伝統はとは作られる瞬間瞬間の繋がり。

茶葉だってどんどん新しいものが作られるし、お茶請けだってどんどん新しい物が出てくる、いま社会に求められている、みんなが求めている紅茶とは何なのか考え続け勉強し続けなければ、伝統はすぐに古臭くて物好きにしか相手にされないものになってしまう。
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ティルティンティノントゥン @tiltintinontun

磯淵猛(1951-2019)という日本の紅茶文化の大功労者が1996年にロンドンのトワイニング社で九代目のサム・トワイニング氏と話をして、290年の歴史があるトワイニング社の歴史を聞いた。 twitter.com/ShinHori1/stat…

2021-12-25 07:43:09
Shin Hori @ShinHori1

「作られた伝統論」というのは実はまだ甘くて、実は伝統は常に「今」作られる。 「最近作られた伝統だから歴史が短い」という意味ではなく、2000年や1500年の"長い"伝統も「今」作られるのである。 今の時点で過去2000年を振り返って、そこにある何かをつなげて解釈すれば、2000年の伝統が生まれる。

2021-12-23 20:10:49
ティルティンティノントゥン @tiltintinontun

で磯淵氏「いやぁ、私なんてまだまだです。まだ18年しか紅茶に携わってないです」と言うとサム氏「とんでもない、トワイニングも272年前はイソブチと同じ18年目だった。こうしてイギリスにまで来て勉強していることが、19年目、50年目につながることなんだよ、みんな同じだ」と言って笑ったそうな。

2021-12-25 07:43:22
ティルティンティノントゥン @tiltintinontun

ところが晩年の磯淵氏、何があったのか全く名前を聞かなくなった。本屋に紅茶の本が溢れ、多くの紅茶好きが本を書くようになって、磯淵氏の名前が一切聞かれなくなったのだ。

2021-12-25 07:43:30
ティルティンティノントゥン @tiltintinontun

私もまた、たまたま本屋で手に取った紅茶の本の中で「磯淵氏はいったい何があったのか、日本の紅茶界は磯淵氏への恩を忘れたのか」という記述を見て、そういえば名を聞かなくなったなと気がついた。

2021-12-25 07:43:39
ティルティンティノントゥン @tiltintinontun

伝統とは初年であっても18年目であっても50年100年にもそれぞれ意味があるのだが、受け継いでくれる人がいればこその伝統であり、受け継ぐ人がいなくなることもあるしその人が活動を止めることもある、「伝統とは今まさに生まれているのだ」という言葉は「今まさに途絶える」ことと同じくらいに重い。

2021-12-25 07:44:00