マーサ・C・ヌスバウム『経済成長がすべてか?』読書メモ集
- arishima_takeo
- 1769
- 7
- 0
- 40
「健康および教育分野における達成と経済成長のあいだには相関関係がほとんどないのです」(ヌスバウム『経済成長がすべてか?』21)。とか言ってますけど…。
2021-12-03 16:54:52「今日誰もがサリーと一緒に着ているブラウスを発明したのは、タゴールの義姉でした。サリーから身体が見えてしまってはしたなくはないかと女性たちが怯えることなく、自由に体を動かせるものを作ってくれないか、と彼が頼んだのでした」(ヌスバウム『経済成長がすべてか?』136)。え、マジ?
2021-12-04 18:41:53「日本の映画監督である宮崎駿の野生的で奇想天外な映画は、より優しく、より微妙な善悪観を内包しており、そこでは、良心的な人間と環境との関係といった現実的で複雑な原因から危険が生じることもあります」(ヌスバウム『経済成長がすべてか?』47)。ジブリ好きなヌスバーさん。
2021-12-04 19:05:55ヌスバウム『経済成長がすべてか?』読了。『21世紀の道徳』で論じられていたので読んでみた。特にタゴール、デューイの参照が目立つ。
2021-12-04 19:07:45経済成長のために芸術関係の予算が減らされると民主主義にも悪影響を及ぼすよ、と。いってることは分かるが、経済成長派は、成長によってこそ芸術に関わろうとする関心・時間が生まれるのだ、と返すだろうから平行線なのでは。
2021-12-04 19:11:19言い換えると、多くの経済成長派は別に文学や芸術を敵視してなくて、単にそれよりも基礎的なところを手当てしなきゃいけないでしょと考えるのに対して、反経済成長派はその優先順位自体に臆見があると考えるから、もうどうにもならないんじゃね?と思った。
2021-12-04 19:14:46経済成長派はみんな幸せになれるのにこんなに反発されるんだろう、とか思うだろうけど、経済的に豊かだろうがなんだろうが、人間のもつ学習能力と関心は有限なんだから(アテンション・エコノミー!)、経済成長がイシューになること自体がある陣営にとっては挑発的にうつるわけで。
2021-12-04 19:19:02原著は2010年なんで、オバマ政権の芸術民主主義についての無理解で割とおこな状態だが、そのあとにはオバマ以上に芸術に理解のなさそうなトランプ大統領が爆誕するわけで、ヌスバウムさん的にはいまどんな感じなのかね。怒りすぎて体調崩してないか心配ですけどね。
2021-12-04 19:24:46あと、直接の感想じゃないけど、ヌスバウムさんはマルクス・ガブリエルさんと対談して欲しいけど、誰か企画してないの? 超話がかみ合うところと、(ハァ? こいつ、なにいってんの?)って互いに思い合う不穏な感じがでて、おもろそうじゃん?
2021-12-04 19:27:52