルコースは約120~140kJ/mol。 フルクトースは約90~100kJ/mol。 ここから反応の進行速度を計算してみると。

2021-11-04 02:58:36
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

20℃保管だと フルクトースは2年で10%減り、30年で97%減る。 グルコースは2年で1.5%、30年で30%減る。 (反応速度の定数は適当な文献を参考にした) 分解の律速段階は糖のそのものの分解で、 分解生成物は糖に比べて速やかに分解されるので、 缶詰の中の濃度は十分に低くなる。

2021-11-04 03:06:57
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

実際には果物があり、熱を加えてるとはいえ様々な物質があるので、分解の活性化エネルギーはもう少し下がってもおかしくない。 つまりもう少し早く黒くなる。 同じ「糖」であるセルロースは重合してるので分解の活性化エネルギーははるかに高く、室温では全く分解しない。

2021-11-04 03:09:25
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

水分存在下での糖の炭化、 自然界で高圧(と少しの高温)で起きるのが「石炭化」で、できたものが「石炭」。 人工的に高圧と高温を加えて作るのが「水熱炭化」。 これらは主に重合したセルロースを対象にしてるので、高温高圧や長い時間が必要だけど、

2021-11-04 03:19:23
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

重合してない単糖を「シロップ」として入れたために この炭化現象が ・室温程度の温度 ・30年の程度の時間 で起きたのではないかな。

2021-11-04 03:19:24
れい(猫耳の専門家)🍥 @rei_software

まぁ炭化はキャラメル化とはほぼ同じプロセスなんだけど、キャラメル化はネバネバした重合体が形成される。 まさに「キャラメル」なので。 これは室温の熱分解なので、重合体を作るエネルギーはなくて、水はさらさらしたままのはず。 写真からは多分さらさらしてると思う。

2021-11-04 03:23:58