「論理的思考」の落とし穴 フランスからみえる「論理」の多様性:『「論理的思考」の社会的構築』著者インタビューへの感想

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クーリエ・ジャポン @CourrierJapon

ドイツ経済新聞こと「ハンデルスブラット」が「ドイツ人は『システム』思考、アメリカ人は『パーツ』思考」と題したエッセイを掲載し、話題を集めている。 ドイツ人とアメリカ人、実は「思考法」から大違いだった! - courrier.jp/news/archives/… pic.twitter.com/oXencuPb7e

2018-05-09 07:31:15
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リンク クーリエ・ジャポン ドイツ人とアメリカ人、実は「思考法」から大違いだった! 日本人からすると「欧米人」という乱暴なくくりで同一視しがちな人々の間にも、当たり前だが大きな違いがある。 ドイツ経済新聞こと「ハンデルスブラット」が「ドイツ人は『システム』思考、アメリカ人は『パーツ』思考」と題したエッセ 141
リンク CiNii Articles CiNii 論文 - ディセルタシオンとエッセイ : 論文構造と思考法の仏米比較 ディセルタシオンとエッセイ : 論文構造と思考法の仏米比較 渡邉 雅子 , WATANABE Masako Ema 名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 教育科学 58(2), 1-13, 2011
SYNODOS / シノドス @synodos

【新着記事】 「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS - synodos.jp/opinion/societ…

2021-09-21 06:52:34
リンク SYNODOS 「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS 「ロジカル・シンキングを身につけよう」「これからの教育に必要なのは論理的に話す・聞く・書く能力である」……論理的に考え、書いたりプレゼンテーションしたりする能力はビジネスや教育分野でもてはやされ、現代では欠かせないスキ... 685 users 213
vivelafrance @sang1873

本日14時よりzoomでお話を聞くことができた。とても濃密な時間だったので、以下に簡単な(本当に簡単な)レジュメをしていく。 synodos.jp/talklounge/274…

2021-11-06 19:04:56
vivelafrance @sang1873

論理的であるとは?カプランによれば、「必要な情報が、読み手の期待する順番で並んでいること」。カプランは留学生の指導をしており、いくら英語が上達してもエッセイがうまく書けない学生たちを多く見てきた。その結果、元々の思考の型からは逃れられないと考えるに至った。

2021-11-06 19:05:21
vivelafrance @sang1873

アメリカの論理が一直線にゴールに刺さる矢であるとすれば、東洋の論理は渦巻き、フランスの論理は寄り道型、とのこと。(そして興味深いことに、この渦巻きの最後は矢になっていない。つまり、的には刺さっていない。)

2021-11-06 19:06:27
vivelafrance @sang1873

日本の小論文とフランスの論述との違いは、日本の論が「なるほど〜だ、しかし〜だ」の型になっていて、これは「他の視点にも気を配っている」と見せるにすぎないのに対し、フランスのディセルタシオンは、A(正)、B(反)のあと「やっぱりA」と戻るのではなく、C(合)として統合した結論を示すこと。

2021-11-06 19:07:03
vivelafrance @sang1873

エッセイは論拠が「経験知」であるのに対し、ディセルタシオンは「体系知」、つまり、できるだけ広い視野に立って論を展開していくことが目指される。よって、エッセイの主張は書き手のものだが、ディセルタシオンの主張は自分の考えからも距離を取った、「修辞学的な自己」のものである。

2021-11-06 19:07:35
vivelafrance @sang1873

文学教育に関しては、目的に応じてグループ化されたテクストを教師が選ぶ。こうしたコーパスによって文学を学ぶ意味と意義は、人格の形成と教養の育成であり、人間とは何かを考えさせることである。これを教師と生徒が共有している。

2021-11-06 19:07:47
vivelafrance @sang1873

アメリカのエッセイは書き手の主張を示すものである。そのために、結果に寄与しない情報をそぎ落とし、単純化していく。そこには経済効率性の追求があり、即決が目指される。これに対してディセルタシオンは、熟慮した上で政治的判断を行うことを目指す。

2021-11-06 19:08:31
vivelafrance @sang1873

感想)私は文中に論拠を求めて読むことが大切、と思っているし、感覚的に「あの人イヤ」というのではなく、きちんと理由を示すべき、と思っているので、フランスの思考方法が性に合うのだが、日本では、そうした論理的思考ができることで何が得られるのかをもっと明らかにすべきなのだろう、と思った。

2021-11-06 19:10:37
yoshihyde 📽️ @yoshihyde

フランスは弁証法的、ドイツはシステム的。 →「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性 synodos.jp/opinion/societ… →ドイツ人とアメリカ人、実は「思考法」から大違いだった! courrier.jp/news/archives/…

2021-10-18 18:41:36
tetsuki tamura @ttya70

渡邉『「論理的思考」の社会的構築』では、Kaplan (1966) の「論理的」理解が紹介されている。それによると、「論理的」とは「読み手にとって必要な部分が読み手の期待する順番に並んでいることから生まれる感覚である」とのこと(6頁)。これはよくわかる気がする。

2021-08-08 22:38:02
tetsuki tamura @ttya70

つまり、書き手に取って必要な情報でも読み手にとってそうではないと「論理的」ではないし、「読み手に取って必要な部分」が揃っていても、「読み手の期待する順番」に並んでいないと、やはり「論理的」ではない(そう見てもらえない)。

2021-08-08 22:44:13
tetsuki tamura @ttya70

渡邉(2021)では、アメリカ式の「エッセイ」と、フランス式の「ディセルタシオン」とでは、論文に必要とされる要素とそれを並べる順番とが違っていることが述べられている。どちらも「論理的」なのだが、一方しか知らない人が他方を読むと、論理的に見えないことになる。

2021-08-08 22:48:18
mikanshibano 🏴 @mikanshibano

「〈主張〉―〈エビデンス〉×3―〈主張の確認〉」を何年もやっていたら、脳みその変な回路ができあがった学生時代だったけど、「正/反/合」のそういう筋トレも同様に変な回路が形成されそう。論理性とか、自分の文体とか、自分が自分と呼ぶもの自体、意外と仮構なんですよ。 synodos.jp/opinion/societ…

2021-11-26 11:33:15
Art of Argument@久保健治『ヒストリカル・ブランディング』角川新書にて発売中! @suikyoudou

以下のコメントには完全に賛同で、最近ディベート教育で意識している。 「論理を突き詰めると「価値観」に行き着く」 == 「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS - synodos.jp/opinion/societ…

2021-09-22 16:54:23
Art of Argument@久保健治『ヒストリカル・ブランディング』角川新書にて発売中! @suikyoudou

ただ、ここで重要なのは、だから「論理なんか意味ない」ということではない。「突き詰めると」ってのがポイント。 論理で分かる事は結構多いが、最後の最後はどうしても「論理だけ」では決められない問題が生じるという事を忘れないようにしたいですね

2021-09-22 16:57:07
かずくん @cazucun

「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS - synodos.jp/opinion/societ… うおお面白い、しかしジャパンよ

2021-10-19 15:57:14
かずくん @cazucun

「論理的思考が文章の構成と密接な関係があること、そしてその構成がその社会の価値観と不可分であること」、というのが気持ちいいな。あと私は正反合で合を一つにまとめれる自信がないので(自然となるもんかな?)、こういう訓練が日本語でもできる場所があるといいなあ。

2021-10-19 16:07:38
かずくん @cazucun

そういやこれって言文一致運動とかの話とも近いな。個人的に文法というか、論理学とかもちゃんとやらんとなって思ってるんだけど、思ってるだけなところがありますな…(はよやれ)。いや形式的/非形式的誤謬とかはある程度は抑えてるつもりですが…。

2021-10-19 16:17:55