- Uroak_Miku
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1904年より「ニューヨーク・ヘラルド」日曜版で連載。変なクソガキがくしゃみひとつで場を台無しにしてしまう、これが毎回のパターン。 pic.twitter.com/gHCRqDpYoe
2021-12-30 13:41:09後にリトルニモで知られることになるマッケイの、ブレイク前夜の連載。私思うのですが、テキストでいっぱいの世界を、AHOなガキがくしゃみ一発でこなごなにしてみせる、つまり comic strip の規範をぶち壊すという裏テーマがあったんではないかなこれ。 pic.twitter.com/J0uEdB1BmX
2021-12-30 13:45:06各コマが、絵としても饒舌。やたら細かい描きこみで、まるでテキストを解読していくかのようにして目で細部を追わされる、そういう絵です。 この窮屈な世界を、ガキがくしゃみひとつで黙らせる。
2021-12-30 13:47:40ただ、この子のくしゃみ姿がまた饒舌なんだなー、テキストの饒舌は吹き飛ばせても、絵の饒舌さは吹き飛ばせないでいるの。
2021-12-30 13:50:45同じ頃マッケイは、ヘラルド系の別紙に、こんなのを連載。 pic.twitter.com/ay4cU9KnsW
2021-12-30 13:52:49絵師が規範から逃れたがっているよう。テキストの挿絵としてしか存在を許されない各パネル。💭や劇中世界の看板等のタテマエでパネル内にテキストを描きこまないといけない窮屈さにくわえ、各パネルは同じ構図でないといけないのはなぜか?と問いかけてくる。
2021-12-30 13:56:42これ、各パネルの構図は同じだって気が付くかな?ベッドは飛行しているように見えるけど💭には「ROCKING」(振動中)「TIP OVER」(ひっくり返る)とあるので空中の一点に浮いている、と弁明している。つまりパネル構図はそのままですよと言い張っている。 pic.twitter.com/gYZhIocWci
2021-12-30 14:02:13そもそも同じ構図とは何か?何か大きな舞台装置があって、それを基準にある一定の場所でコントを繰り広げる様を「同じ構図」と呼ぶとして[続く] pic.twitter.com/ZwKAVA0YmR
2021-12-30 14:04:56漆黒の闇のなかで「同じ構図」とは何なのでしょうね。もはや絶対基準は失われてるわけです。 浮かんで振動するベッドは、おそらく空中のある一点にあります。しかし⑤よりベッドはその一点より明確に遠ざかっていく。⑥でそれがはっきりする。 おっと⑦で位置が切替わった!(昔のプロレス中継風に) pic.twitter.com/oEkHIGrTzH
2021-12-30 14:09:37⑦で comic strip の当時の規範破りをして、しかし⑧で夢オチにして、規範は保たれてますよーとエクスキューズ。巧いなあ McCay の旦那。
2021-12-30 14:20:46そしてこれが連載開始。規範やぶりという裏テーマとともに。規範を維持しつつだんだん緩めていって大破綻させて夢オチ。このパターンの繰り返しで雄大な空想物語を繰り広げていく。
2021-12-30 14:24:43こういう解釈で Little Nemo を解読したものは過去にあるのかな?あってほしい。百年以上も経て私が世界初だなんて寂しすぎるから。
2021-12-30 14:25:53メイドイン日本。マッケイの本当の野心がわかっていなかった。宮崎駿が参加する予定だったそうだけど、彼(と高畑勲)が手掛けていても、たぶん大したものにはならなかったのではないかな。
2021-12-30 14:29:54