カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』読書メモ集

カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?―—これからの経済と女性の話』(高橋璃子訳、河出書房新社、2021)の読書メモをまとめました。
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荒木優太 @arishima_takeo

「別の研究によると、女性も男性と同じくらいリスク志向になることはあるが、それは排卵が起こる時期だけだという。つまり男性はいつでも排卵期の女性と同じような状態だから、あんな金融危機を起こしてしまったのだろうか」(マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』10)。お、おう。

2022-01-03 17:33:05
荒木優太 @arishima_takeo

マルサル『スミスの夕食』48。女性らしさと経済は相反するものとして表象されてきた。が、シカゴ大学のシカゴ学派、特にゲーリー・ベッカーの登場によって家庭で働く女性も経済学に組み込まれる。ただし、シカゴ学派とはミルトン・フリードマンを生んだ新自由主義の牙城だった…。

2022-01-04 14:13:03
荒木優太 @arishima_takeo

ポスト・フェミニズム問題みたいだな。

2022-01-04 14:13:25
荒木優太 @arishima_takeo

「ケインズにとって経済人とは、使えるバカだった」(マルサル『スミスの夕食』64)。笑った。

2022-01-04 14:14:13
荒木優太 @arishima_takeo

「ジョン・フォン・ノイマンの幼い頃の名はヤーノシュという。父親はユダヤ系の裕福な銀行家で、貴族の称号「フォン」をお金で購入し、その称号を息子に継がせた」(マルサル『スミスの夕食』99)。え、あれってカネで買えんの?

2022-01-05 13:27:26
荒木優太 @arishima_takeo

「ジョン・フォン・ノイマンは1957年に亡くなった。彼の残した業績は広島への原爆投下だけでなく、コンピューターの開発から、北極の氷を黒く塗って北欧をはハワイのような気候にしようという残念なプロジェクトまで多岐にわたっている」(マルサル『スミスの夕食』103)。ギャグマンガかっ!

2022-01-05 13:30:42
荒木優太 @arishima_takeo

バーバラ・エーレンライク、ちゃんとご健在だったんだな。そして笑う。 pic.twitter.com/LK45fqOWm8

2022-01-05 15:35:25
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荒木優太 @arishima_takeo

カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのはだれか?』、p148。

2022-01-05 15:36:31
荒木優太 @arishima_takeo

アダム・スミスは愛を瓶に詰めて保管した。経済学者はその瓶に「女性」のラベルを貼った。その中身はほかのものと混ざらないように、慎重に隔離されなくてはならなかった。それは経済から切り離された「もうひとつの経済」となった。byマルサル『スミスの夕食』169

2022-01-06 19:48:41
荒木優太 @arishima_takeo

カトリーヌ・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』読了。思った以上にエッセイ本然としていた。専門的固有名のだいたいは注や参考文献に回されているようだ。第一章を読み終え、もうアダミス出てこないのかな?と思っていたら、最後に伏線回収するの、なかなか上手い造りだね。

2022-01-06 19:51:52
荒木優太 @arishima_takeo

何度か「フェミニスト経済学者」なる肩書きの人が登場するのだが、外国にはフェミニスト経済学なる一分野がすでにあるんですかね。それとも、フェミニストでかつ経済学者であるってだけの話?

2022-01-06 19:54:33
荒木優太 @arishima_takeo

この本を経済成長派がどう読み、どう評するのかが知りたくなったので、ぜひ読んでみて欲しいですな。

2022-01-06 19:57:12
荒木優太 @arishima_takeo

「カトリーヌ」さんじゃなくて、「カトリーン」さんでしたね。失礼しました。 twitter.com/arishima_takeo…

2022-01-06 20:01:40