震災と「天罰」発言をめぐって 末木文美士氏との対話(2011年8月27日)
@naagita さん ごぶさたです やっと『サンガジャパン』第6号の感想を書きました。http://t.co/x56rFMx どうも僕の意見は、ダライ・ラマと一致するようです。
2011-08-23 01:05:20@bunmao お知らせ頂き有難うございます。地の女神はパーリ涅槃経の注釈書にも出てきます。カルナーを本性とする神なので、罰として地震を起こすことはないのでは?とサンガジャパン6号の文章で書きました。中部経典にある仙人の怒りで都市が滅びたという俗信について7号で触れる予定です。
2011-08-23 07:45:03@naagita 『涅槃経』解釈を問題にしているわけではありません。僕を厳しく批判したみなさんが、まったく同じことを言っているダライ・ラマを黙認しているのはなぜか、それが不審です。
2011-08-23 07:59:33仏教学者の末木文美士氏がサンガジャパン第六号の拙稿に言及し、地母神供養を行うダライ・ラマの立場に賛同を表明している。→ bunmaoのブログ 天罰論再考 http://t.co/HixeawT
2011-08-23 18:10:28@bunmao 末木先生とダライラマ師がまったく同じことを言っているかどうか判断つきかねます。中世的な心性を共有していると、末木先生が思っていることは分かりましたが……。職業柄、神祇セクションもやってるだけでは? 地震は地球の都合で起こる事で、それ以上考える必要を感じません。
2011-08-24 00:32:02@bunmao ダライラマ師が東日本大震災について、「「天罰」として受け止め、謙虚に反省しなければならない」という趣旨の事を公言した証拠があれば批判します。でも管見ではそういう話は知りません。
2011-08-24 09:43:42@naagita 被災地に行っていたので、返信遅れました。石原発言に引きずられたために、僕の意図が誤解されたようですね。済みません。言いたいのはあくまで自然現象と見るか、それとも自然の奥に神仏を考えるかというところです。論点がすれ違ってしまったようです。
2011-08-27 16:44:08@naagita 最初の時点で、自然現象説以外を採っていたのが石原さんしかいなかったので、石原支持のような書き方をしましたが、石原さんの言い方には私も賛成できません。ですから、石原支持ということは撤回してかまいません。僕の言いたいのは、自然の奥の神仏を見直すということです。
2011-08-27 16:57:42@naagita そのことをご理解いただいた上で、もう一度、ダライ・ラマをどう評価するかうかがえればと存じます。別に非生産的な非難のしあいではなく、生産的な対話ができればと思います。
2011-08-27 19:05:16@naagita できれば、日本という場で、日本仏教もチベット仏教も上座部仏教も相互対話をしながら共存していけることを願っています。仏教者同士が「本当の仏教」をめぐってみにくい争いをするのはよいことととは思えません。
2011-08-27 19:41:20@bunmao 大変人気のある護経、小部経集『宝経』は、注釈書に依れば舎衛城が飢饉・鬼神の跳梁・疫病に苦しめられていた際に釈尊が阿難尊者に教えて唱えさせた経典です。(続く)
2011-08-27 19:51:42@bunmao (承前)宝経は鬼神たちへの呼びかけから始まります。「汝らは人類に慈しみを行え。彼らは昼夜に汝らに供養を捧げている。故に汝らも怠らずに彼らを守れ」と諭すのです。これは佐藤剛勇氏の論文にある、神々に菩提心を想起させる文句と対応してるかもしれません。(続く)
2011-08-27 19:57:40@bunmao (承前)ですので、(佐藤剛勇氏の解説を通じて知り得た限りですが)ダライ・ラマ師が自然災害の追悼法要で、神々に菩提心を取り戻すように呼びかけを行うことはあり得ることだと思います。しかし地震に限れば、それはパーリ仏典によれば自然現象以外の何物でもない。(続く)
2011-08-27 20:03:35@bunmao (承前)結論を述べれば、「自然の奥に神仏を考えるか」という問題と、「(地震を)あくまで自然現象と見るか」否かという問題は分けて考えるべきです。宗派を問わず、仏教は地神や樹木神など自然の神々を認め、彼らとも共生、慈しみの関係を結ぶべきことを説きます。(続く)
2011-08-27 20:10:03@bunmao (承前)しかし地震という「自然現象」の原因は仏典に明記してあります。ブッダの生涯に関わる以外では、それらはほぼ自然現象です。ダライ・ラマ師は仏教者なので、地震はまず自然現象として捉えているはずです。(続く)
2011-08-27 20:12:09@bunmao (承前)しかし地震に起因する自然災害によって崩れた人間と自然との関係を修復するために、神々に呼びかけて菩提心の想起(テーラワーダ的には慈心・悲心の想起)を促すことはありうると思います。天災と神仏の問題について、このように分別して語るべきと私は考えます。(了)
2011-08-27 20:14:55@bunmao 「ダライ・ラマをどう評価するか」について、直接答えていませんでしたが、「仏教者として当然のことしかしていないのではないか」という評価です。迷信に乗っ取られた、理屈の通らない、感情的な、日本の一部仏教者が唱える「天罰」論とは次元が違うと思います。(続く)
2011-08-27 20:26:05@bunmao (承前)ただし、日本仏教の自然災害=天罰論で、仏典の文脈に当てはめられるものとして、正法誹謗する国に対して神々が怒りを発して災厄をもたらすという、古代インドの迷信から発展した思想があると思います。私は不勉強ですが、日蓮など、これに当てはまるかもしれません。(続く)
2011-08-27 20:30:00@bunmao (承前)現在も日蓮系の一部カルト宗教では、「日蓮大聖人を信じなければ日本は滅ぼる」と叫んでいます。その類です。しかし古代インドには仙人を誹謗したために国を滅ぼされたという伝説があります。釈尊もジャイナ教徒との対話でその話をネタに使ってます。由緒は正しい。(続く)
2011-08-27 20:32:54@bunmao (承前)私が思うのは、だったら「日本人の我欲が」云々と曖昧なことを言わずに、日本人が法華経を信じなかったから、あるいは仏教を信じず聖者(高僧)を誹謗したからだとはっきり言えばいいのに、ということです。そう言い切るほどの信心も覚悟もなく、一般論で天罰を語る(続く)
2011-08-27 20:37:01@bunmao (承前)邪見に覆われた救いがたい愚劣な老人たちは、とっとと自らの業に相応しいところに生まれ変わればよいのではないかなぁ、と思うこともあります。長文になりましたが、これで終わりです。
2011-08-27 20:39:01