#100文字の架空戦記 だったはずなんだけど、話が続いてしまったお話
- SilentGhost1999
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どうやら英国人と日本人は、軽巡洋艦以下を牧羊犬として扱い、重巡洋艦以上の船を猟犬のように扱うらしい。 深夜のビスケー湾、戦艦の数では上回っていたはずの独仏と合衆国義勇艦隊の艦艇の多くが炎上していた。 #100文字の架空戦記
2021-11-11 16:29:40スターリング=円経済圏とドル=フラン経済圏の闘いは経済だけでなく、軍事的問題にまで拡大しようとしていた。 ドイツ債権をきっかけとしたこの経済圏形成と対立は世界に緊張をもたらしたが、前大戦の記憶からその戦場を限定する動きも起きていた。 twitter.com/SilentGhost199…
2021-11-11 18:07:21どうやら英国人や日本人が再び欧州大陸の土の下に埋もれるような事態にはならなそうだった。 各国は海の戦いにのみ限定しようと構えていた。
2021-11-11 18:08:49ラインラント進駐失敗で崩壊した伍長の政権にかわって、親仏政権となったドイツは軍備においても、装甲艦(ポケット戦艦)とシャルンホルスト級巡洋戦艦の整備を進めていた。 それは強大な欧州海域の覇者ロイヤル・ネイビーに仏艦隊が挑む為の補助兵力として整備されていた。
2021-11-11 18:25:10そのためドイツ新造艦の主砲口径には制限がかけられていた。 債務返済で英国と対立した合衆国は、2級線の戦艦を退役させた後「義勇艦隊」として派遣していた。 2級線とはいえ強力な艦隊には変わりなかった。 しかし、ビスケー湾に集結した艦隊は速度や主砲口径がまちまちなために編成に苦労した。
2021-11-11 18:29:01ハワイとフィラデルフィアの合衆国艦隊の存在は日英にとって無視できない存在だった。ケベック問題で揺れるカナダと太平洋にある程度の艦隊が貼り付ける必要に迫られていた。 そんな中、日本は英国の求めに応じて改装のすんだ戦艦6隻を含めた艦隊を大西洋に派遣する博打にでた。
2021-11-11 18:33:43インド洋から地中海を抜け、リスボンで給油と整備を突貫で行った艦隊は最終的にその動向を欧州艦隊に悟られることなく、ブリテン島にたどり着いた。 無線封止を行っていたためにわからなかったが、既に小競り合いが北海で発生し、平和な海は失われていた。
2021-11-11 18:38:02義勇艦隊…NY級2隻とネバダ級2隻 フランス…クールベ級とプロヴァンス級が各2隻、ダンケルク級2隻、リシュリュー級1隻(※リシュリューは慣熟訓練中) ドイツ…シャルンホルスト級2隻 旧式艦が多いとはいえ、総計12隻の大艦隊であった。
2021-11-11 18:50:32#100文字だったはずが何故か続いていく架空戦記 twitter.com/SilentGhost199…
2021-11-11 18:51:39そして英国の無電はすべて新大陸と欧州大陸で受信、解読されていた。 島国同盟の艦隊は巡洋艦部隊によるビスケー湾での偵察活動をすることが判明していた。これを幸先よく叩いてしまおうと司令部は決定した。 決闘のゴングは知らぬ間に鳴らされていた。
2021-11-11 18:55:2518ノットを艦隊速度とした独仏・合衆国義勇艦隊は、明朝以降の会敵を想定しブレストを出港した。 後に巡洋艦部隊の後方をブリテン島へ逃れる輸送船団がいることが判明し、襲撃までを任務としていたを 深夜になりその想定は覆される。日英巡洋艦部隊の夜襲が開始されたからであった。
2021-11-11 19:02:22艦隊の前方を走るクールベの周囲に轟音と水柱が上がったことで海戦ははじまった。 独仏・合衆国義勇艦隊は各国の単陣形を三叉にして進んでおり、仏艦隊が少し突出した形になっていた。 完全に意表をつかれた上に、彼らは敵の第二斉射の水柱をみて驚愕した。
2021-11-11 19:06:29それは重巡洋艦のものではなく、戦艦の大口径砲によるものであったからだ。 日英の巡洋艦部隊は間違いなく巡洋艦部隊であった。 それは前大戦で存在を否定された巡洋戦艦を中心とした艦隊だったからてあった。 英国からは改装されたタイガーとレナウン、日本からは金剛級4隻が夜襲に参加していた。
2021-11-11 19:09:32同時に後方1時間の位置に新造のキング・ジョージ5世やフッド、生まれ変わった扶桑と山城からなる高速戦艦部隊が迫っていた。 彼らは猟犬としてビスケー湾を狩り場と定めたのだった。
2021-11-11 19:12:22ビスケー湾襲撃戦と後世に語り継がれる海戦により、紛争はまたたく間に集結した。 合衆国は中立の国内世論が強固なものとなり、欧州大陸側の艦隊は大損害を受け、再建より経済復興が優先された。 同時に英国と日本が船殻新造と旧式戦艦の砲塔載せ換えで急ピッチで新造艦の置き換えに成功したために
2021-11-11 19:28:00数として全く足らなくなってしまった。イタリアは最後まで参戦せず、整備した艦隊を地中海で遊弋させることで満足していた。(彼らはもはやその能力が張り子であることを理解していた)
2021-11-11 19:30:30