茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2637回「鬼束ちひろさんを『自称シンガーソングライター』と書くことだけじゃない、日本の新聞の謎の奇習」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２６３７回をお届けします。文章は即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

鬼束ちひろさんのニュースで、一部新聞社が「自称シンガーソングライター」と表記していたことが炎上していた。当然だと思う。あれだけの実績のある方に「自称」とつける意味が全くわからない。

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おそらくは、鬼束ちひろさんが現在、シンガーソングライターとしての活動の実体があるか、みたいなことをちまちまデスクが考えて「自称」という表現をつけたのだと思うけど、余計なお世話であり、読者に与える印象はきわめて不快なものである。

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この件に限らず、新聞の表記には謎の「風習」が多い。鬼束ちひろさんを「鬼束ちひろ容疑者」と表現することの愚については過去に散々論じたので繰り返さない。最近もBBCのニュースを聞いていたら、かなり凶悪な事件で逮捕された方を「ミスターなんとか」と表現していたが容疑とその人の呼称は当然別。

茂木健一郎 @kenichiromogi

特に年齢と関係ない記事の中で、名前のあとに（）して年齢を書くのも謎の奇習。意味不明だが、私も、新聞に取材されて、最後に、「ところで茂木さんの生年月日は」と聞かれると、面倒なので、はいはい、という感じで答えているけれども、全くアホなことと内心思っている。くだらない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

事件などの被害者の方を報じるときに、いちいち職業を伝えるのもなぞの奇習。その方の人生と、その職業は関係ないと思う。新聞に限らず、日本のメディアは実質を考えずに思考停止の形式主義が目立つ。どうせかわらないと諦めているから書くことも減ったが、鬼束ちひろさんの件で久しぶりに思い出した。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２６３７回「鬼束ちひろさんを『自称シンガーソングライター』と書くことだけじゃない、日本の新聞の謎の奇習」をテーマに５つのツイートをお届けしました。