若年性パーキンソン病の僕が、脳に電極・肩にバッテリを埋め込むDBS手術というものを受けてきた話

パーキンソン病という、割とメジャーな難病があります。マイケルJフォックスやモハメドアリや、最近ではみのもんたさんが発表されていました。 これの外科的対処の代表がこのDBS手術で、私は2021年末にこれを受けてきました。
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shiomi @shiomichu

自分は昨日、パーキンソン病という難病の対処術である、DBSという手術を受けました。そのことについて語りたくなったので。。。

2021-12-28 10:38:41
shiomi @shiomichu

パーキンソン病というのは…って説明するのに一番いいと思っている例えば「志村けんの演じるジジババ」である。ヨタヨタ歩いて腕が震えてるアレ。自分の症状も早い話アレである。意図しないときに手が震え、足を引きずってあるく。

2021-12-28 10:40:48
shiomi @shiomichu

ジジババ的年代になると割と多くの方がなるが、若い方は比較的少ないといわれている。また、ひとりひとり症状や進行がことなり、根本的な治療方法はまだない。対処としては体内でドーパミンを作らせる薬が頼りになるけど、長年服用していると効果が持続しにくくなっていく。

2021-12-28 10:50:55
shiomi @shiomichu

そこて検討に入るのがDBSだ。脳に電極を差し込んである部位を微弱電流で刺激してやることで、不思議と動きが良くなるらしい。

2021-12-28 10:52:20
shiomi @shiomichu

……と書くのは簡単だけど、、なにしろ相手は(俺の)脳だ。穴をあけて、電極をぶっ刺す!でも薬を1日に6回飲んでなお症状が抑えられない自分は、これを所望し、病院を転院し、たくさんの同意書にサインをした。

2021-12-28 10:53:29

手術当日

shiomi @shiomichu

12月某日朝、全然眠れてない。緊張と空腹。  9時オペ開始だけど6時に準備開始した。T字帯というフンドシのようなやつが心もとなさすぎる。 8時50分に自分でストレッチャーにのりこみ移動開始。

2021-12-28 10:54:53
shiomi @shiomichu

ドラマで見るあの天井と看護師さんと点滴だ!と思った。そのまま口に出したが看護師さんは苦笑。患者あるあるなのだろうな。  妻と一瞬だけ会う。「あなたしっかりして!」とか言ってくれたら雰囲気出るのに(このときは余裕あった)。

2021-12-28 10:56:53
shiomi @shiomichu

手術室の赤い看板!あの照明! もともとお世話になっていた脳内科医さんに加えて脳外科医、麻酔医、看護師から自己紹介されるがおぼえられずよろしくです〜しか言えない。

2021-12-28 10:58:04
shiomi @shiomichu

さっそく一旦全身麻酔?で気を失い、起きたときには頭部を全部覆うホネ組み、フレームが頭蓋骨に固定されていた。このフレームで狙いを定めるのだ。平常時にこんなのつけられたらパニックだろうけど、麻酔明けの自分は「仮面ライダー」だと思った。夢の中で喋ってる感じで、気分は良い。

2021-12-28 10:58:52
shiomi @shiomichu

股間には尿管というのが刺さっており、よくわからんがおしっこは垂れ流しでいいとのこと。 頭部フレーム股間垂れ流し男のままMRIを受ける。これで"刺す"方角と位置を決めるらしい。

2021-12-28 11:00:06
shiomi @shiomichu

すぐにオペ室へ。   10:07なんとかなんとか手術開始します、の声。「よろしくお願いひまーふ」と力なく返す。

2021-12-28 11:00:53
shiomi @shiomichu

さっそく左の頭蓋骨から。ちくちくと麻酔を打たれ頭の感覚はないが意識はまあまあバッキリしてる、これのままいくのか、、、さすがに緊張で血圧と脈拍がたかい。なぜわかるかって、あのドラマで聞こえるピッピッてやつがなってるから!

2021-12-28 11:01:28
shiomi @shiomichu

何かがはじき出した「この角度で入れれば大丈夫!」をもとに、外科医がフレームの角度を設定していく。角度を呼称確認してくからおれも繰り返す。

2021-12-28 11:04:59
shiomi @shiomichu

まず頭皮を切ったのかな?ジョキジョキと音がする。麻酔してるから痛みはないけど、足が震えてるのかわかる。それから頭蓋骨に穴を開ける。わかってたけどこのへんからほんとにびびりだす。先生に命を預けるとはこういうことなのか。。

2021-12-28 11:05:54
shiomi @shiomichu

「ちょっと大きい音がしますからね」「ですよね」ぐかがががかばぱはばはごこここごご!!!頭の中で入間の自衛隊のF14とアパッチが飛び回る、地響きで歯が噛み合わない。「若いから頭蓋骨も固かったねー」と言われちょっと誇らしいが、今の自分は白子が露出してると思うと足の震えも大きくなる。

2021-12-28 11:06:58
shiomi @shiomichu

いよいよ"刺す"。このタイミングで、さっきまであちこちで物音がしていた室内の慌ただしさが嘘のように消え、こだまするのは依然高いBPMを刻む俺の心拍と、差し込む端子先端のセンサが拾っている俺の脳みその摩擦音、だけになる。外科の先生と、技師的な人がマイナス15.0、-14.0とカウントダウン。

2021-12-28 11:08:57
shiomi @shiomichu

-12.いくつで音が変わった、着水したらしい。この場合着脳か? もちろん血管やら脳やらに傷がついてはいけないから、その後ははてしなくゆっくり。このときばかりは本当に俺も黙って耐える飲み、、と言いつつ脳みその白子じゃない部分って何で占められてるんだろ(聞けなかった)

2021-12-28 11:11:18
shiomi @shiomichu

永遠とも思えたカウントダウン……-2.0……-1.0………ターゲット………+1.0っておいまだつづくんかい!と思ったのもつかの間、プラス1.いくつで何か音がかわったらしく親水の儀は完了。

2021-12-28 11:12:43
shiomi @shiomichu

で底にたどり着いてもまだ終わりじゃないのよ。DBSは小脳(付近)に刺した電極から微弱電流を流し続ける対処療法。てことは電流量やその方向を調整してくわけで、 これからその(とりあえず初期の?)調整幅を定めるらしい。  しょうじきつかれた……。

2021-12-28 11:14:35
shiomi @shiomichu

いよいよ電流を流す、まず0.1mAから。恋に落ちるときみたいに(?)ビビビッとくるか?こない。0.2、脳内科の先生が1回1回腕の動きを見る。0.3、ココらへんで前日からの断薬でギシギシになっていた右腕が柔らかくなってるのがわかる。0.4,0.5,検査は続く。右手を開いて閉じて、タップして、ひねって。

2021-12-29 12:44:46
shiomi @shiomichu

意識は概ねはっきりしており、白子は露呈しており、そこに釣り堀よろしく電極をしずめ、さきっちょから電流を放っている。たぶんすくなくとも今この瞬間、世界一レアな人間だな!(そうでも思わないとやってけない)

2021-12-29 12:45:43
shiomi @shiomichu

電流が桁を増やし5.0,6.0をこえたあたりで徐々に手が痺れ、顔が内側から圧迫されてくる。「名前は?」の問いに答える言葉が飴玉を含んだような言い方に。この辺が制限か。電流をさげてもらいほっとしていると、2番めの電極の試験が始まった………え、4番目まであるの……無限のグーパーキラキラ地獄

2021-12-29 12:47:43
shiomi @shiomichu

救いは手を握ってくれる先生がちょう自分の好みであること。。。さらに今回は脳の反対側にも同じことをするのだ。局部麻酔、脳内戦闘機、無限沈下釣堀、そして無限グーパー。2回目は内容がわかっているだけに怖い。全身の麻酔も切れかかって意識ははっきり。足ガク小便垂れ流しでなんとか右脳も完了。

2021-12-29 12:49:22