- toshi3636_1
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毎年、NHK『紅白歌合戦』の視聴率が発表になると話題になる。制作側としては、おそらく、心と愛をこめて一つひとつをつくっていて、視聴率は一つの目安に過ぎないという感覚だろうけれども、数字は独り歩きするし、気になることは確かだろうと思う。
2022-01-03 07:10:14今回の紅白は「カラフル」というキャッチで、紅組と白組はもともとジェンダーのことじゃないし、世の中は多様だというふれこみでつくっていてよかったけれども、ぼくが個人的に気になったのは、紅白に集う「歌手」たちの「出自」や「クラスター」が多様になっていることだった。
2022-01-03 07:11:40これはぼくなんか典型的にそうだし、ツイッターを見ていてもそういう人多かったけれども、紅白で初めてその歌手を知り、歌を聞いたという人が増えてきている。それぞれのアーティストの人気の基盤、社会的なクラスターがふだんバラバラで混じり合わない日本になっているのである。
2022-01-03 07:12:52この傾向は、特に、ボカロPなどのネットを中心に人気が出てくる歌手たちに顕著で、彼らは一番芸術的にも卓越しているし実力もある。その一方で、社会的なクラスターの中にいて、そのほかのクラスターの人たちに楽曲が届く機会がなかなかない。紅白の機能として壁破りがあるのだと思う。
2022-01-03 07:14:43一方で、かつての演歌や歌謡曲のDNAの残像や、大手事務所による制度的な壁超えの仕組みがあるアーティストたちは、(特に後者は)安定感がある一方でネット系の歌手たちのような鮮烈な才能やきらめきには欠けていたりして、そのあたりのコントラストが紅白を見ていて気になることだった。
2022-01-03 07:16:24かつてのように多くの人が同じ楽曲を聞き、視聴率も80%くらい(確か)になっていた時代の紅白は、一年を振り返るという意味があったけれども、今の紅白は、一年に一回くらいふだんばらばらの楽曲経験を一つにしようという「出会い」の場になっているのだと感じた。
2022-01-03 07:17:48紅白歌合戦のような仕掛けがないと、もはや永遠に出会うことのない「世界線」が日本の中に共存しているのだと思う。そんな中、制作陣ががんばって、しかし視聴率という独り歩きの数字もあり、今壊れながら生まれつつある日本のメディアの状況を反映するざわざわは蛍の光でも回収できなかった。
2022-01-03 07:19:28以上、連続ツイート2671回「振り返りではなく、出会いの場になった紅白歌合戦」をテーマに7つのツイートをお届けしました。
2022-01-03 07:20:20