茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2663回「Don't Look Upの感想と、日本のお笑いについての嘆き」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２６６３回をお届けします。文章は即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日、移動しながらNetflixでDon't Look UPを見て、やっぱりこのようなsatire, comedyはいいなあと思った。小惑星が地球に近づいてくることを科学者たちが発見するのだけれど、大統領もメディアも一向に気に留めない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

小惑星じゃなくて、映画の中ではcometと言ってたのを思い出したけれども、そのcometが接近することよりも、スターが別れた男の子とよりを戻す、みたいなことをモーニングショーが大々的に取り上げたりする。

茂木健一郎 @kenichiromogi

あげくの果ては、そのcometに地球上にはあまりないレアメタルがあるとかいう話になって、ちょっとマッドな科学者起業家が、comet近づいてきたら金儲けしようぜ、みたいなことを言い出す。階級の分断を背景に、satireが描かれる。より詳しいことは本編を見てください。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ずーっと言い続けていることだけど、日本の「お笑い」は物足りない。というか、なんでそんな狭いところでやっているのかなあと思う。世の中にはもっといろいろコメディでときほぐせることがたくさんあるのに、小さく前にならえしていて何がおもしろんだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

Don't Look UPはロッテントマト５６％という評価からもわかるように、必ずしも成功した作品とは言えないかもしれないけれども、気候変動の問題に政治もメディアも本気に取り組まないという状況を扱ったすぐれた批評性がある。一方、日本の「お笑い」は何を小さく前にならえしているのか。

茂木健一郎 @kenichiromogi

M-1もいいけど、本来は、漫才の公募展で一位を決めるとかだけじゃなくて、すべての笑いのジャンルで、もっともイノベーティブで勇気がある作品を懸賞するようなシステムをつくるとかしないと、小さく前にならえで重箱の隅をつつくような日本のお笑いの隘路からは抜け出られないだろうと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２６６３回「Don't Look Upの感想と、日本のお笑いについての嘆き」をテーマに６つのツイートをお届けしました。