いま急ぐべきは政府や東電などの監視と支援活動だという結論に至るまで。
1.一週間くらい前に、「放射能に関して保護者が騒いでいるのは「感情的」なのか「合理的」なのか」 http://t.co/HZNulAV と考えたのですが、色んな方のお話を伺ってちょっと考えがまとまった部分を書きます。
2011-08-28 10:24:542.私は疎開支援に関して、「危険だから逃げろ」というのではなく「動きたくても動けない」という選択の権利が奪われていることは問題だ、などと社会構造の問題として取り扱うようにしてきました。 http://t.co/CBrFCoI
2011-08-28 10:29:113.「科学」的な放射能のリスクについて今焦点にすることは私には難しいので、「とにかくリスクをあげないことに越したことがない」「できるだけ外部被ばく内部被ばくともに少なくするための支援をする責任がある」までに留めるようにしています。
2011-08-28 10:31:284.自分自身のリスク感覚としては、事故後すぐ東京から京都へ避難するなど平均より高く見積もっていると自覚しています。一方で、それは「毒キノコやふぐの毒に負けても農薬や放射性物質など人の手が加わったものに負けたくない」という個人的信条もあるからで、他人に押し付けるつもりはありません。
2011-08-28 10:34:215.また内部被ばくへの対策については、「個人個人の選択の問題だ」という立場です。一方で、方法や情報を送る側には「今ここまでしか分かってない」と限界を示した上で、受け手に選んでもらう責任があるんじゃないかなと個人的に考えています。
2011-08-28 10:37:236.あと、「証明されていないものの効能をうたう」こと自体が根源的に悪だとは思いません。バリの農村で現地調査したときに、呪術師の方がマントラを吹き込んだ水を風邪薬としてくれました。そしてそれにお礼を払いました。(続)
2011-08-28 10:39:207.(続)その共同体でそれが成り立つのは、「ヒンドゥー教」と「よくわからんが効く」と共有している世界観があるからだと思います。現在の日本で多くの人が共有しているのは「科学」という世界観であり、法律もそれにのっとっているので、証明されていないものの効能をうたうの難しいと思います。
2011-08-28 10:42:218.しかし実際「科学」でもまだ分かっていないこと、もしくは専門が違うと分からないことが沢山あるでしょう。今回のことに関してはとくにそうです。なので、「科学」の立場に人達も「ーまで分かっているがーまで分かってない」と認識したり前置きした上で、情報や方法を提示してほしいなと思います。
2011-08-28 10:45:349.あと私は個人的に、「意見や世界観が違うものを排除する」という考え方が嫌いです。最大限お互いの思想信条の自由を認めた上で、それでも社会が成り立つような共通の普遍的価値についてや、共有できる目的について話し合うべきだという立場です。
2011-08-28 10:48:0210.一方で、その考え方は「自由に選択して責任を取れる個人」というのを想定しているため、今のこの社会で適用するのは難しいのかもしれません。だけど、私は同調圧力とか盲信が感覚的に分からないので、「最終的には個人の判断・選択・責任」と考えてしまいます。それが私自身の限界です。
2011-08-28 10:50:3711.もちろん簡単に「あなたが選んだのだから自己責任」とは言いたくありません。なぜなら選択しえてこそ選択肢になるからです。例えば、寿司が二貫並んでて一方に明らかにわさびた大量に入っていたらそれを選ぶことはできないでしょう。
2011-08-28 10:54:3812.なので本人が最終的に「選択」可能になるように、わさび(障がい・不公平)を最大限減らす努力を、余裕がある人がするべきだと思います。とくに今回のように、地域格差・世代格差・経済格差・性別格差がでる問題は、単純に「当事者の問題」とくくれないと思います。
2011-08-28 10:57:5313.被ばくリスクについての問題で、私がずっと意識的に思考停止していたのは「障がいがある子が産まれるから」という説明の仕方についてです。とにかく今はガンや疾病がでるリスクを子どものあげさせないことで、「生存」の問題、子どもの権利の問題とみなすようにしてきました。
2011-08-28 11:01:4114.一方でもうすこししたら「中絶」や優勢思想について考えなきゃな、逃げ道としては「障がいがある人も生きやすい社会にする」という言葉を用意していました。
2011-08-28 11:05:0015.そして昨日、ある方が交流会で「不当に健康被害を受けない権利」と仰っていてなるほどと思いました。遺伝性の障がいがあったり、途中で障がいを持ったりする人が生きやすい社会にすることと、今いる子どもが人災による放射性物質によって「不当に健康被害を受けない権利」は矛盾しないのだと。
2011-08-28 11:08:1116.問題とされるべきは、「奇形」と差別的に表象したり、障がいを持って産まれることが不幸であると当たり前のように言うこと、優生思想的な発想であって、「不当に健康被害を受けない」ために疎開支援することはまた別の問題であるのだと気づきました。
2011-08-28 11:10:5917.そう考えると「癌になるのがーに1人からーに1人になるだけ」と住民に受忍義務を押し付けるのもおかしいということになります。突然謎のものにさらされて「不当に健康被害を受けない」権利として、怒ったり騒ぐことはもちろん移住の権利を強く要求することは当たり前のことではないでしょうか。
2011-08-28 11:14:0718.隣に不当に高い建物ができたら、日照権の問題で賠償金を請求したり引越し費用を請求することができます。なのに放射性物質は我慢しろという。どれくらい放射能のリスクがあるかは、権利に関してはあまり問題ではないのだと思います
2011-08-28 11:15:5419.ただ「国や東電が全部補償することは無理だから我慢してね。リスクなんてこれくらいのものだよ」と押し付けているのに過ぎない。よって、その論理を市民が内面化して繰り返す必要はないです。また、それを外部からちょっと位はがまんしろと言うことはできないでしょう。
2011-08-28 11:18:0420.ただ現実問題として、国の予算も含めて限界はあります。なので東電など明らかに責任があるところに最大限吐き出させた上で、優先順位を決めて取り組めるところから取り組んでいくことが必要かと思います。
2011-08-28 11:19:3621.私がするべきことは、リスク感覚が違うことを利用した「ちょっとくらい我慢しろ」という論理の内面化ではなく、「地域の人が除染したらどうにかなる」という除染の危険性や限界を無視した傍観視でもなく、政府や東電の監視と最大限の支援という結論に至りました。
2011-08-28 11:23:02